胸郭考察のつづき。

胸郭考察のつづき。


ちょっとだけシビアなことを書かせていただきますね。



胸郭の背中側に胸椎があります。


ディテールイメージを言葉で伝えるのは難しいのですが、
こちらの上部胸椎が左右に揺れながら歪曲しているとき。


上部肋骨部分の動きが抑制されます。
それにより心臓や肺が圧迫されて血液循環や呼吸代謝
機能低下するのですが、
それだけではありません。
胸腺にも悪影響がでている。
胸腺はアレルギーに対向するT細胞や
ウイルス感染やガンから体を守るキラーT細胞の生成に重要な役割をはたしています。


心臓の真上にちょこんと乗っかるかのような胸腺は、
自力で心臓のようにポンプの機能を持っていません。
呼吸代謝により肋骨の開閉の動きが胸腺のポンプの役をしています。


ということは、
上部胸椎にそちらに関連する肋骨を動けなくするような歪みがあれば、
胸腺内で製造され蓄えられたT細胞やキラーT細胞を体の隅々まで行き渡らせることができなくなります。
せっかくT細胞やキラーT細胞が胸腺内で用意されているのにもかかわらず、
肋骨の開閉が制限され宝の持ち腐れ状態になってしまっている。


つまりアレルギーにウイルスやガンなどに対応する力が減じられてしまうため、
花粉症などのアレルギーが発症していたり、
ガンのような重篤な症状がでてきてしまう。


なので私どものような職業のものは、
かつてガンの方や花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の方の胸椎の曲がり具合や
それにともなう肋骨部分の動きの制限状態を、幾例も観察しています。
そのためあまり好ましくない歪曲具合を把握しています。


やはりこの部位にストレスがかかっていないで歪曲もないのに、
これらの免疫系疾患がでているようなことはほとんどないので。
そのようなことを観察していくに際して、
何らかのポイントに、この部位がなっているのだろうと想像がつきます。
施術をする経験が十年以上、観察し続け、臨床を積んでくることで、
過去のデータからはじき出された結果から見えてくるものがでてくる。



この胸腺部分のみの問題で症状が出ているわけではないので、
神経質になりすぎることはないと思います。
体全体の血液循環自体が思わしくないとき、
または部分的に極端な血行不良部位を作っているなどがあれば、
そのような体質自体が相まって症状が生み出されるので、
胸郭の変位問題は、そのうちのひとつに過ぎないのです。




そして私は母の施術をしていたときに、
たまたま胸郭の変位が悪い人相のような相をしていると、
非常にドキッとしますね。


このような相があれば、
早めにそれを封じておくよう改善を促します。



個人的な思いなのですが、
できれば胸郭の問題で胸腺の機能が低下することで、
いくつかの症状が出るようですから注意してくださいね、
という警鐘は、できればもう少し具体的な形で知られていてほしい。


ただ私は医師免許を持つ医師ではありませんから、
症状の診断等できる資格はありません。
だから問題があったと観ても、
直接的に診断めいたことを伝えることはできません。
それはいい加減なことをいってしまうようなことに
歯止めがかけられていなければ世の中は混乱します。
だからそれは当然のことですので、
従うべきです。


私自身、まだまだ整体の深い層まではみえていない。
相当に深遠なものだから、
知れば知るほどいい加減なことは控えるべきだと思う。


ただなんだか上部胸椎部分にひどい詰まりや、
左右へのジグザグな揺れや、強い後屈があると観察されたときは、
知識として強い肉体的か精神的なストレスが蓄積されているので、
この部位をストレッチポールエクササイズ等で十分緩めましょう。


そのような気遣いをしておくと、
災難を減少させることができる。
知っておいて損はないでしょう。




また、胸郭の変位やその部分の問題ある状態を考察することで、
上記以外にも様々な状況を判断することができます。


たとえばオステオパシーのチャップマン反射のような本を参照すれば、
胸郭上にはかなり多くの症状がでたときに現れる反射が起きるものだと驚かれるかもしれない。
そうなると応用範囲の広い大切な箇所であることも解るだろう。
具体的に書くのは時間の関係上割愛するが、^-^;
胸郭を清浄化させるメリットが大きいのは、
その箇所がきっちり改善した後になれば身を持ってわかるはず。


胸郭を整えることは、とっても大切なことなんですよね。