ほんのわずかな変化を期待する気持ち

エクササイズをするとき、オーバーペースで取り組む事もある。
オーバーペースで成果を上げる事ももちろんできる。
やらない人よりもやった人の方が格段の進歩がある。

だが私が理想とするものは違う。
体は、現状のままでやっていこうという『秩序』が内在している。
その秩序を乱さないペースで行う事を意識する。
オーバーペースでエクササイズをすれば、
自分の内側の体内秩序が大きく壊される。

筋トレは、この体内秩序を筋肉を破壊させ超回復力で再生させるもの。
だから当初より体内秩序を破壊する事が目的である。
エクササイズにもその要素がある。

ただその体内秩序を破壊するにしても、そのやり方がある。
そのときに今の体の体内秩序を認め感謝していれば、
それを土足で踏み荒らすような事をしてはならない。
すると『ほんの少しだけ歩を進めて、内蔵する体内秩序を尊重している姿勢』で、
エクササイズを取り組みだす。

「大きく自分の体を変えてやれ!」という欲望に振り回されると、
今の自分の体の秩序を見失う。
体全身にわたって関連性のある微妙な調整が必要なものなのに、
それを見失えば自分がどこへ向かえばいいのか解らなくなる。
今の自分の体の体内秩序を否定するように感じられ、僕は嫌いだ。

自分の体の傾向や特質をよく理解し主観的に把握できていれば、
侵してはならない体内秩序の破壊方向が見えてくる。
同時にやみくもにエクササイズの型をまねるのではなく、
自分の必要なスタイルに適合させながら取り込んでいける。
そのようなとき体内秩序は、かえって安心してがらっと書き換わってくれる。
以前の自分の動きが理解できてそれに固執する事を手放し、
変化に恐怖心を持たないスタイル。
変化に抵抗心を抱かせない。

体にやさしく効果的なエクササイズがあるとすれば、
そのようなものだと思う。

するとハードな事をしなくても体の変化を感じられるようになる。
また結構ハードなトレーニングしていても楽しめるようにもなる。

うまく体内秩序に和合しえたとき、体は言う事を聞いてくれるものなのでしょう。
すると変化の量と変化の質が生まれてきます。

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ホリスティック系のワーカーは、この『内在秩序』を尊重します。