仙骨はお尻扱いしてはいけません。

仙骨や尾骨の部分もお尻だと思っていると大間違いです。


仙骨や尾骨はあきらかに脊椎の一部なんです。


子供のころには仙骨も尾骨も腰椎や胸椎や頚椎のように、
一個ずつの椎骨として独立していました。
それが徐々にひっついてあたかも仙骨といわれる
一枚の骨のように感じられてしまうものになりました。



そして仙骨が一枚板のように感じられるようになったため、
腸骨と同じような扱いとしてとらえてしまうからでしょうか。
あたかも仙骨をお尻扱いにしてしまいがちなんですね。
たとえ解剖学的に仙骨が脊椎の一部と理解している人でさえも、
あたかもお尻の一部のような感覚を持っている人も多いようです。


ですがあくまでも仙骨は骨盤の一部ではありません。


仙骨や尾骨を脊椎として利用していないで
腸骨と同じと感じた動きをしているとどうなるでしょうか?


たとえば腰仙関節という腰椎5番と仙椎1番の境目の関節は狭窄したり、
腰椎が仙骨化したとか仙骨が腰椎化したとか、
おかしなことを言われるようになってしまうのです。



そして腰仙関節の悪影響にとどまらず、
仙腸関節の可動性が制限されてしまいます。


この仙腸関節が動きが悪くなると、
全身の関節が影響を受けて硬くなるといわれています。


これは仙腸関節を通して上半身の体重が股関節へと流れる仕組みなんですが、
仙腸関節の関節面が仙骨と腸骨がかみ合わないとうまく体重を脚部へと
伝えられなくなります。
それがすごい強い肉体的ストレスにもなるんです。


だからくれぐれも仙骨をお尻の一部と考えないで、
背骨の続きとして把握するようにしてくださいね。