ボディワークの手技がカンフル剤のように感じるとき

ボディワークの手技により永続的に身体の状態が変わり続けることがあるか?

一昨年前より、
単位時間内での身体の筋肉のリリースできる量は増えた。
ワークによる痛みなどの不快感を低減させるという目標もかなえられた。
その意味では進歩した。

だが『永続的に〜』とたずねられるときに、
たいてい次のように答えます。

「ワークの手技はカンフル剤のようなものです」

カンフル剤は、
一時的に体調不良を回復させるために摂取する栄養剤。
自分の体調を変えたいためにワークの手技を受ける。
だが『それだけでOKですよ』とはいえない。

私の考える目標設定は、
『体調をよい状態に維持して改善し、
向上心をもってより理想レベルにしていきたい』というもの。

すると現時点での私の手技で提供できているもの「のみ」では、
カンフル剤的に思えてくる。

手技で身体の筋肉の柔らかさを再生するメリットはいくつかある。
その中の2つをあげると。

『麻痺した筋感覚を取り戻すこと』と
『骨格の並びを正しく整えられるように可動性を確保すること』。

ボディワークをかじったことがある方は、
この二つを聞けば私が何をいいたいのか察していただけたでしょう。

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身体の縦中心軸の『垂直軸』。
そして骨盤隔膜、横隔膜、声帯隔膜などの『水平軸』。

自重を支えるために必要な『垂直軸』。
主に体幹および脚部の骨です。
安定した構造物としての機能を果たす要です。

人体も構造物。
安定した垂直軸が欠かせません。
地面から垂直に伸びた大黒柱を持つ必要があるのです。
それを身体の中に作り上げる能力を必要としています。

呼吸をつかさどる隔膜トリオが『水平軸』。
この水平軸が整うとき、
呼吸代謝が理想状態に。
同時に内臓もマッサージをうけるし、
肋骨の形も整い心臓の圧迫も少ない。
血行などの代謝もいい状態。
ダイナミックな動的な生命力を感じます。

上記の軸感覚がつかめていますか?

軸感覚がつかめない状態では、
弱い構造体で生活を送る宿命です。

手技以外の立ち方などを学ぶとき、
シビアな軸感覚が要求されます。
体得するには本人の積極的な探究心が必要です。
労を惜しまずに取り組んだ方は、
体調の改善定着率がとてもいい。

この探究心を持つ方にとって手技は
体調を改善するための『起爆剤』になるはずです。

カンフル剤と起爆剤
その差は大きい。