骨盤の様子と胎児の健康


日経ヘルス-2009-5で
「史上最強の骨盤バイブル」という特集が組まれていた。


興味深い記事が掲載されていた。


”「幼児型骨盤」で妊娠するとお腹の中で胎児がゆがむ?”
というタイトル。


そこに2枚の腹部超音波写真。
成熟型骨盤の胎児の姿の「丸い」写真と、
幼児型骨盤内の胎児の姿の「細長い」写真。



胎嚢 (たいのう) 
http://www.sweetnet.com/gs.htm


後者は細長い胎児は曲がったきゅうりのような形状。
私には強いインパクトがある写真でした。


すべてのケースで幼児型骨盤の女性がこのようになるかは、
ちょっと疑問が残ります。
パーセンテージでどれくらいのデータを収集したかなどは
掲載されておらずたまたまこのような様子かもしれません。


ですが施術を長年している先生方の多くは、
骨盤の様子と妊娠・胎児の体内にいるときの環境・
出産には明らかに何らかの関連があると考えています。


それゆえにもし妊娠する前に骨盤のゆがみなどを見つけたときには、
事前に十分な改善を済ませてから妊娠し出産を迎えるといいですよ、
とお勧めすることが多いようです。


そのようなお体に少しでも近づいておいたほうが、
母体および胎児にとって負担が軽減するからです。


経験的に多くのお客様に触れてお話をお伺いし、
書物を読んできた結果でてくるアドバイスです。


骨盤内の胎児の姿がきゅうりのような
細長く身動きが取れない中にいるという写真は
想像していなかった像なので。


骨盤の前傾が起こり内臓が腹部前側に下垂しつつあれば
子宮が後屈してくるでしょう。
子宮を縦に起こす力は内臓の下垂や骨盤底の傾斜によるすべりで低下する。
すると腹圧が四方に乱れる様子が観察され、
小指の先ほどもない大きさの胎児は苦しんでいる。


本来、腹腔は骨盤の水平な台と背骨の垂直な大黒柱と水平な横隔膜の屋根。
シンプルにこうあれば健康ですね。
これらにより内臓の住環境は整えられているべき。
そうであるならば腹圧は上下左右、八方に同様だ。
そのとき宇宙空間に漂うような浮遊感を味わえる。
それが理想の安らげる胎児の住環境なのです。


骨盤がゆがんで脊椎がゆがんで横隔膜がゆがめば、
腹腔の圧が乱れる。
つねに傾き乱れた圧迫を八方から感じる。
胎児は身を緩めればねじられ体液の流動が阻害される。
ひっそりと窮屈に緊張し萎縮して我慢してやり過ごす。
その姿が丸い胎児の姿の理想から離れたきゅうりのような形状に思える。