施術力以前に検査能力も優れていることが大切


ショットガンのように的を絞って効果的な施術をするには。
それをかなえるには検査が8割で施術が2割のようになる。


検査に時間をかけて的確な状況判断をするとよいといいます。


たとえばAさんとBさんでは症状が腰痛であったとします。


Aさんは話を聞いたりどの部位に痛みがあるかたずねたとします。
すると仙腸関節を一本の指でここが痛いんだと指し示した。
この様子は骨の構造部分が骨から隣接する腱または靭帯の中へ引っ張られ、
そこに引っかかった結果できたものと思われる痛み方です。


骨が靭帯などに引っ張り込まれるのは靭帯の繊維が硬化して骨に混ざり合う。
それにつれて、骨と靭帯の両方の性質を持った部分ができてしまう。
このときはしっかり骨と靭帯を分ける特殊なマッサージをすること。


Bさんは話を痛みがでた状況やいつからかなどの話を聞いてみて、
どの部分が痛いかをきいたとする。
すると「腰の筋肉をつかむように押している」様子が観察できた。
他の徴候も観察すると
・関節のない部位の深い痛み
・触診では張りがない
・おおざっぱに普通の動きはできる
・どこに不快感があるかを指で指し示めそうとすると、
この辺の深いところが患部のようだけど見つけられません、となる。
・その他


など観察で情報を得るとAさんとの違いがあることに気づきますね。
Bさんの場合には腰部の内側にある深層や浅層のシリンダー状に
規則正しく並んでいるべき筋膜がよじれてしまっているようです。


だからBさんのときはAさんと同じ対応方法をそのまま利用はできません。
リリースすべき筋膜層の深度が違えば腰部を横方向にずり圧をかけるか
縦方向にずり圧をかけるかも変わります。


AさんとBさんのお体の検査結果や聞き取り調査により、
どうすればよいかが見当がついてくるのです。


Aさんの症状を改善できる最適な対処法を流用しても
Bさんの症状を改善できるとは限らないのです。
健康関連の一般書が提示している腰痛のマッサージの仕方は、
あくまでも一般の方がわかりやすいようにしたものです。


プロが利用するテキストは細かく症状を分類しています。
それにより一般の方では「腰痛」という言葉でくくられるものも、
何が起因して起きたものであるかなどで別の呼び名の腰痛になる。


マチュアの100点はプロの50点にも満たないものです。



この差が施術の危険を防ぎ、
安定し優れた技術の提供を約束してくれます。