全身を行き交う第二のネットワーク【経筋帯】

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足の太陽(膀胱)経絡筋肉図

経絡線とはツボとツボを結ぶネットワーク。
全身の各部や五臓六腑を協調させるための、
第二の神経のような役割を持っています。


そしてその経絡の線が存在しているエリアが、
経筋帯と呼ばれています。


もともと経筋は筋肉を取り巻く筋膜層の中にある。
筋肉自体は神経組織が比較的少なく、
筋膜層に多く含まれていることからも想像がつく。

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【経筋帯の見方】


もし膀胱経筋帯上の足が凝っているとき。
その影響は足だけにとどまることはない。
図上の赤い線をたどれば耳裏や目と鼻の間まで、
膀胱経筋帯が伸びている。
そして経筋の影響力が
足の凝りにより背中や肩、首筋、顔にまで
至ることを示しています。


顔や首筋が凝っていてつらいといわれるとき。
痛みが出ている患部のみが問題とは考えません。
その経筋帯の全体を把握して考えていきます。


すると・・・。
足ほど酷使されていて硬くなりやすい部分は、
他にはありませんので足が硬くなっていれば、
多くの問題が脚部硬化から起こります。
体重を支えるための蓄積疲労は相当です。


背中が痛いとか首が痛いとかいわれて、
脚部のリリースに長時間かけています。
つまりこの経筋帯の延長線上をたどり、
大腿二頭筋あたりの強い硬化が問題だ、
とみつけてひたすら対応しているのです。
経筋帯を理解していれば当然のことです。


強く経筋帯を阻害している部分をリリースすれば、
同一経筋帯上の不快な影響も減少していく。
というルールがあります。

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経筋帯は経絡線ごとにありますので、
把握する本数はとても多いのです。
この図はほんの一例に過ぎません。


それに一般向け健康本のツボの本には、
あまりここまで突っ込んでは書かれていないように思います。
だから経絡の線はみたことがあるが帯状の経筋帯は知名度が低い。
そう感じています。

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この経筋帯は体内の内奥に潜り込んでいます。
3Dイラストでは図示すれば誤解されます。
表面的に薄っぺらく帯が伸びているのでは?と。
ですから立体把握をしなければなりません。
そしてできればトリガーバンドなどと同時に把握すると
人体の中でおこる牽引痛影響力が面白いようにわかります。


それにしても経筋帯を発見をした方には脱帽です。
脊髄神経ならば神経組織がくっきりとして認識も用意です。
でも経筋帯のネットワークはただ解剖するだけでは見つかりません。
それなのに影で健康維持にあまりに大きな影響を与えています。
私たちのボディワーク屋さんにとっては喉から手が出るほどほしい情報。


本当にありがたく感じています。