腸が変わって症状がなくなった話

イギリス国王の医療に従事してきたアーバスノット・レイン。
長年腸に関する詳細な調査研究をおこなってきた。
そしてもうひとつの顔が腸の一部を切除してつなぎ合わせる名人。
後続のものたちにその技術を教えていた。


レイン卿は腸の不調改善と他の病気との関連に驚くこととなる。
彼が腸の一部を切除した車椅子に座り続けていた青年が半年後には自力で立てる。
甲状腺肥大で喉を腫らしていた婦人が半年後には明らかに小さくなる。
そのような腐敗してダメージを受けた腸の部分を切除することで、
他の症状が影響を受けて改善していくことを目にした。
つまり腸内にたまった毒素が青年の関節炎を引き起し、
婦人の甲状腺異常を引き起こしていた。


検証するごとに腸の状態を良好に保ち、
腸内に毒素をためないようにすることの重要性を感じたことだろう。
それはこの青年やご婦人は、
腸内にある毒素が停留して甲状腺や他の体の組織に影響を与えていた。
これが原因で症状が出ていたのですから、
彼らの場合にはこの点を改善することが症状を改善するための起点です。
もしこの起点よりアプローチがなされていなければ、
長い治病までの苦しみが続いていたはずです。


他にも多くの症状例を検証した。


すると体内に毒素がたまることで体の各組織が痛んでいくという、
『病気のドミノ倒し』がそこで起こっていることに気付いた。


その後レイン卿は、手術に至る以前のケアを大切に考えた。
食餌療法と正しい栄養供給で腸をケアする方法の指導に精力的に取り組む。


そしてレイン卿は次のように述べます。


『すべての病気の原因はミネラルやビタミンなど特定の食物成分や繊維質不足、
または自然の防御菌(善玉菌)のフローラなど
体の正常な活動に必要な防御物の不足から発生している。
そうした事態になると悪玉筋が大腸に進入し繁殖する。
それによって生じた毒は血流を汚染し、
体のすべての組織、腺、器官を徐々にむしばみ破壊していく』


つまり慢性化した気質的なダメージを体組織に与えるのです。
腸ではうまく蠕動運動ができなければそれだけ消化できない。
その消化できなければ体の組織を造り出す材料が得られない。
そのことも問題。


大腸の内視鏡検査をおこなえば憩室が見つかることも。
そうすればたとえば憩室出血や憩室炎の恐れがあります。
たいていが便秘がちの人に多いものです。
また日々トイレにいっていて出ていたとしても、
内部にこびりつくもので安心できないものです。


日頃便秘がちな方が他の症状も併発している方の場合。
食餌療法の基礎を得て腸の正常機能を回復させること。
食事などは自分で管理して改善できるファクターです。


また内臓全体が固く感じられる方の場合。
たとえば腹部を通る大動脈なども動脈硬化の好発部位です。
また腎動脈、総腸骨動脈なども。
これらの動脈は拍動性のしこりとなります。
触ってみてドンドンという強すぎる拍動性動きを感じますが、
動脈硬化は癌と同じように本人が気づかないうちに進みます。
ですが大動脈などは自身で手で触ることができます。
人体解剖図を参考の上チェックしてみてくださいね。
また動脈硬化はすべての生活習慣病の引き金になる。
加齢することで動脈硬化が進むものともいえず、
子供の患者にも見られます。


内臓部位にある大動脈等の硬化と腸の硬化を同時に併せ持つことが多い。
大動脈が血液送り出しの際に動くことで腸をゆり動かしてくれます。


補佐としてボディワークで内臓の硬化を緩める操作を行うことで、
腸や大動脈の硬化などを緩めることができます。
ベースが食餌療法で地道に改善を試みていくこと。
ボディワークなどの手をかけるという意味合いは、
身体の変化を加速させる作用を期待するものです。


ですのでボディワークをしたとしても、
腸の環境を作る主役はあなたの食生活。
運動習慣なども。
ワーカーに頼ってよい部分と自分でやらなければならない部分。
この境界線をあいまいにしないようにしましょう。
そう自分でコントロールして改善する人にとって、
ボディワークは役に立ちます。


ワークによる内臓の緩め方は手間がかかるだけではなく、
安全性を確保しながら行うことがかなり難しい操作です。
それを腸や大動脈を緩める技術と経験で対応します。

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