歪み姿勢でも楽に感じるわけ

筋膜がゆがむとどうなるのでしょうか?


筋膜は体の皮下に位置するウエットスーツのような役割も担います。



真っ直ぐ整えられた姿勢で立つ、
という社会通念上の理想姿勢を取るとき。



ウエットスーツ着用比較.jpg


理想的な筋膜の並びが実現できていれば、
立つのも楽ちんです。
涼しい顔でいくらでも立っていられます。


ですが、、、
歪んだ筋膜の並びであれば、
立つだけでもきつく感じる。


筋膜が歪んだ人にとっては、
骨盤が傾斜していたり
中心軸が傾斜しねじれていたり。
これらを必死にねじ伏せてまっすぐにしようと筋トレをしているような感じです。


十分に、ウエットスーツのゴムの引き攣れるような窮屈さ、
想像してみてください。^-^;
そっちに持ってかないで〜、といった制御が困難状態です。



だから外見では良い姿勢とうつっていても、
本人的にはきつく感じるのです。


そうなると歪んで立っているほうが楽に感じる、
という不思議な現象が起きてきます。


歪み姿勢でも楽に感じるわけ.jpg




つまり私どもの申します筋膜のリリースをするということは、
皮下に位置するウエットスーツ状の筋膜の並びを整えていくことなのです。
「体の歪みを正す」には、外見で見えてこないところにも着目するといい。


よれよれに着こまれたウエットスーツ状の筋膜がそのままでは、
かえって歪んでいる姿勢のほうが楽に感じる。
筋膜の歪の解消されるような歪み姿勢を無意識に見つけている。
だからその人の立ち方や座り方などの情報がわかると、
体内の筋膜の歪みの様子が推測できるのですね。


人間、わざわざツライ姿勢は選択いたしません。
生理的に嫌なんです。
ツライことをするのは。


姿勢を正せといわれても、
内部の筋膜がよれて着こまれていれば
不快なことをさせられる違和感が感じられるのです。


「えぇ〜。これじゃ、立てないんじゃないですか?!」
それが率直な感想です。


その違和感を単純に無視してまっすぐに立ち続ければ、
新たな歪みの断層を筋膜がつくりだしてしまい、
かえって複雑なやっかいなこととなりますから。


そうならないように、
意識的に注意していても、
無意識になればまた歪み状態に移行して保つ。


その繰り返しなんです。


筋膜のリリースを受けていくことで、
着込んだウエットスーツを正しく着用させるように改善する。


そうすると徐々に、改善度合いと比例して、
まっすぐに立つのが楽になってくるのです。


歪んだ状態の立ち方が機能的な動ける姿勢だったのが、
美しく整った状態で立つ社会通念上の理想姿勢になる。



そう変わっていく。



その筋膜の整える様子は、
日々、生理的なコリを作りますが、
そのような浅い層の筋膜の癒着を解くにとどまらず、
過去に長年培ってきたしこり部分を、
必死になって掘り進めるようなもの。
なかなか、人によっては大作業です。




私どもとしては施術を受けていただけると、
涙がでるほどうれしいことなのです。


大変感謝いたしたい気持ちです。



ですが筋膜のリリースをする施術を受けるばかりが正解というわけではありません。


体の使い方を精査していくことで、
よれた状態でいようとする必要性が消えて、
運動神経に沿った筋膜が整えられればいい。


そうすることで、体内のウエットスーツを整えていくこともできます。


ただ相当な体の動き方の知恵や知識がなければ対応しづらいところまで
筋膜の歪みが出てしまった方の場合には、
成果があがらないようです。


つまり体の中でひとつだけの引き連れがあるだけでなく、
多年にわたり歪みを継続的に持ち、それを複雑に発展させてきたならば、
そこかしこに引き連れの原因になる箇所ができてしまい、
理想的な動きの再現を妨げてしまうのです。


よい動きは筋膜の連動性があってこそです。


そこに筋膜の並びが分断された形があれば、
体感覚ではひとくくりの繋がりある動きと
感じ取るようなことはなく、
バラバラな動きをしている。


そのような感じがしている。


そうなるとなかなかエクササイズなどで先に進みづらくなります。


そんなときに、少しマニアックに感じられるかもしれませんが、
サトル・ムーブメントといわれるような、
運動の量を稼ぐエクササイズではなく、
感覚を鋭敏にして動きの質を向上させて
運動神経に新たなパターンを定着させる、
フェルデンクライス・メソッドなどの
エクササイズなどは有効性が高いでしょう。


私としては、
動きの質を追求したいタイプの方には、
またはその必要性が強い方には、
ぜひ、お勧めです。


ただ、相当に筋膜の並びに癖があるときには、
一度、筋膜の並びを整えられるような方向へ向かうセッションを受け、
その感触を体感してからサトル・ムーブメント的なエクササイズなどで
運動神経系の動きの合理性を上げることにより筋骨格を整えると要領がよくなると思います。^-^



各人のお体の状態はケース・バイ・ケースです。


自身の皮下の筋膜のウエットスーツ


どう、なってますか?^-^)