お腹の手術後の回復状況が・・・


施術は何度でも同じ結果を得られる「再現性」が求められます。
それはその問題箇所のシステムが把握できており、
すでに幾度も再現できているならば再現性ありといえるでしょうね。


骨格筋やそれに付帯する靭帯部などのリリースでは
比較的に再現性をあらわせます。
このようにリリースすればこのように変化するだろうと予測がつくのです。


内臓も筋肉の集まりでできています。
そのため骨格筋がリリースできるのと同様にリリースができます。
ただ扱いは骨格筋を解く技術とは異なる点も多く、
骨格筋のリリース以上に難易度が高く下準備も必須ですし
ハイリスクですし繊細さが要求されます。



長い年月をかけて内臓に負担を蓄積させてきたときには。
患部の内臓部の硬さにとどまらず
その周辺や関連部位も含めて広いエリアでにいたる状態が
あまり思わしくない状態になることが多く見受けられます。



患部の状態悪化が起きると、
関連する臓器が力を貸して回復を援助しようとしてくれます。
そのとき患部に関連した臓器などの勢力が強ければいいが、
すでに患部にとどまらず臓器の力が弱められているならば、
もろともに問題が生じてしまうことがあります。


すると実質は患部だけが問題ですとは、
いいにくいような気がしてきます。


特に患部の臓器に強い問題が生じているときは
患部の周辺にも問題が飛び火していることを見逃せません。


そのときに患部となる内臓部分に触れるのはタブーなので
患部の周辺臓器や関連筋などを癒すようにしていくとよいでしょう。


患部はすでに強い炎症を持ちます。
神経や血管は多少の圧にも傷つけられる状態なのです。


内臓を解く方法を解説した一般書に
患部に直接圧をかけるよう指示するものがあります。
私には最悪の事態を回避すべき責任があるため同意できないのです。




上述したような注意をしつつ内臓部分の問題箇所の周辺に与えられた
ダメージ部分を改善するようにしていきます。


するともし手術をせねばならないときに、
術後の痛みが軽減することがあるようです。



私の施術を上記の考えを元に受けつつ
手術に挑まれた知人がいます。
術後には普通なら痛みで顔がゆがみ貧血で動けない。
抗がん剤放射線治療をしていて体力も薄くなっている。


なのに点滴を引きずりながら売店でパンを買いに。。。
病院食では腹が減ってたまらん、といいつつです。
痛みに我慢強いからだけではなく、
がんばれば動けてしまうといいます。
医師も看護師も手術の重さが尋常ではないものだったので、
かなり驚かれたそうです。


大変な病気ですが「よく動けますね、すごいですね」と
ほめられるとそれなりにうれしくなるのも人間。
自分はすごいのかもしれないと思えると
その自信が後々に役立つものです。
痛みが少ないですんでいるというのは
精神的にも肉体的にも消耗が少なくて済みます。


あとたまたまかもしれませんが
その方以外にも「手術後はもちろん苦しいけど動けたんだ」、
という報告を立て続けに何例か受けまして。


なのでそのようなこともあるのかなと思えた次第です。


ただ私の施術が介在してなんらかの有利な点が増したから
こうなったといえるような因果関係に確証はないです。
こうなってほしいと期待しつつも、
今は試行錯誤しつつ得てきた技術をつぎ込むだけです。


まだまだ施術により必ずこうなるという「再現性」があるとはいえません。


ただ動けたんだよという言葉をお聞きすると
「すごい生命力ですね!」といいつつ正直ほっとしています。


優れた施術家では奇跡的に気質的に強く変質した臓器が治せるという先生も
おられるようですが私にはそれは自分の実力をかんがみれば計算上ムリです。


ですが手術後のことを考えてのサポートには活用できそうです。


ずっと以前に身内でこのような場面を向かえ、
後に起きるこのような事態に対処すべき研究。
成果が少しですが発揮できたのかもしれない。


施術を修行してきてよかった。
そう思います。