硬化が著しくてまったく動かなくなった胸椎を動かすために

ゼロプロマッサーによる、胸椎周囲のリリース


胸椎周囲の筋肉が深層までへばりついてしまう。


胸椎は、
10キロ程度で圧しても左右に搖動しない。
一切動きがありません。
そしてずり圧をどのようにかけてみたとしても。
まったく動くようなことはない。


数名のお客様が、
実にそのような状態。


胸椎が硬化しているならば、
さまざまな問題が起きてくる。


肺呼吸がしづらい (そのため呼吸器が問題に)、
心臓に負担がかかる(そのため循環器が問題に)、
胸腺が萎縮している(そのため免疫系が弱まる・アレルギー体質に)、
肩が持ち上がっていて重心が臍下丹田に収まらず不安定。
胸椎の回転する作用が奪われ腰椎を過度にねじり腰痛へ。
首が座らなくて、頭をどこに乗せておけばいいのかがわからない。
そして胸椎の硬化により、胸椎部分から分枝する神経部分がご作動しやすい。
そして強すぎる胸椎の硬化は、頚椎や腰椎、そして仙椎にも悪影響を及ぼす。
感情面で安定しづらく、大きな荷物を肩に背負い続けるような感じである。
がん家系の方が胸椎の2・3・4あたりが硬化が著しい場合は、よくない。


このへんでやめておきますが、
その他、思いつくままに挙げれば、
かなりの問題を含んでいることに
驚いてしまう。



だからできることなら、
この部分を緩めていきたい。


緩めるために、
動かすために、
様々な試行錯誤を繰り返した。
それも、もう10年以上になった。


まるで胸椎両サイドの起立筋が骨化したように。
するとハンドマッサージで解くわけにはいかない。


オステオパシーの超ソフトな手技の誇張法をする。
いくら長時間アプローチしても私の技量ではまったくかわらず。


私が利用している重量のあるブロックでは棘突起や肋骨部分、
それに硬化しすぎて劣化した靭帯を傷つけるおそれがある。
危険なことを負わせてまで解いてくれとはいっていないと、
あとでお叱りを受けるようなことはすべきではないのです。



では軽量のゴムクッションが入ったブロックを使ってみる。
すると表層筋部分と中層のうわっぺりは緩むようだが深部には一切届かず。


その他にも、私の考えられるものをほとんどすべて利用していったのだが。
施術書を丁寧に広く読み込んだ。
友人の先生に相談した。



すでに肋間筋は全体解けているのに。
それなのに、一向に胸椎が緩まない。



そこで本当に藁をもつかむ思いで、
マシーンを使っておこなうリリースの危険性を十分知りつつも、
自分の未知な道具へと手を伸ばしてみるしかなかった。
それが私にとっての、
今回のゼロプロマッサーの購入動機のひとつ。


小田原のO先生のことを考えると、
どんな手でも使わなければと思う。


本日、施術でご迷惑をお掛けしてしまったほど長時間をかけさせて頂き、
胸椎の硬化が著しい方のなかの順位でも上位になっておられるおひとり。
その方の胸椎のリリースをさせていただきました。


大変、、、神経を使ってというか、神経をすり減らしながらの作業です。


予定通り、ゼロプロマッサーの振動により胸椎の後面部分だけではなく、
胸椎の前部の硬化という以上に骨化した元になっている縦靭帯等が緩み、
その下準備をした上で、安全にずり圧をかけていくと、
緩みだした。


実際は、このお客様の施術は進み、
体質がすでに安定させられるような代謝を確保でき、
筋肉の全体的なコンディションをよくしてからのこと。
その下地作りをした後であるから、安全かつ効果的だ。


体全体が十分に緩んできているのに胸椎部分だけが取り残されるように硬いままである、
ということのほうが不自然な状態に陥っていたのです。
そうなっているので超絶的に硬化した胸椎をリリースするのは、
今の状態であるなら機会を見計らったことになるでしょうから。
ご本人に相談させて頂き、許可を頂いた上で胸椎周囲を緩めた。


胸椎棘突起をゼロプロマッサーで壊すように圧するのではなく、
その周囲にある軟部組織を緩める作業に終始していくのですね。
だから、肋骨や棘突起を傷つけないように注意を払うために、
信じられないほど時間が掛かるし、
私の神経も患部の大局を捉え緩めるが、
それが大きいところをといたら
徐々にミリ単位からその半分ほどの硬化した靭帯等をリリースをしていかなければならない。
そうやって解いていくに従い、
どこの硬化した部分が、その周囲の筋組織を引きつらせて異常なテンションを生ませているか、
観察して見つけ出せるようになっていく。


そして解いていく、というところを、丹念に繰り返し繰り返し、繰り返し繰り返し。。。
それでようやく、ぐなーっっという感じで胸椎が緩み圧するとしなり始めてきた。 ^-^)-
それを見て、ほっとできました。


自分自身のことのようにうれしい。



実は、私の施術の姿勢はいつも上半身の姿勢を良くして施術をしています。
それが効果的で効率のいい圧を吟味して与えるために必須なことですから。
私には、そこにかなりのこだわりがあるわけです。


ただゼロプロマッサーの患部に当たる先端をどうやれば正確に当たるかを、
機器に不慣れであるため逐次正確に確認作業をして目をそちらに近づけて、
視認して当たる場所と角度と、押さえ手の位置や圧をかける方向などに気を払っている。


私としてはとてもみっともない姿勢で作業をすることになっているため、
美的なところでは私には許しがたい行為ですが。
少しずつやり方を工夫してよりよい研究をする。
それしかないなという割り切りの状況です。


何か施術中に事故があっては一大事だからというところがあり、
感覚が身に染みこむまでは、このようにするしかないようです。


そのため私自身の姿勢が徐々に前傾してくる傾向が強まってしまい、
ここ数年、腰痛というものはとんと、なかったものだったが起きた。


個人的に大変に情けない気持ちになるが、
しかたのないところでもあるのでしょう。
自転車を乗りたての子供が練習している、
そのような状態ですから。
陰でももうちょっとしっかり練習せねば。


新たなものを取り入れるということは、
大幅な試行錯誤の連続になります。



余談だが、
ゼロプロマッサーを握るときの工夫。
剣術などをなさっておられる方はわかるが、
人差し指をまっすぐ伸ばした状態に保持し、
中指以下で握るようにする。


人差し指でゼロプロマッサーの押しボタンを押すと、
意図したところへ理想的な圧が加えられないようだ。


中指で押しボタンを押してみていただいて、
人差し指をぴーんとまっすぐに伸ばそう。
人差し指を伸ばす力が強くなれば強くなるほどに、
圧もお客様の患部の芯にまで到達するようになる。


他にもいろいろとゼロプロマッサーという道具を、
自在に使いこなせるように工夫をするといいでしょう。
使って手に馴染めばそれ分だけ施術成果は向上する。





最後に。
ただやはり機械を利用すると、
それも電動式のものについて、
危険性は高いといえるだろう。


手先のように器具を利用できればいいが、
利用できているつもりになって事故を起こす可能性もある。


強力に作用してくれる使い勝手がいい機械は心強くありがたいが、
ともすると大きな事故を引き起こす可能性が生じる潜在的リスクを含んでいる。


特にお客様のなかには、
体の状態が非常に切迫していて、
通常ならこれで大丈夫なはずだ、
という甘えが通用しないのです。


危険性があるかどうかを確かめ、
あれば作用の大きい手は使わずに
より手の感覚をダイレクトに得られる方法で徐々に様子を見ながら。


いったん体を壊してしまって問題を複雑にするよりも、
時間をかけ安全なステップを踏んでリリースを深めていくようにしたほうがいい。


たまたま私が『筋スラッキング』という検索語で、
調べたら下記のようなブログを見つけ、
そのコメント欄を読み進めた。
するとあまりに深刻でお気の毒な方の書き込みを見つけた。
心より回復なさっていただけることを、願ってやみません。


ゼロプロマッサーは、強く押し付けると止まってしまうというものですから、
強すぎる圧がかかろうとしてもそこでストッパーがかかる。
それで通常では大事に至るようなことはないと思われる。


ただ、やはりすでに問題を大きく含んでおられる方がお越しいただいた時は、
わずかな作用でも甚大な改悪となってしまうようなことが起きかねないのは
紛れようもない事実であると、私も肝に銘じて使っていかなければならない。


そのように感じました。


それで掲載させていただきます。
施術者の方がおられゼロプロマッサーを導入しようと思う方がおられれば、
一度、お読みいただけるといいでしょう。



整體日誌
筋スラッキング療法
http://blogs.yahoo.co.jp/tenleechan/25301182.html