新聞紙一枚分の感覚の目覚め

体は満遍なく使うこと。
健康を維持・促進する基本です。


使い過ぎていてもだめ、
使わなすぎていてもだめ。
ちょうどいいしかよくない。


暑すぎるお風呂も飛び上がっちゃいますし、
冷たすぎても凍えてしまう。
ちょうどいい温度が一番です。

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ちょうどいいかどうかを、
もう少し突っ込んで観てみましょう。


ちょうどいいくらい体を使う。
それが筋肉にも脳にもいい刺激を与えます。
この状態が最高ですね。
健康にも能力にも。
いうことありません。


■使い過ぎは神経的にもトラブル原因に。
情報がさばけずに錯綜するものです。
神経が興奮し過ぎ暴走するならば、
それを抑制させる機能を働かせます。
正常な神経伝達の働きができません。


筋肉の使い過ぎはこれが目立ちますね。
使いすぎにより炎症が起きることもある。
痛みが出て『意識されやすい』ものです。


■使わなすぎは神経を退化させます。
使わない神経は無駄はので退行・死滅します。
神経が退化すれば働きが悪くなります。
情報量が欠落します。


筋膜が癒着して慢性化すればこうなります。
使わない体の箇所(未利用箇所)もこうなります。
このときには、
やっかいな特性があります。
神経がマヒして『意識の上に登らなくなる』のです。


意識のできていない部分、
たとえば背中や身体の深部の筋肉などは意識量が小さいことになります。
それに対して意識し過ぎている体の箇所、
炎症が起きて痛みが強い腰部などは意識量が大きいことになります。


その意識量のばらつきを基にして自分の身体の全体像を描いてみてください。
きれいに元の体のアウトラインそのままで線が引かれていれば、
まさに体の機能が理想状態で正常に働いています。



『すばらしい!』と感嘆したくなります。
才能豊かで体の隅々まで意識を配ることができる、
貴台のダンサーやアーティストなどのレベルでしょうか。


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私は自分の体を使いこの意識量のばらつき図を造ってみました。
体に圧迫をかけて抵抗量を図る装置で、
体中の感覚のばらつきをグラム単位で測りました。
「触感」を使って意識量を探ろうと思ったわけです。


するとどうでしょう。
ずいぶんと描かれた絵がゆがみます。


痛みが強い箇所などはごくわずか。
左腰と左肩甲骨中の斜角筋部と左首筋。
多く見積もってB5サイズくらいです。


問題は意識できなくなっている体の箇所の部分。
この部分が体に多く点在していました。
おそらく誰もがこの自身の実態を知れば驚くでしょう。
概算ですが微妙な箇所も含めれば新聞紙一枚分。


つまり痛みを感じるような場所は一握り。
意識量が減少した体の部分は大変多くある。
それら両者は神経に問題があると言えます。


でもたいていが痛みがでた部分が意識に昇り、
意識に登らない後者のエリアは問題にしません。
これでよいのでしょうか?


体の神経の働きと病を癒す働きには深い相関関係があります。
神経が正常に働いてくれることにより、
病を見つけだします。
改善させるよう免疫系へと命令が送られます。
癌でも風邪でも他の疾病も等しい扱いです。
何世代も培って死滅を逃れてきた強力な免疫システムが始動します。
医者がいなかった太古の時代もこのお蔭で生き抜けたのはこのお蔭です。
でも神経が怠けて病を見過ごせば免疫系の発動は鈍ります。
優れた秘薬も使っていただけなければ宝の持ち腐れです。


また神経が偏りなく働いてくれる状態では、
脳全体へちょうどいい刺激を与えていることになります。
脳は統合して働けばムリ・ムラ・ムダがなくなります。
脳の活躍は互いのエリアが協調し連鎖してスムースに働く。
そうすればいつも以上に働いてくれる頭の回転が、
自分の自身にもつながりますよね。^^)


神経の情報を処理する箇所が『脳』です。
すべての神経系統の刺激は脳に到達して、
脳を興奮させます。
ちょうど良い過不足のない刺激が脳には重要です。
そのお蔭で脳の神経細胞が健康な状態を保てます。
その刺激を与え続けられるようにしていけば、
健康維持や能力の向上につながると思います。


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新聞紙一枚分の広さの感度が鈍ったエリアに注目します。
こちらを『意識に再浮上』させることができればどうでしょう?


意識に再浮上させるための調整刺激をインプットする。
(全身マッサージを受けるときも受取側の意識次第で、
調整刺激と早変わりします。)
この刺激が実際の力による調整刺激を使う部分もあります。
手の届きそうもないところは意識をその箇所に飛ばして、
冷た過ぎたお風呂に使っていないかどうか観察します。
ちょうどいい意識の湯加減に入れるように調節します。


それによりどのような変化が起こるでしょうか?
という実験です。


このことがこのたびの私的な成果となりました。

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新聞紙一枚分、
いまは寝かしてあります。
その隅っこが少し目覚めた程度です。
これからが楽しみですね。

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ダンスや技芸や武道、スポーツを楽しむ方にも良いはずです。
飛躍につながればラッキーですよね。
私的には体の中の筋肉が、
以前は2層程度に分かれた感じしかありませんでした。
深層と浅層と中間はぼんやりです。
でもその中間層が脳内ででリアルに描き出され感じ取れることに驚きました。
感じて初めて
『あっ、今まで俺感じてなかったんだ』と気づきました。
ダンスや技芸、武道等々全身に気を回す本格的なものを取り組むときに、
おそらくこのような感覚は役立ちますよね。