二足直立の条件

野口体操の野口三千三先生のことばより。



二足直立の条件】について。


よく解けている重さを、
丁寧に重ねると、
結果としてまっすぐになり、
それが動くと「波形」となり、
その各点は「円」を描く。』


なんでこんな意味の深い内容を、
短い言葉で端的に表現できるのだろう。


人が立つときに、
筋肉を力ませて立つならば、
このようなまっすぐな立ち方はできない。
決してできない。
立とうという強烈な意思や、
倒れるのではないかという不安があれば、
どうしても過分な筋緊張が生じてしまう。
それは野口先生がおっしゃられる二足直立の条件にはあてはまらない。


よく筋肉がゆるみ、関節がゆるみ、腱が靭帯がゆるむ。
そのようなゆるみの構造体を骨を通して積み上げる。
すると初めてまっすぐに立つことが可能となる。
このような条件の上で動きを持てば、
体の中心から末端へ力は波が伝わるが如く動きがいきわたる。
そして確かにそこには円を描く軌道が生まれていく。


この野口先生がおっしゃられる二足直立の条件。
これは自然体の立ち方の基礎。


どのようなスポーツも武術も技芸も自然体が最大の武器になる。



・・・それにしても野口先生の言葉の深さには惚れ惚れいたします。^-^)