『船頭多くして船山に登る』の手前まで、丁寧に調べないと。


今、調べているもの。
胃液の逆流について。


そこで胃についての表記されているものを、
数十冊の信頼性あるような本から抜き出す。


なぜ、一冊の本でまかないきれないのか。



たとえば、胃について調べた一冊の本からほんの一部分を抜き出すと、


『○ 胃が悪いと、胃の神経であるD5〜D7神経を矯正しろというが、実際はD5〜
D7神経は胃液の分泌を促す神経である。だから胃酸過多の場合には、この矯
正をしても治らない。胃潰瘍、胃拡張、胃下垂等のときにもD5〜D7を、胃に
入っている神経であるからといって矯正することは感心できない。・・・中略・・・。』



というように、定石は『D5〜D7神経を矯正しろ』というのが一般的ですが、
それを、まんま、やるのはいかがなものかと指摘をいただいております。
私は、とても深いなと感動しながら読ませて頂いております。



D5というのは胸椎5番のことでしょう。
T5のように表記されることが多いので、
『Dって何?』とはじめて見たときはピンとこなかったのですが、
頚椎のことを語る次の項目で胸椎についてお話されているもので、
それならば(D=T)だろうかと。


Tと観ると反射で胸椎情報がイメージされるような仕組みが体にできていて、
Dの意を理解したものですが、なかなかいうことを聞いてくれません。
ずいぶん融通がきかない脳ですね。


そんな細かいことはさておき。。。


他の本には、定石通り、胃への神経を分岐させる根の出入り穴の確保に努めなさいとあるものも。


ここで定石というのはどういうことか。
脳と胃を結ぶのが脊髄神経なんですが、
脊椎部分から胃に分岐するところに、引っかかりやすいネックがあるんです。


胸椎4〜6番めあたりから胃の方に向かう神経の枝分かれがあるのですが、
それらの椎骨がずれると体の内側で
あたかもテレビのアンテナを踏んでノイズが入るのと同じことが起るのです。


胸椎4〜6番めあたりの椎間板というクッションが正しい弾力性とボリュームを持つときは
椎骨の位置が理想な感じに落ち着いてくれているのですが、
ひとたびそちらの椎間板が潰れたりずれたりして椎骨の位置が狂うと
脊髄神経の束から別れた神経が通る穴がちっちゃくなって圧迫されます。
つまり胃に行く神経がギュッと圧迫されて、そこでノイズが入る。


そうなると、
脳と胃とを結ぶ情報ネットワークケーブルの役割を持つ神経内部の電圧が下がり情報が削られる。
脳も胃も相互は頑張って自分の役割を果たそうとしても微調整する正確な情報が届かないから、
体の操作がうまくいかなくなるんですよね。
自律神経失調症とも言われるような状態に。


そんなことが起きないように調整していく。
胸椎5〜7神経がしっかり情報のやりとりができるように神経の出入り口の穴を確保するために
胸椎4〜6番めあたりをきっちり含めたところを調整をしていこう!


そう思うのが、自然ですよね。。。



私もこの定石通りに施術をさせていただいておりましたから、
実際にさせていただき改善したように思えることもあります。
ある程度の未病であってというところでならば、
自らの回復力もたくましいですからなんかの拍子でよくなる。
そのようになっていただけるきっかけを創りだすのも私どもの役割なのでしょう。


ただ、慎重に観ていくときには、
広く目を向けなければなりません。


体調が相当につらいときに与えられる一手を打つときには、
そこでの判断がその後の状態を分けていくことになります。
まったく本により、真逆なことが書かれていることもある。


そうすると、悩むわけです。


本質を求めずに多くを集めすぎると
船頭多くして船山に登る』と、
収集がつかないことにもなります。
それでは手が出なくなりますから。


判断が難しいものです。



そうなると本質って?