去年、一年かけて筋膜を緩めるための施術について研究してきたこと。

去年、一年かけて筋膜を緩めるための施術について研究してきたこと。



目標はシンプルなことです。


『当たり負けしない圧をかける』技術を工夫をすること。


それにつきます。


技術的には、多くの武道やスポーツで、すでに開発されているような身体操作をものにすること。
ここは完成度を容易にあげられるものでもありませんが、
日々の研究で少しずつ工夫を積み重ねることで成長させ、
それを補うための道具を創りだしサポートしていきます。





人間には、心臓のポンプもありますし胸郭部分の胸骨ポンプなどはよく知られているポンプ力による代謝を促進するものです。
それだけでなく骨盤部分の仙骨ポンプ、後頭骨のポンプもありますね。
それらは健やかな生命の維持をさせるための重要なポイントのひとつになる部分です。


もしこのようなポイントがうまく機能できないならばどうなるか?


心臓なら血液代謝不足だし、
仙骨や後頭骨なら脳脊髄液代謝不足だし、
胸骨ポンプなら呼吸代謝不足になる。


流れる水は腐ることなしということです。
血液も、脳脊髄液も、呼吸する息もそう。
常に休みなく流されていることが大切で、
生き生きとした瑞々しさ柔軟性を感じる。



私が施術前に立ち方をチェックするとき、
このような代謝に力があるかを気にして
感じ取るようにしております。


そのうえで「今日は、いいですね〜」、
「今日は、どうなさりましたか?」と、
目で見る観察力以外の共感覚のような
なにかで読み取れるものですから。


面白いものです。





では、これらのポンプシステムが活躍できなく止められるのはなぜでしょうか?
要因のひとつには体の深部の骨の間際の深層までしこり化した筋肉が入り込み、
ポンプになって動く部分の関節を分厚く制限させ留めてしまうことがあります。


これらポンプのひとつの動きが抑制されただけで、
自律神経系の様子が必ず悪くなるので、
ぜひとも改善させたいものです。


ただほんとうに関節の間際といった体の奥に根深く取り憑いたような、
しつこいポンプを発揮できなくさせる抑止力を効かせている部分を取り除くことが難しい。


私としても、
そのような重要な部分ほど危険極まりないところだから、
手を出したくないというところも、本音としてあります。


手を出さなければよかったのにと、
後悔することが起きないようにするために、
どれだけの神経をすり減らすほどの気を使うか。
それに、施術が難しくなるものなのか。


そしてここまで手を出さなくても、
施術院経営としてはやっていけることも知っています。
だから、本当に馬鹿だな〜と、他人に言われる前に、
自分で、そう思っていますし。-_-;


慢性化している硬化した筋膜は骨よりも硬くスチールのようですから、
それをソフトティシューなやり方でとることもできますが、
私のソフトティシューなやり方での力量では長持ちしない。


神業のようなものでなければ、
三歩進んで二歩下がるような戻りが激しいもので経済的に無理なほど頻繁に施術に通わなければとなる。
硬化が著しく弱った体力状況では好転反応とはいえない身体ダメージを被るような場合もあるでしょう。



私が考える現実的な対処方法として、
「当たり負けしない施術」を進化させて
ひつこいポンプ周りのしこりをゆるめていくことをきっちりできるように工夫しました。


一年半前の私には皆目検討もつかないようなものも、
実際に自分の足で歩いてこれたことで見えることも
深まりました。


そこに賭けた一年でした。