圧の質を変えるという隠し味を追求して

一昨日、施術でゼロプロマッサーのアダプターを小さいピンポイントを狙えるものから、
大きめなアダプターに変更して安全性を確保した。
それにより施術の成果が後退した分を、
カバーする工夫をすることでけっこう体にダメージが蓄積してきて。^-^;


といったことを申し上げました。




関係各位の方々に、ご心配をいただき、大変恐縮いたしております。



私は、そのようなことは幾度も繰り返しおこる承知の上でのことです。
それに意図的にそうなる想定ができた上で起こしている場合は、
意外に精神的な取り乱しがないので大丈夫なのです。


ゼロプロマッサーのピンポイント圧が得られなくなった分を、
「重りを使ってリリースする」ほうに振り向けることで、
成果分の目減りしたところをカバーさせました。


今まではそのようなことができるとは思いもよらなかったのですが、
一度、二度、ゼロプロマッサーのピンポイント圧で内部の芯までリリースした経験を得ると、
どのように要領よく梨状筋内部のしこりまで辿り着いて解いていけばいいのかがわかります。


それは正確に臀部全体の筋肉を深層までリリースさせていただいた経験を得られたことで、
正確に私の脳が臀部筋全体の形状をスキャンできるようになったからにほかなりません。
正確に形状を把握するということができるようになったあとでは、
それまでの私が観ていた像と現在見ている像とは別物のようです。
どこにどのようなムダな取り除くべきものがあるか、
余計な部分がマーカー分けされて見えだしました。


興味深いものですね。


仙骨尾骨周辺は、力任せにグイグイと圧をかけて事故が起きれば取り返しがつかない部分です。
必ず保護部分を多めにして圧をかける部分の間隔を大きく空けて置くようにしていました。
それにお客様の激痛を強いることを少なくしたいという意図もあり、
追求しきれていなかったところがありました。


今も比較的その仙骨・尾骨から圧をかけるときに間隔を空けるというのは、
安全確保のためしているには違いないのです。


臀部筋の深層を、かなり硬化が著しく、
私のしていた施術では、なかに入り込むことが困難な状態を乗り越えて、
その内部の奥までリリースするということがかなえられた。
そのような経験がその部位の解法のヒントを与えてくれました。


実際、ここまで奥にまでリリースが進むことは、
臀部筋の深層のピンポイント圧を「肘」や「膝」や「指先」で与えれば、
どういったことになるのか。


私自身、昔、それをしていたので、
お客様がうめき声を上げるほどで、
痛みが強くかかりすぎて解けない。
絶対にそこまで辿りつけない激痛。


私の方ではかなり圧を加減をしていても、
すでに真っ赤に腫れあがる状態で、
日頃から生活なさっておられる状況を
生まれてはじめて思い知らされる瞬間。


やはり鬼のようにがんばって我慢してとはいえないんですよね。。。
自分がされて嫌なことは、人にも極力したくないものですから。


そんな激痛部分にするすると入り込み緩ませ、
塊がひどくなって仙腸関節が開かない状態を
チャンクダウンさせていけるのは、
私にとっても奇跡のようなもので。


よくもまぁ、、、この難しいパズルを解いたよなぁ。
小さな針の穴から抜けだしたような気分なのですね。


ほんの少しだけですが、
そのように自分で自分を褒めたくなる。
誰かに褒めてもらえないならば、
そこは自分で、というものです。 ^-^


もちろん、関節リリース法や動作をともなう方法で、
仙腸関節部分を、一時的にリリースするような方法はあります。
それほどしつこくない状態の人は、それで十分対応できますね。


ですが、それでは対応出来ないタイプの方々もおられるのは事実。
仙腸関節部分をずらして変位させる筋肉は処理できていなければ、
何度もまた同じ状態に戻ってしまう方もいるのです。
そして全体性を正確に把握されていない施術を受けてしまうことで、
体のバランスはしょっちゅう変化してきて落ち着きがなくなります。
すると体全身をまとめあげる対策として、
さらに体の芯まで硬さをいれだします。
そうなると身体内奥の動脈にまで影響してしまって、
にっちもさっちも取り返しがつかないことになりますから。。。


そういう方々には、相応の対応の仕方もあっていいのではないかと思います。



そのようなレベルの状態のお客様が、
サササッと先に、先に、先に進める。
(もちろんこれは当社比です m__m)


ここ数ヶ月の去年年末ぐらいからの、
ゼロプロマッサーのリリースから端を発してのことです。



ようやく、ここまで辿りつけた。
そんな気持ちでいます。
なんと気分のいいことでしょうか!


ただそのときに重い重りを持って圧をかけるときに、
今までは重りの重みと私の体重を利用しての圧をかけるというのがメインでしたが、
それだけでは人によっては臀部筋の芯部分に届かないということがわかりました。


そこで私の重りを持つ手首の末端部分の操作を入れて、
『回転』を起こさせるような力のベクトルを新たに加えました。
その際に、手首の回転と肩甲骨の回転が同期して起こるように。
それで強大なパワーを一点集中的に起こさせていた仕組みです。


圧の質を書き換えていくことで、
臀部奥の激痛で腫れている部分へも
無痛とはいきませんが、大幅な痛みが低減できる性質の圧をかなえます。


見えない隠し味のようですが、

それがあるかないかでは全体の味の生き死には大違いです。


これが大きいのですね。


今までもこの手首の末端の回転を使ってはいたのですが、
そこに「さらなる切れ味を加えた」といえばいいのでしょう。


それでざっくりと見事に奥のほうまで短回数でたどり着けて、
それでいて狙いを正確に当てる改善ができました。


それによりゼロプロマッサーのアダプターの変更をしたとしても、カバーできます。



ただ肩甲骨の回転を起こして背中側の起立筋から踵まで至る伸筋群の流れを過度に使うようにした負担、
それに肩甲骨を回転させるときに肩甲下筋を下方に引き下げることで回転させるため、
その部分に急激な負担増を生み出していった感じになりました。


フィギュアスケートの選手が腸骨を回転力に作用させる術を得て、
太ももの筋肉が過度に発達させることなくとも何度も回転させる。
そのようなことをする際に、相当な操作をする上でハンドリングが込み入りますし、
力の方向やベクトル合成などは練りに練り上げるようにしなければならない繊細そのものです。


それを手で行うことに手伝って、特に肩甲下筋という筋肉が悲鳴をあげていくものなのですね。


肩甲下筋は、心臓への影響が直結しているものですから。


体は急激な使われように驚くし、
まだまだやり方に繊細な動きにまでならず粗さが目立つ分、
スムースに力の発生や受け渡しができていないところが、
すべて私の身に何倍もの負担になって返って来てしまう。


ちょうどブレーキを踏みながらアクセル全開という感じ。
それじゃ、焦げ付きますよね。。。
でも慎重にやっていくには、今の段では、
そうするのも仕方ありません。
いずれ、ブレーキの足を緩められれば、
私の身に返って来てしまう負担が軽減。
そこまでたどりつくまで体を持たすように、
ケアしながらやっていきたいと思います。



とにかく正確に骨盤の状態を把握できる経験を、
ゼロプロマッサーの力でさせていただけたから、
骨盤の骨の位置、変位状況、仙腸関節の詰まり、
関係する筋肉だけではなく靭帯等の歪み状況など、
多くの情報を私の頭と手先の感覚器官のなかに収納出来ました。


その世界は、皆様が骨格標本や解剖図を見る絵とは別世界です。


それが今後の施術の大きさに関わってきます。



その海図があるから。
今までは難しかったところも、
「それ、私ならできます」といえる感じになります。



お客様自身がその変化を気づかれるかどうかは、
いつもと同じようなことを同じようなレベルで
リリースされているように思われるかもしれないのですが。


私の目からすると「天と地の差」です。


特に、去年と今とでは。



そういった充実感があるから、
自分の身にかかってくる負担も余裕で代償として受け取ることもできるのです。





ただ、私だって、だまって体がしんどいと言い続けるものではありませんから。 ^-^


そこは、大丈夫なのです。



私の場合、施術は愚直なまでの計算です。
奇跡的なことは、起こる期待はしません。
計算しきって行動に移して結果を得る。



そうやって、少しずつお客様の「体を若返らせていく」のです。
新たに若い状態に生成するようなイメージにもっていければと、
私は思い願っております。



ときどき計算式が大幅に簡略化して解けるような
画期的なプログラム方法を思いつくこともあります。
すると、ちゃっちゃと解けてしまうようになれます。


そのちゃっちゃというものに気づけば、
な〜んだというものです。



ですがそこまでたどりつくまでの計算があってこそ、
安全性を熟慮してのちゃっちゃとした解法が、
安全に運用できるような仕組みなのですから。
この熟慮した経験がなければ、
階段を踏み外して転落しますから。
確実にそうなると思えてなりません。。。


だから努力した甲斐はあるのですね。




最後に。
まったくの余談ですが、
施術をする上で体全体の動きを連動させてさらに有効活用させること、
という、実にシンプルな伸びしろがあるのですが。


それをかなえるためにどうすればいいのか。
先生ごと各人、工夫をなさるでしょうが。


私の最近のマイ・ブームは、
八極拳の呉連枝老師の八極散手( https://youtu.be/WdcAQCohOwI )など
Youtubeにもアップされている映像を、食い入るように観ることです。


一挙手一投足の実利を見据えた操作。
極めるとこのようになられるのですね。。。


粗い映像にもかかわらず、
これほど練りに練られた身体操作の要点が
伝わってくるものがあからさまに目に飛び込んで、
見とれてしまう。。。
10分も指導風景をみるだけでヘトヘトです。 ^-^;



このような老師ならば、
的確に私が施術をしているところを観ていただけたら
「あなたのここが、改善すべきポイントだ」とご指導をいただけるのでしょうか。


そのような声を想像しつつ、研究に励んでみます。