尾骨の歪みとふとももの前の筋肉の太さの関係

ふとももの前側の筋肉。
この部分がどうしても落ちにくいという人は多い様です。


たとえば...
ダイエットをした。
体重が落ちた。
でもこのふとももの前側だけどうしても太いまま。


そのようなときにチェックしておいた方がいい箇所があります。


尾骨の歪み』です。


ただチェックするにも
尾骨周辺の筋肉が緩んでいなければ解りにくい。


『肛門尾骨靱帯』という靱帯が尾骨尖端と肛門にまでつながっています。
骨だから筋肉よりも硬度が異なるものなのです。
ですが肛門尾骨靱帯は靱帯だけあって硬度があり、
ここが骨なのか靱帯なのか一般的には判断しづらい。
肛門周囲や座骨周囲、尾骨や仙骨周辺の靱帯が緩む。
すると徐々に後門側に折れ曲がっている硬いものが、
靱帯なのか骨なのか誰が観てもわかるものとなる。
ここまでくると本人ももちろん解ります。


尾骨の骨は椎骨状だからいくつものパートにセパレートしているため、
節(尾椎関節)が触れるからです。


尾骨はもともとがサルの尻尾の退化したようなものですから、
細くて動きやすいものだった。
仙骨と比べればずっと弱い力で動きます。


幼少のとき股関節脱臼などをされていた方が、
骨盤内部や底部の筋肉を硬化して使い続ける。
すると尾骨は幼少時はまだ柔らかいため容易に歪みます。
そして歪みが生じたまま成人となり歪んだ状況で硬化することもあります。


また精神的な強いストレスがかかることで、
肛門部分や泌尿器部分に強い緊張を長時間しいる。
そのときに肛門挙筋や括約筋などが硬化萎縮する。
その力により肛門尾骨靱帯を肛門の方へ強く牽引。
それによる尾骨の歪みが生じることもあります。
女性は生殖器周辺の筋肉もストレスで硬化します。
その影響もあるでしょう。


尾骨はしりもちなどを付くことで、
骨折をすることもあります。



■尾骨が正しい位置にあるかどうか・・・
それで呼吸にも影響がでます。
脳脊髄液の流れにも影響する。
立ち方や姿勢にも影響します。


尾骨は船尾の舵の役割を持ちます。
正しく尾骨が地面を垂直に捉える。
ニュートラルに立っているときにその状態。
そのとき骨盤はしっかり立ち安定している。
骨盤底筋が絶妙に地面との平行位置を感知する。
内臓を骨盤の骨の上にしっかり置いておけるのです。


ニュートラルに立つときに尾骨がどちらかに歪んでいるとき。
尾骨の尖端が指し示す方向が地面のはずと反射的に誤認する。
ですが実際はそうではない状況です。


骨盤を立てるとき、
尾骨のずれがあるとどこか不安定感を胸騒ぎのように感じてしまう。
骨盤自体はまっすぐ立っているにも関わらず、
おさまった感じが持ちづらい。
無意識にふとももの前側の筋力でしっかり立つ感覚を求める。
「ふとももの前側の筋肉を力んで立つ」感覚。
自分には心地よい安定した立ち方という信念が外しにくい。
反射的に力みを感じられる筋に頼り、
不安定感を少なくしようとしている。
するとふとももの前側だけ筋肉が落ちにくくなるようです。


このようなときには坂道を登っている足使いを始終してしまうので、
ただ何気なく歩いたり立ったりするだけでも疲労度が大きいのです。
実際に疲労するだけの仕事を身体の中ではおこなわれていますから。


尾骨の歪みを表させる骨盤底面の筋緊張。
それはいくつもの負担の蓄積から生じます。
脚と胴体などからくる物理的なストレスと、
精神的な緊張により外界物を穴から内攻させることを防ぐ反応。
この場合には骨盤周囲全体を満遍なく緩めること。
また内臓のお臍周辺とその下くらいがとても硬い。
こちらも解かなくてはなりません。
ポイントは骨盤底面でしょうがそこだけ緩めても、
比較的早い時間で元に戻ろうとします。
だから尾骨を正すときにはその下ごしらえが重要。


ダンスやスポーツを楽しんだり、
繊細な身体の精度を必要とする仕事をしたい人。
尾骨が正されていとマスターが早く的確なようです。


尾骨の歪みひとつとってみてもいろいろとわかることがあるものですね。


人体は奥深く素晴らしい。