仙結節靭帯などの硬化問題


うちにはトイザらスで10年前に買ってきた
ケルトンのおもちゃの人体模型があります。


この模型の仙骨・尾骨部分を観察しますと、
あたかも仙骨に尾骨が一体化している。
やはりおもちゃレベルの模型なのですよね。 ^-^;


人体の観察をするときに、
あたかも仙骨に尾骨が一体化しているように見えてしまうことがある。
それは尾骨と仙骨を結ぶ仙結節靭帯などの靭帯が骨のように硬くなり
柔軟性を失っていることが多くの方に見受けられ、
その様子を見慣れてしまうとそうなるようです。


もちろんそれは誤解です。


ただ恥ずかしながら私も、
長い間、そのような誤解をかつてはしていました。


運動能力の優れたスポーツ選手やダンサーを直に触れる機会をえられたときに、
一般の方々とのその部分の様子の違いに驚かされたことがあり、
それで認識を改めました。


この仙結節靭帯や仙棘靭帯などの仙尾骨に関連する靭帯部分が
石のように硬直化しているときには、
少なからず尾骨のゆがみがみられる。


ニュートラル姿勢では尾骨が仙結節靭帯や仙棘靭帯などに柔軟性があり
左右等に偏りがなければ真ん中の正中に並ぼうとする。
そうなることで立ちやすくなるように人体は作られているのです。


それが関連靭帯などに問題があると
尾骨が左右に曲がっていたりねじれていたり、
肛門側に曲がっていたり逆に反り返っていたり。
それらが複雑にからみ合ってしまっていることが多く見られます。


そうなると人体には尾骨の先端が地球の中心を指し示すようにして
脊椎を縦に並べて積み上げるようなバランサー感覚があるのですが
それがうまく発揮することが出来なくなるようです。


そのようなときには立っていても微妙に不安定さを感じ取りますし
常に体軸の傾斜を創りだしていて、
それを支え続けるという仕事を強いられてしまうわけです。


仙結節靭帯周辺部分が硬直化していて、
それを十分に緩めたならば、
不思議と立ちやすくなったという感想を持つ方が多くおられますが
それは体軸が整えられやすくなり体が斜めってしまってそれを支えるような
作業をする必要がなくなったからですね。


バレエをしている方が、
一生懸命にバランスを取る練習をしているが
なかなか感覚がつかめなかったのが、
こちらの問題が改善したらこともなげにバランス力がアップした。
そのような感想を持つ方もおられます。
神が設計したとおりの人体の仕組みがうまく運用できていれば、
かなりの運動能力が発揮できるようになっているのだろう。
そう思えてなりません。
こちらは、そんなところに気づいてみても有意義だろうなと思えるひとつですね。


そしてその部位を緩めたならば
その部位の硬直に関連した腰部の筋肉の硬直部分が自動的に緩む。
そのような現象がみられることがあります。
腰を楽に立てていくには必須の部位が解放されるのでうれしい限り。


ただ腰部の緩みを創りだすと仙結節靭帯部分周辺が緩むかといえば
いまのところ私が観察するところでは、
そうはならないことのようです。