虚実の虚の認識に強さのヒント

武道をしておられる方々は
虚実』ということに意識を配ることでしょう。


勝負を決するときは、
確実に勝ちたいです。
不要なリスクは避けるべき。


そのようなときには、
実を避けて虚を打つ。


意識が十分に行き届いているところが『実』です。
そのような部分を攻めても容易に返されてしまうのです。


意識が十分に行き届いていないところが『虚』です。
そのような部分を攻めれば容易に打ち込めてしまいます。


相手を観ろといいますが、
相手の虚実をつかむことができれば勝負はその時点で有利になります。


眼で観ただけではわからない情報も多くて、
相手があまりにも虚がないならば、
フェイントを用いて虚を作り出す。
うまくいけば儲け物です。


そうすることで勝負をつけようと。


なぜ私が虚実のことをいうかと申しますと。


施術をするときにお客さまの立ち方を観ます。
そのときに私なりにその方の虚実を見分けて
ここを打てば倒せるかどうかの虚を汲み取る。


虚があればそこを指摘します。


虚になる部分を、
ごく軽く押してみたり引いてみたりして気づいてもらう。


そこに意識を傾けてほしい。
虚が体のバランスを崩して
弱化させている源になる。


本人には認識しづらいからこそ虚であります。
ときにはその存在に気づいていないこともあります。
そこにスポットライトを当てる意義は大きいのです。


虚が少ない人だなと思えば、
「さすがですね!」という。
ぱちぱちと手を叩いてます。
本当にすごいことですし、
尊敬に値することですから。^-^)


自分には自分自身がよくわかっていると思うが、
実際には盲点となるような虚になる部分が多い。


私にも虚となる気が配れていない部分が多いが、
弱点となる自分の虚を早く見つけられれば、
それを実に変えることができる。


そうなればスキがなくなります。


沢庵和尚は心を止めずに気を配れと申されました。
心の執着や居つくことを戒めていました。
心の虚実の虚を消していく。
実を見続けてはなりません。
柔軟な視野を持ち虚に気づくことが悟りに関わるのでしょうか。