連動を計算するとどうなるか

ワークをするとき。


足や腰以下の下半身に重点を置いています。
だからって足だけを考えて解いているわけではありません。


そこにはちょっとだけ秘密があるのです。


お客様の感想文とかで
『ほとんど足しか解いていないから〜』とおっしゃられる方がいましたが、
それは他を解いているところを忘却されているだけです。
正確に言えば一番印象に残ったワークをされた箇所は足。
そういうことですよね。
ちゃんと足以外の場所も手をかけています。
映像で撮影して客観的にみてもらえれば、
すぐ解ってもらえます。


でもそう思われるほど下半身を大切に考えて取り組んでいるのです。


たまにですが足を解いているとき、
腹部や腰部にさっと斜めに横切る腺を引いているのを観察できるでしょう。
なにげなくやっているようでいて、
それなりの意味があるのですね。
そのときに下半身を軽く揺すり上半身の動きを見て、
連動の有無や状態を見ているのです。


たとえば背中あたり、
限定箇所で言えば後ろ側の首下辺りの中部僧坊筋が張ってつらくなるとき。
そこの部分をマッサージされてもまたすぐもとに戻ってしまうんですよね。


ではここで簡単な実験をしてみましょう。
リラックスした譲渡気がベストですが、
とりあえずいまちょっとだけ試してください。
足の親指から小指まで手をグーにするようにギュッと結んでください。
小指までしっかり力が入っていることがポイントです。


・・・背中の感触はどうですか?
何か変化はありましたか?
もともとは柔らかくてここ数日無理して固めた人は、
痛みの感覚が減少していることに気づく方もおられますよね。
凝りが慢性化すると感じ取りにくいですが、
肩甲骨と肩甲骨の間の背骨が上に伸ばしやすくなっていることに気づくはず。


足の指の開閉で上半身にも大きな影響が出ているものなのです。


下半身にしこりや歪みがでていて、
上半身の対になる墓所や関係性の高い場所に影響がでている。
それはそれとして認めておくこと。
何せ下半身の状態の善し悪しがその上を大きく作用させることは、
建築学で基礎づくりが大切というのと変わらない問題ですから。


足を解いているときは、
足だけを見ていて解いているわけではなく、
体の全体を把握するようにして操作するのです。



この計算をすると、
下半身の上に乗った上ものの上半身。
これの定位置が見えてきます。



上半身からこの定位置を見つけても、
あとで下半身の歪み癖ですぐ上半身は影響を受けてゆがみだす。
その原則がありますから
下半身から上半身を操作して、
基礎を磐石にするといいのですね。


また連動操体法では手からもその連動をとる技術があるようなのです。
チャンスがあれば勉強してみたいと思います。
体の尖端から体の中心を通り対極の末端まで影響を与える。
いかにも玄妙な世界ですよね。

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ちなみに本来は足の指が体の立て方が上手くなると
足の指に反射的に力がはいるような仕組みになっています。
それが左右の足指が均等に効いてくるのです。


ですが日常的に長時間のデスクワークや、
負担のかかる作業姿勢などに強いられると、
立つ感覚の合理性が少しずつ見えなくなっていく。
私も根をつめてデスクワークをするとやられます。TT)


まぁ仕組みが把握できておりますから、
リカバリーは痛みを脇に置いて考えることができれば効くのですが。
痛みにあたふたしても冷静さを取り戻すと回復できます。


でもやっぱりちょっとはあたふたするもんです。^^;