スカイフックのひと工夫

スカイフックのひと工夫


立つ方法として、
頭部をどうすればよいか。


イメージで天井から伸びたロープを想像して、
頭頂部にそれを引っ掛けて頭を上方に釣る。
そのような指導を受けた方もいるでしょう。
最近の本などでも多くが「スカイフック」と呼ばれる方法を伝えています。


リアルなイメージを描くことができる人は、
あごの無意識に食いしばる癖が軽減します。
首の後側が伸びて頭の重さが軽く感じます。


立っていてスカイフックのイメージをキープし続けられればいい。


でもちょっと動いただけでこのスカイフック状態から
いつもの首を短くしてあごに力が入る癖がでてしまう。
そのように感じたことがある方も少なくないようです。


座ったり歩いたりするときにもスカイフックをキープする。
すると先ほどの静止して立っているときよりも、
多くの方はずっとスカイフックが維持しにくい。


そのことに気づくはずです。


「スカイフックで頭を上に吊り上げるようにしよう」と
ポイントを教えられることは悪いことじゃない。
だが知識として頭に入ったとしても身体は受け入れない。
それでは身体の使い方を上方へ軌道修正したくても困難。


ではスカイフックの精度をいろいろと工夫してみてはいかがでしょう。


たとえば頭頂部のフックはどこにあるのか?
明確に「ここ!」と指差せますか?
ちなみに私の場合は髪のつむじ部分。
つむじ部分というと頭頂よりも少し後方にあるよう感じられるでしょう。
しかしあごが適度に自然に引けるように後ろの首筋を伸ばせる条件で
フックをつけられる位置はここしかありません。


それは江戸時代のお侍さんがまげをうところ。
つむじに髪を集めて結うと自然に姿勢がよくなります。
実に伝統的な機能的ヘアスタイルです。^-^)


だから私が自分の身体の姿勢を補正するときは、
軽くつむじに指を乗せます。
そして徐々に指を乗せたときの感覚を残しつつ、
指をはずします。


ここに指を乗せ意識が集中すると頚椎が適度に伸びていき、
体調がよいときなどは背骨全体が統合された感受性豊かな
アンテナのように思えてきます。


また工夫をさらに凝らすと。
指を乗せたつむじの部分を上に押し上げるようにしているわけですが、
その指をわずかに右回りにするか左回りにまわすかで身体の筋肉の緊張度が
私には変化していくように感じられます。
その回転は頭の頭皮から上方の空間へ広がり伸びてゆきます。
すると先ほどまでのスカイフックの細いロープで
上に釣られるよりも緊張しないように感じられます。


また背骨全体を緩めるためにあとひと工夫できます。
メビウス気流法で「やわらげ」という
手を前に出してメビウスの輪を描くようにする技があるのです。
たとえば「やわらげ」をしていると筋肉がとても緩みだします。
頭頂のつむじを指先で「やわらげ」をしてみてください。
感度がよい人はメビウスの輪(∞)のほうが単純に回転させるよりも
しっくり来るはずです。


私は歩きながらこのようなことをいろいろと考え実験しながら楽しんでます。