マッサージをするときの圧はいろいろでいい

マッサージをするときの圧。
それは一様ではなく用途によりパターンがあります。


たとえばオステオパシーのメカニカル・リンクでは、
E=MC2のようにエネルギーは質量掛ける速度の二乗という視点から、
圧の質量は小さくても速度が速ければ大きなエネルギーが加えられるといいます。
筋肉が硬化してブロック化した患部等に軽く手で接触してすばやく動かす。
リコイルのことですね。


それに対してBowen Techniqueでは、
圧をできるだけゆっくりかけていく。
加圧具合も決して強い圧ではない。
赤ちゃんやお年寄りにも問題ない
非常にソフトな圧です。


圧をかけてお客様の状態変化を促すわけですが、
この両者は加圧の姿勢がまったく違いますよね。
なのに両方とも効果がある。


ただひとつだけ注意すべき点があります。
施術やマッサージ法を習う際に
『〜はすべきではない』とか『〜すべきである』というような
規定をする療法もあります。


たとえば
痛みを絶対にNGとする施術を主張する療法と
痛みもときとして必要だと主張する療法もある。
私は結局は様々な用法を適宜に使い分けてます。


だがある療法では
『患者が痛みを感じれば体が硬直するためしてはならない』と、
生徒に厳しく言い渡されることもあります。
たまたまそのような療法を最初に習うと
以降他の療法を習うときに痛みが生じるものはしてはいけない、
と反射的に思えてしまうことがあるそうです。


自分と異なる施術時の加圧具合をみて、
『あなたのやり方は間違っている、痛がってるじゃないか』
と言い放ちそれがもとで喧嘩している人を見たことがある。
議論するのは問題ないが、
喧嘩をするのは論外。


互いに実際にそのリリース具合をデモすれば
自分の優れた点も劣った点も理解できるのに。


施術法を習うときは
敬意を払い学ぶあいだは指示に従うべきです。
そしてその加圧の利点や用法を学ぶべきです。


テキストや先生の言葉も鵜呑みはダメ。
他の加圧方法を学んだら、
二つの加圧具合を比較検討するほうが、
施術者としては成長できるのではないかと思います。


私は最近ですがワークでずり圧をかけるとき
タオルを緩衝材のように使うようにして成果をあげています。
本当のタオルを使う意味は緩衝材なんかじゃないんですけど。
これもまたテキストにはない加圧法ですよね。


喧嘩せずに、
各人が最適な方法を考案し大切に使えばいい話です。