腓腹筋から伸びるアキレス腱は、
かかとの後面にダイレクトに付着しています。
ダイレクトに太い腓腹筋から伸びるアキレス腱でかかとの後面部位を引き上げる作業です。
だからてこが効いていないのです。
それに対して。
腓骨筋はくるぶし部分を支点にして、
腓骨筋の膝よりの付着部から長く腓骨両面を通りくるぶしと接する。
そして足底の基底部へと付着点が伸びるのです。
腓骨筋の膝部分から下がりくるぶしまでの部分が長く太い部位で筋パワーで引っ張る力点とし、
くるぶしが支点となり、足底の基底部を作用点とする。
そのようなテコの原理が働きます。
ここで最も重要な点は、
くるぶしで腓骨筋の腱が接しているため、
この接する接点部分をつま先側に送って
適宜ちょうどいい位置にまできたら固定するという作業ができる点です。
腱と骨が一定の距離を広げたり接したりすることができる部分は、
手綱を引いたり緩めたりするかのような感覚で扱うことができる。
腱膜を骨膜に引っ掛けて固定したり、
骨膜から腱膜を引き離して解いたりするという作業ができます。
それを使うのですね。
くるぶしの部分をギヤ(歯車)として考えれば、
固定点を調度良い所へ設定する移動をさせ求め、
それからくるぶしの骨膜部に腱を引っ掛ければうまく固定できるのです。
それがバレエダンサーなどでは、ポワントを履いてつま先の部分で楽に立てて固定できる感じになるだろう。
ずっと腓腹筋でアキレス腱を縮めて立つのでは、筋パワーをそこで大量消費して疲れてしまいますから、
それが避けられるのはありがたいところです。
または武術家では蹴って体を前に送れば
大腿直筋という大きな筋の微動や膝のぐらつきから次の一手が読まれる。
蹴って体を進める移動を見慣れている人にとってみれば、
普通の動きだから次の状態が察知できるから対処できる。
でもこのくるぶしのギヤをも使って体を送られると蹴らずに
いつの間にか自分の前にきていているような沈み込みの動きなどいろいろ使われて、
なんとなくそれは常人的なものではなく読みづらい不思議な動きになる気がしますね。
おそらく、ですが ^-^;
この固定には筋肉を引っ張り続けなければならないといった、
継続的な筋パワーを使い続ける必要はなく、
一度、しっかり引っ掛けて固定すればいい。
さすればその接合を解くまでそのままです。
帆船の帆をはるときロープで固定する感覚。
この作用があるんだと気づいて使いこなす人は、
くるぶしの使いが匠になり『独特な足さばき』ができるようになります。
どんな足さばきなのかは、
達人の武道家の動きを観察したりバレエダンサーを観れば感じられます。
概要的に、どんな感覚かをいくつかお伝えすると。。。
強く蹴らないでも前後の推進力を得れるようになる。
腓骨筋の位置が骨の真横にあるという関係を考えて。
そのメリットは?
そしてこの足さばきができると大腰筋に下手なブレーキがかからずに
素直に作動してくれるようになる気がします。
地面にかかとが密接に付いているのだが軽く感じ、
足底の3点アーチが生きる。
正しく作動しておれば足首の前面が軽く緩む感じも出るので
呼吸が楽に感じるかもしれません。
加齢して運動から遠のくと、足首の前面が詰まりにつまり、
そこから脚部の強力な前傾固定というドツボが始まります。
注意せねば、ですね。
これらの部分的成果を観ても、おもしろい研究課題になります。
ダンスをなさっている方々は、
自分の体を使っていろいろ試行錯誤してみてくださいね。 ^-^)