脊柱起立筋が深層まで解けるか

脊柱起立筋(=仙棘筋)。


脊柱を起立させる筋肉たち。
腰腸肋筋・胸腸肋筋・頸腸肋筋・胸最長筋・頭最長筋
・胸棘筋・頸棘筋・頭棘筋の総称が脊柱起立筋。


経絡で言えば「足太陽膀胱経」の一部です。


頭頂から脳裏に入り、脳を絡し、戻って分かれて項部に下行し、
脊柱の両側に沿って臀部を通り、膝窩部に至ります。


こちらの起立筋が硬化し緊張が高まった状態が維持されれば、
それは捕食動物の虎や獰猛な熊に出くわして”背筋が凍りついた”ときにおこる
体内反応がおき続ける仕組みです。


つまり”逃げるか戦うか”のアドレナリンが過度に出続けて、
日常生活では必要ないエネルギーを浪費続けている状態です。



それは他の督脈以外の脳を連絡している経絡だから起きることだと推測。


ここが解けないとダメなんです。
ここが解けないと体の緊張が解かれて身も心も癒されることはない。


世の中にこの状態で体のつらい状態を続けている方が実に多く見受けられる。


ですがこの様子に気づくことなく悩むことがあります。
なんで自分がこんなに緊張が溶けないのか、
自律神経を失調した状態であるのか、
精神的に弱く感じるか、
体力がないのか、
病気がちなのか。


脊椎という椎間関節という
噛みあうような凹凸がない関節などとは
呼べないようなものを縦に積み重ねて立てる構造体。


それを支えるのが起立筋です。
この部分が十分に緩んで椎間板のボリュームがしっかりしていれば、
体の前後左右のバランスは中心に整えられる可能性が生まれます。
中心軸がここで造られるような感じかもしれません。
ここが緩んでいるならば自力で体が整えられる可能性があります。


ですが起立筋の深部に問題の過度に硬すぎて骨化したならば、
脊椎は常にねじれたり側湾したり椎間板を圧迫して楔になる。


安全で効果的に改善させることはできない難しいものです。



それは遠方におられる私の同業の立派な先生が、
何年もこの深部が解けずに苦しい状態でいます。


もちろん苦しい状態を改善させるために先生は
筋膜マッサージやカイロプラクターなどの様々な民間療法に助けを求めたが
体の状態を十分に改善できるまでには拭えません。
高額な医療用健康機器を利用しても十分ではない。


施術者とは
集中力や思考力が必要で、
対人的にも気を使います。
体力勝負の悪姿勢をキープする過酷な職業。
ミスをしたくなくともこの状態では過労で
気が遠のくことだってあります。
そうならないように気を張るのはしんどい。
それをおして日頃仕事をしておられのです。


もし私のうちに近ければ、
直してあげたいのですが口惜しいばかりです。
私自身も、ここは簡単に短期に解けるような
そんな生やさしい場所ではないのです。
ですが私に役立つことが出来ればと願うのですが。。。


一般の方が、
深層部の起立筋の骨化が起きているようなときは、
独力で解こうということは考えても無理でしょう。


骨化しやすいここを解けるような施術をする施術院等を、
あまり聞いたことがありません。
もちろん私の知り得る施術院数が限られてはいることで、
個人的なところであるわけで申し訳なく思うのですが、
それほどこちらのリリースをすることが難しいということを申したいのです。


改善しにくいお客様の多くにこの部位の問題がある。


そこを深部まで緩めることができれば、
体調の改善を実感できる人も増えます。


脊柱起立筋が深層まで解けるかどうか。


筋膜リリースマッサージでかなえるべき最重要課題。
特に腎臓等や腰方形筋部分が難しいのですが、
そこの工夫もだいぶ進化していきました。


もう、ひとがんばり。
なりふりかまわずに、
自分の体の肉体疲労は一切無視してがんばってます。


ここがかなえることが出来れば、
私の施術研究は区切りがつけられます。