仙骨と後頭骨のプーリーメカニズム

呼吸の仙骨と後頭骨の動き.png


呼吸をするときに、
仙骨と後頭骨が同側方向へ動く規則性があります。


うまく腹での腹式呼吸ができないようなとき、
必死に胸から上の部分で息を吸おうとするのです。
ただなかなか腹の底まで息がはいっていきません。


それは実は呼吸をするときには背骨全体が動いて、
呼吸を助ける仕組みがあるのですが、
脊椎が硬くて動きづらかったりして、
うまく胴体全体を上下や前後左右に
広げたり縮めたりしていけないとき。


そうなると、
がんばって息をする感覚がでてしまいます。
息苦しい分、肩などの胸式呼吸がメインに。
すると呼吸効率が、低下しがちになります。



仙骨周りのぶっとい大殿筋や太ももの筋肉や腰部の筋肉で仙骨を回転させるように動かすと、
後頭骨部分が同側方向へ自然に反射的に動くような仕組みが備え付けられています。
そのような、頭蓋仙骨の動きが自発的に生じているときは、
脳脊髄液の流れもGoodですし、
自然に腹部にまで息が入る感じで、
副交感神経系もしっかと働きます。
深いリラックス状態にて体が回復。


ちょっと体を酷使したとしても、
寝れば治る!という状態になる。


ありがたい状態です。


^-^)


ただなかなか仙腸関節面動きが理想的な状態で居続けられればよいが、
歩き方や姿勢の維持、それや過去からの蓄積した疲労負担などにより、
体調的にちょっと不調かな、と思えるときがあります。


疲れが抜けないのですよね。
何時間も寝たんですけどとか、
寝ても途中で目が覚めるとか。


そんなときにはこの頭蓋仙骨の呼吸する際の動きに制限がかかっているときもあるようです。


実際は仙骨の動きを良くするときに、
秘すれば花的な?骨盤底筋群の部分にも深くシコリが入り込んでいて、
骨盤の外側の筋肉のこわばりばかりでのリリースで仙骨の動きが自発化できづらいこともあります。


それは極端にまで精神的なストレスが身心に加えられたときによく起こります。


ちょうど男性も女性もですが性器近くの部分に強い緊張を加えると、
呼吸代謝が低くなって、体性感覚的なビビッドな感受性を弱められ、
それでストレスをやり過ごしましょうとするケースがあるようなのです。


そのようなところに焦点をしぼった書籍には、
かなりこれまたマニアックな本となるかもしれませんが、
ライヒの流れをくんだ『バイオエナジェティック』などがあります。


施術などで仙骨外周にあるような筋肉がまずは十分な柔軟性を取り戻させていき、
それでも自発的に頭蓋仙骨の同側方向への動きが弱いなら。


この骨盤底筋群の部分をゆるめよう!としていくことができれば、
呼吸代謝をよりスピーディーに改善する一助になるかもしれません。


ただ一般的には本当に性器の近所あたりの硬さがきつい部分なので、
施術でごめんなさいねといって解くような対応ができるのは稀です。
他人に解かれるには独特な痛みもありますから。
かえって自身で解くならば不安感が少ないし加減もできるので、
必要に応じてそろそろこのようなところを解いてもいいのではと、
アドバイスをさせていただくようなこともあるのかもしれません。


しっかりと背中や首から仙骨周りなどの脊柱周囲の筋肉や、
骨盤底筋群の奥まで含めて緩められていくことで体調に改善がみられたとか、
感情がさぁ〜っと流せるようになってきてストレスとの付き合いが見えてきたとか、
メリットが生まれてくるようです。


ただこの脊柱周囲の深層筋部分て言うのが、本当の深層まで解かないと椎間板の狭窄等があったままでは
そのようなことが起こりにくいので、まずは施術で深めのリリース!
そう考えていくことで、確実な進歩性が感じられるかもしれません。^ー^