体の状態を知るためのチェックリストを作っておくとよいかも

施術をする先生がいつの間にか自分の体を壊してしまうことがある。


壊しそうだという確信犯的な人もいる。
壊すはずはないという自信があったにも関わらず壊してしまう人もいる。


前者の場合には、
なぜ壊れたかの自覚があるので、
逆算すれば治すための術も容易に見つけ出すことができるだろう。
ある意味、自己の客観視ができている状態だから、
ある程度壊したところで止める。
最後の一線をまたぐ寸前のところで止めるのです。


ときどき寸止めが失敗して手痛いことにもなるが。
だがちょっと寸止めをミスっても
どこをどう負担を強いてきたのかを理解して、
どうすればその負担を低減させられるか、
または負担部分を癒すことができるのか、
具体的な改善プランを立てることができる。
こんな負担をかければこうなるのは当然だと冷静でいられるため、
精神的な動揺がない。
だから自己を客観視して見つめられるから改善の手が打ちやすい。


後者の壊すはずないという自信があるときには、
なぜ壊れたかの自覚がない。
そのようなときは多くの場合、精神的な動揺が強く出てきて、
冷静さを失ってしまうことがあるようです。
これは私もかつて経験したことがありますが、
やはりそうでしたね。
クライアントのお体を客観的にみている状態。
そうであれば冷静に考えて「これはこうすればいいんじゃないの」
と思い浮かべられることなはずなのに、
それが僅かな不安や恐怖が湧き起こっただけでも精神的に動揺する。
タイムショックというクイズ番組を観れば解るように、
冷静に応えられるならば解るような問題が、
今すぐにでもどうにか治したいという焦りが走ると
間違った回答を口走りだすものです。


自分の体を現在に至らしめた行動様式、食事や体の使い方や精神的ストレスのかかり具合など、
誰よりも自分自身が知っているものなのです。



余程のところまで状態が悪化してしまわない限り、
自己を客観視することができるところまで視野を広域に自己を俯瞰で見つめて
そして答えを出したほうがほんとうに役立つ回答が得られるはずです。


なかなか自分の体が陥った状況を鳥瞰できないでいるときは、
できれば体のどのような部分に問題が起きているかを理解するためのチェックリストが造られていて、
そのリストに該当するものがあるかどうかを調べてマークすることで、
その結果を見たら自己を客観視できるというようなことにもなるでしょう。


行動科学の本を見てみますと、
実にうまくチェックリストを使い、
自分の行動の漏れがないかを探す。


おそらく日頃のお客様の状態を調べるために質問事項をまんべんなくまとめておいて、
それをちょっとしたチェックリスト化しておけば、
まさに自分の体に何かが起きたときにそれをみて
チェックしていけば冷静に自分の体に対しての客観的な状況判断ができるわけです。


なので自分の体を観る視野が、
それが直接自分の体を観る視野にもつながるものとなる。
このようなものとしてチェックリスト化しておくことは
自分の身を助けるためにも大切な作業だと思うのです。



またもしその精度をあげたければ
フィジカルアセスメント系の本を参考にしてチェックリストを詳細化していけばいいでしょう。
多くの整体師さんが、フィジカルアセスメントの本を始めてみたときに、
医師や看護師の凄さをちょっとだけ触れたような気がするといってます。
市販で買える本ですので興味があれば医学書が置いてある書店でチェックしてくださいね。


また他にも良導絡を使っていたり、脈診等に精通していればそれを利用したり、
または筋反射テストのようなもので観て行ってもいいでしょう。


そのようにできるだけ自己を客観視して調べていけるような方法に磨きをかける事も大切。


リストは常に見返して加筆訂正すべきです。
そしてチェックリスト化する作業を進めて、
そのリストが精度がよくなれば、
それは本当にすばらしい自分の強みになります。


自分の体を壊したいざというときに、
このチェックリストをチェックすればいいと自信をもっておれば、
それだけでもずいぶん冷静に自分を見つめられるようになるものです。
そのような冷静さを取り戻してくれるようなものが大事なんですよね。


もちろんお客様に対してそのようなことを行き過ぎたことをすれば医師法に触れますから、
お客様に対してはもし不明な点があれば、そのことを告げてお医者様に見て頂くように勧める。
それが常識的なことです。
ですが自分自身の体について観ていくぶんには、
自分の体をフルに教材として観察し尽くしていってもどなたにも文句は言われません。
得てして自分のことですから、本当になりふり構わずしっかりと調査しようとします。
そうしようという強い意志があればですが。。


そのようなときの調査したことは、
ときとしていい経験になります。


ただもちろん自分の体とて、
もし悠長に自力でチェックリストを調べていくような時間がないときには、
すぐに医師に見ていただくというのはお客様に勧める時と同じです。