僕は中国系カナダ人の気功をされている先生の腹部を触らせていただいたことがある。
そのときの感想。
柔らかさゆえに指を押し付けると、
「すゎぁ〜っ」と指が沈んでいく。
と、その柔らかさに驚きました。
感動とともにうなりました。
気功では体の中心を丹田部分に置き、
練丹を行います。
呼吸は深くゆっくりと行う腹式呼吸。
横隔膜や骨盤底筋の上下運動や腹筋や腰筋に、
常に内臓が練られて柔らかい状態に。
内臓や肋骨も赤ちゃんのような柔らかさでした。
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ワークでお客様の腹部を観るとき。
腹部のしこり部を発見してリリースしていくことがあります。
腹直筋や腹横筋が硬ければ腹部内部が見えてきません。
それが柔らかくしておへその周りにあるしこりを見つけ出すことができます。
その次のステップがみぞおち部分。
左右肋軟骨下端と胸骨下端の剣状突起を結んだ三角エリア。
ここが硬くなっているときには、
それより奥を見ることを阻みます。
その場合はたいていその奥にかなりの硬さになっているしこりがあります。
まずはへそ内側に分布するしこりを解き首を緩め、
少しずつ腹部の柔らかさを増していきます。
それを時間をかけて丁寧に行っていきます。
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みぞおち部分の内臓硬化はやはりその内部奥を通る大動脈・大静脈を圧迫。
ケースバイケースですが、
その圧迫する力はかなりの強さとなるときがあるそうです。
このしこりがある時点で起こること。
体の重心を丹田部分に置き続けるのは難しい。
肩があがる傾向。
小腸や大腸などの臓器が硬化していると同時に、
その硬化した部分がその周囲の臓器を圧迫する。
硬化した臓器の冷えも気になる。
横隔膜を上げ下げする腹式呼吸を強く抑止する。
それにより体内の血中酸素量が低下。
酸素を多量に消費する脳や自律神経系などにも、
不快感を与えます。
それでは他の箇所が緩んでも本人の不調感覚が癒えません。
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ですが肋軟骨や剣状突起部という、
容易に骨折する部分でみぞおち内側のしこりは守られています。
絶対に不用意な急ぎすぎワークは禁物。危険です。
その周りの組織を緩めてからアプローチをするしかありません。
ワーカーは骨格筋のワークの10倍以上、疲労します。
できれば私がお会いした気功師の快適な状態を体験してほしい。
そこまでの目標は、ワークだけでは困難と思います。
今後の課題です。