ワークを受けるときの服装話


私がワークを始める時分。


海外の情報に飢えていました。^^1
日本の施術を学ぶということに平行して、
海外の今だ観たこともない施術に関心ひとしおです。


ボディワーク関連の書籍は数少なく、
JICC出版(現、宝島社)のボディワーク関係の書籍などを
穴の開くほど読み返していました。


当時おつきあいのあった同業者の方がおられまして。
その方々とともに
オステオパシー関係やロルフィング関係の情報を集めておりました。
今は寂しいことにその方々は転業なされています。TT1


その方々の中の一人に、
当時の給料の6カ月分くらいを投資してアメリカに渡りました。
ロルフィングを受けるためです。


すばらしい行動力ですよね。
私は外堀でうろちょろしていたときに、
経済的に苦しい中、
資財を投じられての渡米です。


ですが彼がワークを受けられたときに、
一番最初に印象に残ったこと。
施術のことではありませんでした。


友達は男性です。
いつものように服を脱ぎ日本手拭いを2枚持ちワークベッドへ向かいました。
ロルフィングをしていただいたワーカーの方のお名前は覚えていないのですが、
その方も男性だったと記憶しています。


当然のように全部脱いでベッドの上に登ろうとしている友達をみて、
けんもほろろに怒られたようです。


『とにかくすぐ下着を着てくれ!』


      • -

当時私たちは筋膜リリースするワークは、
当然のこと全裸だと思っておりまして。


共通意識として
『精密機械工は手袋をつけてミクロ単位の段差を見つけられるはずないよ』
というものがありました。


日本のお家芸のような研磨技師は指先の感覚が命です。
それを曇らすような邪魔な手袋などつけるはずはない。


体の中の筋繊維も精密機器と同値。
筋肉が重なり合い絡み合い複雑だ。
少しでも情報を削りたくない!!
視覚的にも触覚的にもです。


ただ服を着ての場合もあります。
眼や手の感じ取る機能が
これほど削り取られるのかと驚きました。
いつもだったら判断できるはずのことが、
感覚的に「わからない」と訴えてきます。
情報欠如によるパニックに陥りました。


すると当然練習段階では全裸が正解。


人体は神様の造形物。
恥ずかしいと思うから恥ずかしい。
だが腕もないのに恥ずかしがる自分が恥ずかしい。
そう思う次第です。

      • -


それに慣れきってのアメリカでの彼の行い。
肩に二本の手拭いを乗せてそこら中を歩く。


滑稽です。。。^^1


さぞ、先方は驚かれたことでしょう。


ま、その後はつつがなくワークを体験し、
そのときの話を聞かせていただきました。

      • -


ボディワイズでは、
ワークのときには収縮性のある服を着用してくださるようお願いしています。


できるだけ薄いものがいいです、
と指示させていただいております。
ですがものすごく厚手のトレーニングウエアを着込まれることもしばしば。
^^1


でもずいぶん衣服を着けた状態での対応も工夫しました。
体の歪曲パターン、
2点間の血流、
脳脊髄液の流れなどで情報をえることができるようになりました。
それで極力補うように努めています。


ただ、
「服装はできるだけ薄いものがいいとありますが・・・」
と尋ねられると昔の彼を思い出します。