足首の捻挫は安静第一

今日いらしたお客様のお話しです。
先月、仕事で忙しく身体が朦朧としているときに、
左足首を捻挫したそうです。
ひねったときにはあまり痛みはなかったそうですが、
就眠のとき急に痛みだしました。


そして腫れが辛く、
数週間歩くのも大変な状態。


それを二週間してある程度改善しました。
そのときとある身体の使い方を教えてくれるスタジオに通っていて、
その予約日でした。
軽減したとはいえまだ痛みは継続していましたので、
電話で先生に捻挫のことをお話しして、
どのようにしたら良いかを尋ねました。
すると『歩けるのだったら来なさい』
という返答。


まだ多少痛みが残る足を引きながら2時間電車に揺られてスタジオに。
レッスンは捻挫した人用のレッスンではなく、
ほとんどいつものハードな物だったそうです。
脚部のインナーマッスルを開発するレッスン。


先生は「つまずいて捻挫しやすい人はこういうところがいけない」と
口頭で指摘し、
それ以外のことは別段なにもなく、
さらっとしたものでした。
拍子抜けしたそうです。


その夜に足首がまさに二倍になるほど腫れ上がりました。
まるでゾウの足だったそうです。


急性の障害を起こしたときには安静にする。
治りかけのときも無理はダメ。
自然治癒力を損なわない工夫がなければ被害が倍になるのですから。
私はこれは一般的なルールなのではないかと考えていました。


身体をうまく使うことで整体するので、
それにより身体の痛みや症状が和らぐ。
そのような意図を持ってレッスンをされたはず。


私も面識がある先生なので、
身体状態を適切にチェックして
レッスンメニューを変更すればいいのにと思いました。
先生らしくないことをしたものです。


「本当に大変でしたね」と何度も声をかけてしまいました。。。


この方はそちらのレッスンにいくのは辞めるべきではないかと
真剣に思案しているご様子でした。
丸一カ月間、左足を引きずりつづければ、
不信感がつのることは当然だと思います。

      • -


ボディワークで対処するときには、
患部は既に腫れていてアプローチできません。
だから当然その部分を触るようなことはしません。
ただ足首を痛めると同側の首が痛みます。
左足首を痛めたので左首が引き連れるようになります。
そして肩が痛み、腰が痛み、、、と少しずつ降りてきます。
一見不思議に見えるけどこれはこれでそうなる理由があります。
また左足首をかばうために右足を使うときの力み具合が強められ、
右大腿部も硬くなりますし、
同時に左ハムストリング筋群が強く張ります。
この左側ハムストリング筋の張りがあると左足首捻挫の痛みがなかなか引かない。
ということがでてきます。


足首にダメージを受けると容易に身体のねじれが大きくなり、
いつも以上に歪みを強調し続けることになります。
その歪み方が長期間続くと、
歪んだ姿勢や歪んだ状態で動く動き方が癖になります。
後々になって足首捻挫が治ったとしても、
身体のねじられた傾向は抜けないことがほとんどです。


だからワーカーはワークをするときに
この後に歪み癖が固定化されないように
先を見越してケアをするのです。
すると既に歪みが固定化している人は、
身体がねじれて歪むことで患部を刺激する「牽引痛」がなくなるのです。
すると『あれっ、なんかよくなったみたい ^-^!』
と驚いてもらえることもしばしばです。


今日お見えいただいたお客様も、
階段を降りるときにしびれるような痛みを感じていたのが、
全くなくなったと喜んでおられました。


その様子を見て私もほっと胸をなでおろしました。