とりあえず気合で暗記

韓国ドラマ『宮廷女官 チャングムの誓い』がNHKで放送されている。
( http://www3.nhk.or.jp/kaigai/gtv/chikai/index.html )


16世紀初頭の朝鮮王朝時代を舞台に、
実在の医女チャングムという人物がモデル。
宮廷内の権力争いに巻き込まれながらも、
やがて医学を学び、
最後には王の主治医という地位に登りつめるサクセスストーリーです。


現在のストーリーの流れは
母の遺志を継ぎ、宮廷料理人の頂点を目指すヒロイン、チャングム
宮廷料理人の一人として精進しておりました。
だがよからぬ女官の暗躍により謀反人とされ宮廷を追い出された。
唯一宮廷に戻ることができる方法がある。
中医学のエキスパートとなれば宮廷からお声がかかるのです。
一見誤解されそうな行動の裏にあるやさしく厳しい中医学の師匠の姿を観て
自分も中医学を学ぶ決意をした。
というところまで話が進みました。


私は今、中国医学に関心があります。
うれしいことに中医学についての話がでてきてます。^-^)


中医学の師匠からチャングムにこの本を暗記せよと。
うずたかく60cm程度積まれた本を渡されて戸惑うチャングム
『こんなにたくさんの本をいっぺんに学ぶのは無理です』という。
中医学を学んだことがある人はわかりますよね。
驚異的なデータ量です。本当にすごい!!
それも人の体に施すミスの許されないデータです。


中医学の師匠は
『一語一句間違えずに思えなさい。
経験は暗記した基礎力があって積めるもの。
それがなければ話にならない』という。
チャングムが『それでは解らないところがあればお聞きします』
師匠は『解らないところがあれば自分で考えなさい。質問はするな。』
という。


一見不親切に感じます。
ですが自ら考える力を養う力量があると見込んだ者に対しては、
この言葉を使うべきです。


多々異論はあるでしょう。


ですがチャングムの利発で実直な人柄を観て、
師匠がチャングムの器を広げたいと切望した。
一人立ちし成長しつづけて欲しい。
そう見込んだからでた言葉ですね。


そう思いながら観ています。


結構ドラマを楽しんでます。^-^-


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このやりとりを聞いていて感じました。


暗記することが必要最低条件なんです。


辞書的な資料として本やビデオを持つ。
それはそれでいざというときに役立つ。
だが『暗記すること』が基礎というスタンスを持てば、
手持ち資料を多く所有しても自分の基礎は上がらない。
本は新たな知識を生み出す知材にまで至ることはない。


図書館で本を借りて返却期間内に読む。
それから返却をする。
読まずに返却すると、
本を借りた労力が水泡に帰すから必死に読む。
そうすることで本を買い安心し、
積んで読まないということはない。
ただ重要書籍はデジタルデータ化する。
それが気づいたら手元に数百冊分溜まっている。
活用すべきものなのに手元に置き安心していた。
『いつか活用し暗記しよう』というつもりです。
いつかうまく活用できるチャンスは訪れるはず。


だが『今』の私には未熟さを温存する温床です。


ドラマのシビアな師匠が弟子を育てるシーンで、
そのことに気づかされました。


暗記未消化な知識には不安感がつきまといます。
危うさは心の中央にいつもある。
実践では使えませんね。


だがそれなりの多忙な日々で『ゆっくり暗記しているほど時間がない』
という急かされた気持ちがある。
勝手に気分を急いて墓穴を掘る。
多忙ならば多忙なりの工夫が必要だ。
要はそれをしなかっただけなのです。


でもそれなりの作業はしているから
仕事をしているつもりになっている。
勘違いしているのですよね。。。


暗記すべき教科の優先順位付けをしておく。
そしてとにかく『暗記する』こと。
暗記する時間がないなんて怠けたことは言わないこと。
真剣さと記憶力は比例している。
真剣ならば覚えられる。


『ワークの仕方を教えて』と奇特な方より申し出をいただいたとき、
5冊くらいの厚い本を暗記してからにしてと伝えています。
それが前提で話が進む。
これが最低の基礎知識ですからね。
相手の気持ちを試すつもりはない。
でも大半の方が無口になります。
ただ真剣な人は言われた通りきっちり覚えます。
すると基礎力があるもの同士がうまく情報を共有できるようになる。
だから安心して『これは僕は今こう考えているんだよ』と
基礎をシェアした者同士の内容の濃いやりとりができる。


そういうものですよね。


とりあえず気合で暗記。
頑張らねば。