骨盤基準

私が「これだ!」と納得してやまないのは、
Rolfing」の本に掲載されているものです。



Google ブックスで「Rolfing」の本の一部が参照できます 
http://goo.gl/BYh9Bp ドイツ語
http://goo.gl/tMC9D0 英語
ドイツ語と英語では微妙に掲載された参照可能ページが違うようですね。



骨盤の立ち方横面.jpg


上図を観て立位姿勢、骨盤の横面からみた着目点のいくつか。




(A) 恥骨上端と尾骨末端を結んだライン


地面に対して水平


(B) 恥骨前面と上前腸骨棘を結んだライン


地面に対して垂直
延長線上で脊椎が縦に芯を捉えて積み重なる。


(A)と(B)のラインは90度で直交する。

構造上、
うまく重力に馴染む構造になっていることがわかるだろう。



(A) のラインが正確であれば、骨盤底筋が地面に対して水平だから、
内臓を正しく縦積みにしておける。






おそば屋さんが、自転車でざるそばを重ねて運ぶとき。
それが一番、イメージしやすい。


そばのお重を支えるのは、
一番下のお重の底面だけ。
そこを手首を調整して水平にする。


もし水平にしていたら中心を捉えることができますし、
おそばのお重が幾枚も積み上げることができるだろう。



ボックスの積み上げ.jpg



そんな感じの積み重ねをするための底面がこの(A)の
骨盤底筋の水平維持です。


これが立位での胴体の安定を測るポイントですよね。




このラインが常時前傾していれば、
骨盤底筋の上に泌尿器や生殖器
内臓下垂が重くのしかかってゆく。


そうなると恥骨周囲の靭帯が緊張しつづけたり、
臀部の表層から深層まで硬化が抜けなくなって、
同時に下腹部まわりの腹斜筋の緊張も抜けない。


つねに下腹部周囲が締め付けられて緊張してる。


それらの状態が加味されてゆくことで、
たとえば女性ならば生理痛や生理前痛、
内性器への血行不良、性交時の痛みや、
尿漏れなどの問題。
男性ならば、やはり泌尿器の残尿感や
前立腺肥大症やEDなどへの問題に。


均整術の脊椎の作用などを考慮すれば、
そのような可能性がでてくるといえる。
かもしれない。 ^-^)



余談だが、
骨盤底筋を水平に保とうとだけすると、
不都合が起きるだろう。
必ず他の部位との関連を考慮していく。
具体的には胸骨後頭骨の制御なども
最低プラスして考慮していきましょう。






観察眼を深めれば、
他にもいろいろなことが見えてくると思いますから。
お時間があるときに、建築家になったつもりで骨格モデルを眺めてくださいね。