お腹の中の奥にある癒着。
意外に気づかれていない。
だが腹式呼吸がしづらく、
アレルギー気味だったり、
消化器・泌尿器機能の不調、
女性の内性器に生理痛も含めての何らかの問題があるとき。
みぞおち部分にしこりができれば心臓の圧迫もある。
そのための血圧の不安定化も起きる。
また慢性的な腰痛も現れますし、
前屈等の腰椎から脊椎全体の動きが抑制されるという特徴もある。
そのようなときには多くの場合大腰筋の硬化が進みお腹の奥に癒着が見れる。
この部分は通常はできてしまうとなかなか自然に解けることはないようです。
なぜそうなるかというとたいていは長い年月をかけて
この部位の強烈なしこりを育ててきました。
ただ普通は本人的にはそんなところにしこりがあると
あまり気づきません。
ちょっと左の腹部の奥が引き連れる感じはあるけど、
なんとなくやり過ごしてしまう。
それが長期間続くといつしか内臓と深く結びついたしこりが形成されます。
ワークのときに内臓付近にごりっとした硬いしこりができているのに気づくと
次のような感覚を持つでしょう。
しこりが硬すぎるとあたかも骨を触られている感触で痛くも痒くもない。
この場合には痛覚神経が働けないほど血液が患部に回っていないということ。
またもう少しだけ血液が流れているとニードルでちくちくと刺されたような
鋭利な痛みを感じます。
そしてもう少しよいときはもともとそこは炎症で腫れている部分だから
腫れている患部を触られたような痛みを感じるでしょう。
いずれにせよそんな強烈な腹部のしこりを伸ばしたり縮めたりはしたくない。
そんなことをしたら腹部側の腰椎にある縦靭帯が断裂したり
腹部のしこりという筋肉が繊維化からしこり化まで発達し劣悪でもろくなった
体組織なので容易に筋断裂しやすい。
そしてその筋断裂するときにはすでに内臓と癒着が進んでいれば
そちらの臓器にも少なからず悪い影響が及ぶリスクがある。
また腹腔内の状態が常に緊張状態を強いられることで
血管やリンパ管・神経などが絡まりやすい。
絡まった状態で引っ張ると切れたり避けたりする相応のダメージが生じる。
そのような危険があるためそれを避けようと自己防衛本能で腹部奥を
なるだけ固まったならば固まったまま動けないようにして置こうとする。
そのために腹部内奥の強すぎるしこりができると
そのままなにもしなければ一生治らない。
腹部のしこりは精神的や肉体的ストレスの強い緊張状態では育ちやすい。
そのような状況下では時間が刻々と過ぎれば
徐々に自己の生命力を奪う厄介ものなんです。
それを引きずって人生を送らなければならない。
そう考えるといやな気持ちになりますよね。
だからこの部分をなんとかして解きたくなります。
ただ慎重かつ計算づくで対応しなければ、
この深い内臓内奥のしこりは触ることも難しい。
いわんや解くことはもっと難しい。
おそらくホームプログラムとして安全な対処方法は
定期的にカウンターストレインを用いて
大腰筋や起立筋や腰方形筋などをリリースすることを繰り返すこと。
操体法もいい。
ただ体の知識がない限りセルフ・カウンターストレインや操体法だけでは
妙にいった繊細な対応をするまではできない。
そういったところで専門家が活躍することができる場が与えられます。
専門家を選ぶとき真剣勝負で選ばないといけないと思います。
解く高い技術力も要求されるし危険もともなう場だからです。
友達の施術者と話すと誰もが解ける場ではないといわれます。
私も５年前はこの部位の深層の的確な状態把握はできていませんでした。
相当数の経験をつみ資料を集めてもそのようなものでした。
それからひたすら私なりに研究を積み上げて
対応の自信がつき始めたころあいです。
リリース方法は独自のやり方です。
すごい奥深いリリースポイントなんだといえるでしょう。
この腹部内奥のしこりは早く気づけば気づくほど安全に対応できます。
ただ体の不調があるときは最初はかかりつけ医の腹部の触診を受け
それから必要があればメディカルな知識を持っておられる
オステオパシーの先生方などのところへいかれてみるとよいでしょう。
