骨盤のずれはそこだけがずれているのですか?

重症患者の筋肉硬結は、付着している骨格を牽引して変位させてしまっている。


肉体的な不調を押して、
必死にがんばって仕事をしている。
またはすでになんらかの内臓機能に及ぶ疾患があるようなとき。
そうなると体の筋肉の状態に慢性的炎症等の痛みを見つけられるだろう。
炎症が起きているような筋肉は筋肉組織が萎縮して血流を阻害している。
その筋肉の萎縮によって骨の位置が本来あるべきところからずらされる。
そして骨格という家でたとえれば屋台骨が、
垂直や水平をいい加減にしてしまうならば
しかたがないからつっかえ棒のようなしこりを新たに骨の代わりとして
支え材としていれてしまおうとする。
深い目で見れば自虐的な緊急避難的な応急措置です。


骨格の本来あるべき理想の位置へと戻せるように配置を変えること。
そうすることができなければ、
問題はかえって変なところに支え材として骨のように固めた筋肉が
新たな骨格のズレを引き起こしてしまうのですから。


骨格とは、筋肉のコンディションがそのまま影響する。
筋肉の硬結によって変位された状態を創りだされます。


背骨の椎骨がずれたり、骨盤がずれてしまうような変位がこれにあたります。
ただいきなり背骨がずれたり骨盤がずれるのではないのです。


それは指先から生じた筋肉の硬結が、前腕から上腕、そして肩甲骨の周辺の筋肉へと腕を胴体の方に向けて遡っていく。
そして背部筋にいたり、腰部の筋肉へたどりつく。
そのような過程を通しておきたのが椎骨の変位です。


骨盤の変位も、これと似た様な様子で足の指先から筋硬結が始まり、徐々に骨盤周辺まで立ち上っていくのです。


つまり椎骨だけを調整してもダメですし、骨盤だけを解いてもダメですし。
そこは重要なリリースポイントには違いありませんが、
重症的な慢性化したずれを生じられている方の場合には、
指先の筋肉から、前腕、上腕、肩甲骨といった末端がすでに筋硬結が進み、
その部位の骨格をずらしている。
こちらの変位を着目しておいて、そこが改善ささられなければ、
またすぐにでも椎骨や骨盤が歪められるような素地となります。


椎骨や骨盤は相当な大きな筋肉でずれないように支えられていた部位。
それをずらすほどの異常な筋硬結が、体の末端に蓄積してるからこそ、
ずれにくい椎骨や骨盤はずらされていると考えてみれば解るでしょう。


それを放置しておくのは得策ではないということです。