胸郭の詰まりや変位と感情の相関について

肋骨の中にしまわれた肺と心臓


本日、施術をさせて頂きましたお客様。


私が、本当にずっと真剣にどう対応すればいいのかと、
一方ならぬ、悩みに悩み抜いたところがございまして。


たいていが、このようなイメージで解いていけばいい。
そうヴィジョンを固めれば、当初のそれをそれずに、
だいたいはその流れで進んでいけるものです。


ですが、施術を始めた最初の頃は、
毎回、お会いするたびに私の頭が白紙になりました。
前日の夜に、どのようにすればいいかをシュミレーションするわけです。
それがお会いした瞬間に、白紙になります。


私自身、胸郭の重要さに気づいたときから、
計算をしつつどうリリースをすればいいか、
ひたすら思案して来ましたから。


そして少しずつ成果がでてきて。



そのような自信は、無知のなせる技だと思う。
そんな痛感をさせて頂きました。


そういったなかで、
そのお客様はがんばってお通いいただきました。


それで私が感じるところでは、
ありがたいことに当初の胸郭の状態からは肋間筋部分の緩みは増えてきて、
かなり私の中では大きなひとつのステップを登れたような気がいたします。


課題は、まだございますが、
肋骨が動きが悪くなっているために、
呼吸代謝の量も少なかったことですし、
同時に暖中のような心臓にかかる負担の度合いを知るためのアラームポイントにも問題がでていた。



肺も、心臓も、ポンプのようなものですが、
それぞれがちょっとだけ異なる特性を持ちます。


肺は、肋骨の開閉と横隔膜の上下の動きにより活動することができますが、
肋骨の開閉が肋間筋のつまりやその動きの制限が大きくて働きが鈍ります。
そして心臓は、肋骨の動きと横隔膜の上下の動きで心臓マッサージを受け
それにより調子が良くなり動けるものですがそのマッサージも与えられず。


それがもともとお客様自身の芯の強い生命力があったものも手伝いまして
体の末端の隅々まで綺麗な血液が流れ込むような呼吸代謝や血液循環が制限が軽減してきたようです。



お客様もそうですが、
私としても、
これはものすごいうれしいことです。



そしてお客様がおっしゃられるには、
施術を受ける以前よりも、
細かいことに気に病まなくなったような気がすると言います。


呼吸器がうまく働きづらいとき。
すでに酸素の摂取量が制限を受けて低下しています。
そうなると、肺呼吸で6割、皮膚呼吸で4割という分配の理想形から離れていき、
肺呼吸の量が減少して皮膚呼吸に負担を強いてみたり、
酸素の摂取量が減少して二酸化炭素を再吸収せざるを得なくなり、
体内の酸化を高めて血液粘度を高めて皮膚末端への血流が行き届けなくなってみたり。
様々な状態がすでに起きてしまわれるわけです。


だから、現状も、あまりゆとりがない感じです。


それが、もうちょっと息がしにくくなりますと、
とたん溺れて息ができない時と似たような状態。
つまり実質、酸欠になるわけです。
本能的に是が非でもそうなるのは避けたいような生命の危機にも感じること。
非常に嫌なことなのです。


そうなりたくないという、
自己防衛本能が働きます。


それで呼吸器にゆとりがないとどうしても過剰にやっかいなことが降りかかろうとすると、
それを避けなければ、避けて身を守らねばと反射的に反応してしまうことなのです。
そんなときは自分の考えが理性で優先できないという厄介な特徴があるので。
それが余計に困りものなのです。



だから自分でもあとで考えると、その反応した事自体に、
ときとして「あーあ、なんでなんだろぅ」と思うことも。
それってとても、自己嫌悪にもなりつらいことなのです。


それがその人自身の本当の性格ではないのです。


体がそうだと、
突発的に降り掛かってきた厄介なことを観ると
反射的にこっちにこないで欲しいという感情を
思い出させて対抗していくしかなかったのです。




そのようなことだったのかもしれないな、
そんなことが、
不思議と体が緩み始めてきて、
呼吸に深みが出てきて気づくことがある。



そして本日のお客様の感想が、

最近ちょっとずつ動いても疲れづらくなってきて体が安定してきたし、
少しずつ気に病まなくなってきたのかもしれないというサインも、
「呼吸器の余裕、でてきたんですね!」という改善の兆しですね。



人それぞれ、体の状態と感情のバランスが影響しあうときもあるのです。
だからもともとが呼吸器がゆとりがありあまっていてとなると、
自分の身をストレスが舞い込むことから守ろうとしなくてもいいのです。
ならば、私が一生懸命に胸郭部分をリリースしても、
上述のような胸郭の動きが制限されて生まれたきた
呼吸や血液循環の問題からくる感情の反射はない。
だからそのときは、感情が穏やかになるのですよねとか
施術での期待を持たれても、^-^;  なのですが。


ただ花粉症になっている方々が多い昨今だし、
それ一点観てもそれは呼吸器に問題があるし。
それに胸郭について、あまりダメージがない、
という人を施術を受けてみようかなと思う人の中から探すほうが難しい。


つまり肋骨という骨の鎧で外圧から強力に守らねばならない肺や心臓を、
かえって自分の肋骨の鎧が、その中身の臓器の肺や心臓を締め付けだして問題を引き起こしてしまう。
そんな厄介なことが、意外なほど多いものなので、
できれば多くの方々にその点の問題が、自身にあるかどうか、
認識していただくことがあればいいなと思います。



お客様方が、自分の胸郭の現状をチェックして不具合を見分けられる方が増えれば幸いです。
そうすれば心理学的なアプローチをしても、
自分の心が堂々巡りをして結果が出てもそれに従う決断ができないとか、
ストレスに対して過剰なまでに反射的に反応してしまうなど、
どうしてもまた元へと戻っていることに気づくときには、
体からのアプローチも合わせていくことで成果が安定することも実際にあるものですから。


そうなれば施術者の多くの方々も、
その部位のリリースする技術を磨いていく必要性を大きく感じられるようになるでしょう。


実際に、かなり胸郭の詰まりが強い方の不具合を徹底的にリリースしていくことで、
大きく体質を改善してくれるキーになっているのだと気づいて驚く方もいるかもしれません。