「月の岬」散歩

「月の岬」散歩


散歩で港区三田の「月の岬」周辺を歩いていました。


「月の岬」というとなんとなく神秘的な雰囲気ですね。
江戸時代以前は現在の第一京浜東海道)より海側はすべて海。
切り立つ崖。
当時の品川の宿場や御殿山の絵をみるとわかります。



「月の岬」の聖坂を上ると中腹に亀塚公園があります。
そして亀塚古墳という古墳。
古墳の脇には下りの長い階段があり御田八幡神社に通じています。
この地は私がひそかに尊敬する太田道灌が由来に関係します。


先週もこの近くを散策していました。
この地は不思議な寂しさがにじみ出る場所です。
すぐ近くには寺院ばかりがひしめく人気のない場が多く、
そのため幽霊坂と呼ばれる坂があるほどですから。


霊感が強い方は夜に歩きづらいところかもしれませんね。


そんなことを考えてしまうのは私だけかもしれませんが。。。


考古学的に東京の地を少しずつ自分の足で歩き体感していくと、
そこには昔に生きてきた人達の息遣いが聞こえてきます。
たとえば瞳を閉じて昔からそこにある鳥居や狛犬に手を触れたり。
すると脳裏で想像力の産物が動き始めるのです。


ですが彼らに話しかけたりはできません。


やはり話しかけてともに笑い泣きできるのは、
今の同時代に生を受けて生きる人とですよね。
そうふと思うと過去の時間をさまよう思索が
一気に今を中心に引き戻されました。


人は月日を経て老いていきます。
「老い」は誰にも等しくやってきます。


ワーカーも老いていきます。
お客様も老いていきます。
共に今という時間を共有して、
共に仲良く老いていければうれしいな。


ふと、そんな気持ちになります。


私にとって「月の岬」散歩は異空間の旅のような感覚が伴います。


ただ家からすべて徒歩で水筒持参です。
神社のお賽銭に数百円しかお金がかかりませんでした。
我ながら経済的で私にふさわしい趣味とつくづく思います。^-^);