『柔らかい骨と硬い骨』

以下は私の所有する本。

マトリックス・リパターン


下記短縮URLにしたGoogleブックスで該当書籍の一部が参照できます。
http://goo.gl/wNEEIw



かつて、私がこちらの本を読み考えを深めて驚いた点。


正常で健康な骨は、
骨がまるで飴細工のように曲がるということ。
その事実です。


一見するとそれは誇張のようにも感じますが、
そうでもない。


外科医など生体内部の骨を扱われる人や
私のような施術をする人達にも、
そのような実感があります。


骨に十分に栄養素が行き渡り元気ならば、
しなやかにたわみ、そして元に戻ろうとする。


ただ十分な栄養素が与えられずにいたり、
栄養素を摂取したとしても目的の骨まで届かなければ、
そのしなやかさは失われ、徐々にその骨の頑固な硬さが板についてくる。


特に年齢が進めば硬くなりやすいかというと、そう決めつけられません。
確かに加齢により硬化していかれている人の割合は増えるものの、
アレルギー症状や喘息などを持っておられるならば幼児でも硬く、
健康的な生活を鋭意実践されている高齢者の骨は未だに柔らかい。


骨は若くして老いることもあるし、
高齢でも若いこともあるのです。



私は施術をするときに、
サササッと骨をさわる。


いくつかの気になるところを目星をつけて。


特に初回の施術のときには、
その様子を見る目は研ぎ澄ませます。


骨がしなやかですとか硬化している、
などと面と向かっていいませんが、
そこも重要極まりないチェック項目。


すると手先に触られた感覚で体の中の骨が、
「この部位はしなやかだが、この部位は硬直して栄養不足のようだ」
などと見当をつける。


しなやかな骨には、弱い持続的な圧をかければ形は変わっていく。


硬化し硬直してしまっている部分は、特に扱いが注意が必要です。
すでに脆さが内在するため強い圧を、特に強い瞬間圧をかければ、
骨折や骨の周りの靭帯や腱を容易に痛めてしまう。


ここで何を申し上げたいかというと、
先日からゼロプロマッサーという業務用マッサージ器を利用して、
事故が起きやすいかどうかの目安のひとつとして考えるならば。


骨がしなやかな人に対してなら、ある程度の振動が加えられても、
生体内部の軟部組織として柔軟な部分が振動を吸収してくれます。
それによりその周囲の筋、腱、靭帯も相応の柔らかさがあるので、
施術をする際に、安全性は担保されているようです。
もちろん、ムリやムチャなことをしていこうというものではない。
安全確認のためのひとつの指針を手に入れたということなのです。
その点は、注意されたい。


筋肉が硬化していて、骨が硬まってしまっている場合。
それら組織は潜在的に多大な栄養不足と老廃物の蓄積、
酸化が進んでいるなどの問題が大きくなっているので、
扱いが注意されるべきでしょう。


その奥に何が隠されているのか。
それはリリースして、玉葱の皮を向いていくようにし、
少しずつ内奥を見ていかなければわからないのですが、
ムリな施術をすれば筋、腱、靭帯などの軟部組織を傷つける。
それだけにとどまらず骨も剥離骨折や骨折への憂き目を。。。
ということになることが想像できる。


だからゼロプロマッサーという強力な振動を与えて
軟部組織のリリースを促進させるツールを扱うにも、
柔らかな骨のパーツ部位か硬化し硬直緊張した骨か、
見ていかなければならないことになる。


ゼロプロマッサーを扱う際に、
たとえば脊椎の周囲の起立筋を緩めるにも、
その脊椎の椎骨のすぐわきの一側線と俗に言われる部位を緩めるよう狙うには、
骨の部分に直接的に強力な振動が伝わっていく。



すでに筋、腱、靭帯等は硬直化しているのは見定められ、
その際に、施術者はその硬直化が進んだ患部を弛めたい。
緩める目的で圧をかけるのだが、
骨が硬化が著しいような部分を多く持つ人、
またはそのような部位を持ち施術で圧をかけられる人、
というような問題が奥に仕舞いこんで在りそうな際は、
骨が柔らかさを取り戻すようにすることが先決ですね。


すると施術に回数が必要になってしまうものです。
骨折や好転反応とは呼べない事故が起きずに済む。


ただ一見すると施術上では、
前回と同じようなことをしているように思われる。
そう感じられるかもしれませんが、
施術をしている私としては、
情報をつぶさに観て、感じた上で、
それに対しての適切なレスポンス。
私のほうでは毎回が新鮮そのもの。


そして柔らかな骨になったかどうかを見計らう。
より深層にまでリリースの手を差し伸べる機会。
そこが目の付け所になります。


十分に柔らかな骨をお持ちの人に対しておこなう施術と、
そうとは言えない方の施術とは操作の仕方や塩梅が別物。


おそらく普段からそのような点を考慮しておられるなら、
ゼロプロマッサーの振動で、
かえって体調不良を強いるというリスクが軽減できるのではないでしょうか。



本日、62歳男性の施術をさせて頂いているとき、
おっしゃられた言葉。
「うちの奥さんが疲れきっているからさぁ、
それ(ゼロプロマッサー)を使ってマッサージをしてやりたいなぁ」
という思いやりの込められた、
内側を語っておられました。


ゼロプロマッサーでは、本当に狭いピンポイントの部分圧をかけて、
効率よいリリースの仕方ができるので、
私が常用しているのはそのピンポイント圧を得られるアダプターです。
それを利用して骨の間際を解くには、
柔らかな骨か硬い骨か見分ける力が、
私はあったほうがいいだろうと思う。
そういった見分けができれば、
より実情に則した安全で効果的な施術ができるからです。


ただ別売りのアダプターには、牛乳瓶の栓になる紙と同じ程のエリアのあるものもあって、
そちらを利用するならば、ピンポイントで問題箇所を狙い撃って劇的に改善させることは
かなり難しくなるものの、安全かつ効率的な家庭用マッサージ機器にもなるでしょう。


ですが、ちょっとゼロプロマッサー。。。


ご家庭用のマッサージ機器には、以下の様な似たような叩き系のマッサージ器もあります。

オムロン ハンディマッサージャ HM-165


業務用マッサージ器と銘打つものでは、

MD-2700 ボンバー
医療用承認番号 20900BZZ00721000
(このマッサージ器は強力で一般家庭用とは一線を画するいい製品で私もオススメの製品です。が・・・故障リスクが確かにあります、、、)



などがあります。


それら1万円を下回る製品と比べれば、
ゼロプロマッサーは8万円前後と、
家庭用と考えれば高すぎますので。 
そこがとても残念なところです。



家庭用マッサージ器も最近では強力になってきていますから、
やはり骨を考慮した利用をお考えいただきたい。


柔らかな骨が健康的で、そのような骨を強力にマッサージ器で攻めれば凹んだり歪みます。
だから骨を「ドコドコドコドコッ」とマッサージ器で打ち付けるのはおやめくださいね。


硬化した骨はすでに栄養不足でもろくなっています。
するとその周囲の組織もそうであるためマッサージ器を過度に用い負担を過ぎないように。
ちょっとだけ物足りないかもしれませんが、
利用時間を短時間で切り上げてみましょう。
そして繰り返し利用する期間の間隔を狭め、
状態を改善していくように賦活しましょう。
そのほうが安全で快適な成果が得られます。



一般家庭でマッサージ器の利用をする際は、
気持ちいいからとやり過ぎ注意ということ。


骨を守るためにも、
そこを心得ていただければと思います。 ^-^