信じ切る過程


堀貞一郎氏という数々のテレビ番組をプロデュースし、
大阪万博、ディズニーランドといった企画を成功させた大人物がいる。
前例のない企画を創造し、徹底したデータ主義によって、
その実現を確実にしていった人です。


「前例のない企画は、非常識なものなんだ。」という。
その非常識を常識人とともに実現するには、
「自分自身が常識人の目を持ち、
自分自身を説得させるくらいのデータによる裏づけを取ることなのだ」。。。


徹底したデータ主義者でなければ、
今までなかったものを作るときには先に進めない。


自分自身が信じきるだけのデータを集める。


つまり前例がある仕事と前例のない仕事。
この差ははるかな開きがある。


『病気を治す意識の処方箋』著者:野島政男(のじま医院医院長)という本がある。
CD付。
医師でありながらずいぶん変わった治療をする。
その内容の詳細は書籍に任せるとして、
多くの方は受け入れがたく感じる治療かもしれない。
私にも理解が及ばないような概念もでてくる。
話の内容を追うと分けがわからなく感じてくる。
カンタンにわかるような内容をCDで説明しているわけではないから、
それはそれで仕方のないことなのだと思う。


だから話の内容を追っていく読み方でこの本は読まない。
とりあえず野島政男先生は自分で独自の治療法を実践し、
自分自身を説得するに足るデータを目の前にして話している。
そのように考えてこのCDを聞いてみた。
すると伝わってくるものがある。


一般的には非常識なものも
自分を説得するだけのデータがそろえれば
見えてくるものがある。


そこにまでいたるためには、
一足飛びにそうなれるわけではなく、
地道な日々の研究と実施、試行錯誤がある。
そして成果を見て検証して確かめてきたはず。
その蓄積したデータを見て自分を説得出来た者の強さを感じる。


だから本人はそれが当然としか考えようがないといえる。
だからそういう。



必死に常識人である自分を納得できるまでのデータを、
きっちりと集めることがそこに強い信念を創り出す。
または強い信念を宿らせるように感じる。
もちろん人様の道に外れた信念は駆逐されるだろう。
だが純粋な思いが先立つ真理と呼べるような信念は、
とても強い影響力を持つはずだ。


その強い信念を医療に傾ければ、
一見常識的に観れば非常識な奇跡が起こり始めるのでしょうか。
だが徹底したデータ主義者としてがんばった本人には
常識的なこととしか思えない。


そのようなことが起こるのでしょう。


私たちにもこの自分自身を徹底したデータ主義者にして、
非常識だと思えることもデータでは可能だと
証明できるというところまで調べれば
意識がそこで転換するかもしれない。


意識の転換はひとつひとつの小たるデータが収集管理され、
大たる信念にいたったときに何かが起きるのかもしれない。
これは大変に地に足をつけた地道で時間のかかる作業です。


そのようにして意識は形作られていくものなのでしょうね。


確かに私も昔ならば対処法がわからずに苦慮したものが解けると、
その前後では大きな信念が動く感覚がある。
途方もなく難しいものと思えたものが、
「それならカンタンだよ」と余裕が出て思える。
そうなるにもやはり学習や経験の蓄積で、
以前ならば非常識としか思えなかったことも、
極々常識の範囲内の問題としか思えなくなる。


そういうものなのでしょうね。