骨盤底筋と腰椎免荷について


腹圧上昇による腰椎の免荷効果とは。


10Kgの段ボールを持ち上げて運ぶとき。
息を吸って腹に力を入れる。
そして持ち上げます。


腹部の内臓部分を膨張させることで、
腰椎が内臓側へ倒れてくることを防ことが腰椎の免荷効果です。


腰椎を反らせて重いものを持てば、
反り返った背骨の周囲から筋肉の腫れがでてきます。
筋肉を固めて持ち上げているためです。
腰を痛めます。


そうしないために息を吸い込み腹直筋や外腹斜筋・腰部の筋肉群に力を入れる。
すると腹圧を上昇させ腰椎が立っている状態を維持できます。
このとき腰骨という2トン程度なら軽々支える強靱なパーツを利用しています。


筋肉と骨の関係を見れば、
骨は支えるのが得意です。
そこを活かさない手はないということです。

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腹圧上昇による腰椎の免荷効果を発揮させたいとき、
一般的に『息を吸って腹に力を入れなさい』といいます。


ですがこれでよいのでしょうか?


もう少し深く見ていきましょう。


「腹圧を上昇させることが腰椎を立てる」のです。
それに関わる筋肉はどこでしょう。


観察すると腹筋や腰部の筋肉群(以下「腹筋群等」と呼ぶ)だけではないことがわかります。


一つは横隔膜。
一つは骨盤底筋。


横隔膜はそこに力を入れれば、
その瞬間に呼吸が止まります。
そんなことをすれば3分で息の根も止まる。


したがって着目すべきは骨盤底筋です。


骨盤底筋をコントロールして腰椎免荷を起こさせるのです。


骨盤底筋がコントロールされて腰椎免荷が起きた時点で気付くこと。


・自動的に腹筋群や腰筋群の力が入ります。
だからことさらに腹筋群等に力を入れようとする必要なし。


・肩と首が力まない。上半身がゆるめられる。
・足の裏が地面に吸いつく。下半身の安定性が飛躍する。
腹筋群等に意識を力を入れ腰椎免荷効果を得たとき、
下半身が虚ろになりやすく上半身が力みやすい。


武道やスポーツなどをする際に、
地面の力を自分の骨を通して感じ、
運動や仕事をさせることもできる。
(精神安定力も大きい)


そのように考えてみると、
骨盤底筋が使えて初めて腰椎免荷を活かせる』といえるでしょう。


そして骨盤底筋を活かすテクニックを身につければ、
内臓に活を与え姿勢の美しさを維持し続けられます!


股関節の柔らかさと骨盤底筋の関係もあり、
骨盤底筋は若さの象徴ともいえる箇所です。