「施術を受けていれば、それだけで十分だと考えないでください」

私がこれから施術をしていこうという学習段階で
がんばっている人物がおりまして。


私の日頃している施術法は、
はっきり言えば施術者の体を壊しまくる内容ですから、
そちらを伝えていこうとは考えていません。


特に現時点では、
施術についての心構えや小技のようなものを伝えようとしております。


そのような施術を少しだけ勉強してみようかなという方に、
私の考えている視点で、
私も思い違いや考え違いもあるでしょうし、
了見が狭いところもあります。


だからたたき台として参考になっていただくという活用でもいいでしょう。


そのような考えで、
しばらく思いついた施術やマッサージのノウハウや考え方などを書かせていただきますね。




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筋肉が、硬く伸び縮みしないほどまで凝り固まるとき。
痛み』や『張りや引き連れなどの不快感』がでてきてしまいます。



それは体の中で、
どのような状態を体験しているのでしょうか。



凝りから痛みへのメカニズム.png


(※)この図での『ストレスの発生』とは、
   筋肉を収縮させ続けるような緊張状態を維持させる原因ということです。


   それには機能的な姿勢や動作から遠ざかった姿勢を保持することもありますし、
   たとえ理想姿勢を気をつけたとしても
   長時間の座り続けるという使いすぎによる負担の蓄積も含みます。
   筋肉を使ってパンプアップさせたときには、
   運動強度に合わせて筋肉の組織を作り変える作業をしてくれますが、
   筋膜の癒着が進んでしまうと筋肉のコンディションが悪化したまま、
   理想型の状態へと移行する可逆性が失われてしまいます。


   そんな状態になっているのが『ストレスの発生』状態です。




それでは、
込み入ったことを文章で書いてみますね。



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筋肉を緊張させてストレスが加えられている
(例えば:デスクワークを長時間して肩こり状態へというのは肉体的ストレスが加えられた状態ですね)


     


(1)血管収縮
(筋肉の収縮と伸張によりミルキングアクションという血行促進力がある。
筋硬化が進むとそれが起こらず、血管を圧迫し続けることがある:
肩こりでは例えば:肩の周囲や背中、胸の前側の筋肉が固定されて、その直下の血管が圧迫される。
全身のミルキングアクションの作用力はだいたい心臓14個分だからかなり影響力が大きいものなのです。)


     


(2)うっ血・酸素不足
(うっ血して酸素不足なら、体内の細胞各部では兵糧攻めを受けているようなもの。
細胞レベルで、すでに苦しんでいるのですね。)


     


(3)代謝異常
(血液の滞留という静脈血などの流ればかりではなく、
血行がうっ血で悪化しすぎれば動脈の血流も静脈血が滞って先に進みづらくなっていく。
余談だが、そうなると代謝力が弱化するので末端まで血流が滞りがちになる。
末端の踵あたりで血流の値を計測しているので、血液の届く量が少なければ、
心臓をさらに強く打つようにメッセージを送って、当面をやりくりして凌ぐのです。
たださらなる代謝異常が起きて、もっと心臓を強くポンピングしなさいと連呼されると。
いくら丈夫な心筋でも、疲労が蓄積して命が短くなりますから、その要求は断ります。
心臓の心筋の負担を上げすぎると危険ですから低血圧にして血行が悪いまま生活をするようになっていきます。
この場合には、適切な施術でなければ復調できないようです)


     


(4)老廃物の蓄積
(リンパ液の流れも滞りますから、さらに体内に疲労物質等の老廃物を蓄積して排泄できない状態に。
一種例えは、、、考えたくもないのだが、ゴミ屋敷化していくのです。
症状がある方の多くは、そのような状態を体内にこさえています。
そのような汚れを落とすために、施術が長引くのですね。
各人の身体的状況によりますが、
不良姿勢、呼吸の劣化、低血圧や他内臓疾患等の悪化の度合い、
それに高齢化などで多くの多くの老廃物の蓄積があります。
そちらを修復なさるには、各人の復調力にかかっています。
代謝力が向上しない限りは、なかなか積み上げられた老廃物の処分は進まない。
長年に渡る「低血圧」である場合は、
老廃物の蓄積度合いが大きく加算されているケースがあり、
特に時間がかかるケースが多くなるようです。)


     


(5)痛み・不快感
(血流量が減少して酸素が届かない部位は『炎症』を起こし、
血液が足らないことを知らせてくれているのです。
自然治癒を促す一貫として、痛みが使われています。
痛みがあれば、そちらが血行不良であったり、
または怪我をして傷ついて体の組織を蘇らせるのに、
多量の資材としての血液という栄養素を欲している。
そのようなお知らせが痛みというサインなのですね。
血流をその場所まで引っ張って持ってこようとする。
『痛い!』のはつらいが、自然治癒が発動して安心。
ただ血流量が低下しすぎると、炎症を感じることもできなくなる。
痛みは消えて『麻痺』が起こります。
すると、もうその場所に血流を多量に送り治癒させられません。
放置地帯化、または無法地帯化してしまう。)



     



さらなる筋肉の緊張強化
(痛みを感じることで、発痛部分を伸ばさないように工夫した生活を送る。
それはシンメトリーに体を使うことを放棄したようなものです。
体をよじったりねじったり姿勢の悪化が進んでしまう。
それが元で複雑なねじれの入った姿勢を作り出し、
新たな筋肉のストレスを増していくことになります)



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かなり、ややっこしい文章になりましたね。


これから施術を勉強しようという人はまだしも、、、。


ここまでのことは、ちょっと。。。
覚えろと言われてもつらいですよね。



^-^;;;



覚える必要はない!.png



施術で筋肉が硬化したところを緩めるというのは、
それはすべき仕事の全体の中にある一部でしかないという理解です。


施術でできることは、過去の負債として積み上げられたものを減らすのがメインです。
特に慢性化した体の不調を訴える方々には、そのように言い得ているでしょう。



私は、将来に発生する負債を減らすことが、
リッチな人生を展開するには必要だと思う。
さらに人生の価値を増すには、
施術と負債の蓄積を避けるための対策とが、
かっちりと噛み合わさるときに
改善変化は後戻りで繰り返される悩みが減少していき、確定していくのでしょう。



残念ながら、施術で受けたリリースの状態を高止まりしたままにしたり、
さらなる体調を向上させて快調にさせていきたいのでしたら、
『施術だけ』では、足りません。



これから発生し続けるストレスの発生原因となるような
体の使い方を改善していったり、
生活習慣や環境を切り替えたり、
チェックしてストレス発生の量や質を軽減させる必要があります。




ただ、、、。
そこの本質に切り込むことは、
手間暇時間がかかるだろうし、
そこは手技療法を施す施術家のテリトリーではないとの意見もあるでしょう。


それも、わかります。


ですがここからは私個人のこだわりですが、
もっと本質に『ざっくりと』切り込んみたい!」のです。



仮に、
過去に蓄積されたしこりが生活の問題を引き起こす人生への悪い影響度が10だとする。
その影響度の強さは、人それぞれの環境的な要件や仕事によりかかる負担等、
現状に寄るものですから一様で可変するものです。


将来的に生じるストレス原因に切り込まずに繰り返される筋肉の凝り。


そちらの悪影響の度合いは、
過去に蓄積された影響度よりもはるかに高い。


その理由は、
現時点では、そのような負債が生まれるとわかっている。
そうわかっているにもかかわらず自分を磨かずにいては、
その分だけ、自分を見捨てていやしないだろうか。


ずっと先にこうむる被害は放置していいのだろうか?


明日の自分、そして明後日の自分、10年後の自分。
将来の自分を想像してみてください。
今の自分が将来の自分を決めています。


まさに自分自身のことなのに、
他人行儀ではいけませんよね。
ぜひとも面倒を見てください。


いたわってあげるように
声をかけてくださいねと。


自分やお客様にも伝える。


そうせずに場当たりで施術だけで過ごせば、
いずれ自身がつらいしっぺ返しを食います。
将来の自分をないがしろにしているのでは、
精神的にも悪い影響度は、はかりしれない。


生きているあいだじゅう、
過去からの自分の負の思いが、
今の自分を縛り続けています。


それよりも、
過去の自分からの思いやりが、
今の自分を支えていくべきでしょう。


施術を受ける際に、
お客様の身体は身体的変化と同時に、
身体操作のブロックから解き放たれやすい状態にもなります。


そのような変化改善を享受しやすいグッドタイミングのとき、
体の使い方を同時に伝えるということは、
効率よく身体状況が変わるチャンスです。



うまくいえませんが、
明日の自分へ、風当たりが強い選択を避けて、
楽して生きなよ!」と送り出す爽やかさが大事な考え方です。
未来の自分を、優しく手当したいと思う気持ちを育てましょう


ストレス値を低下させるのが凝りの予防へつながる.png



残念ながら、
施術で受けたリリースの状態を高止まりしたままにしたり、
さらなる体調を向上させて快調にさせていきたいのでしたら、
『施術だけ』では、足りません。


「私の施術を受ければ、すべて大丈夫」とはいわなくていいのだろうと思います。
そのように伝えれば、施術者の自信はお客様への安心感につながるかもしれない。
それで施術をリードしていくことで進みがよくなることもあります。
そのような考えもあります。


ですが、たやすく成果が出しづらいお客様もいますから、
お客様と施術者が両者が体の改善という目的を共有して、
共にアイデアを出して試行錯誤を繰り返して学んでいく。
そのような横並びになった状態でいかなければ、
大きな山をこすことができないこともあります。



お客様が、施術者の言葉をどう選ぶかは、
お客様自身の選択でなされるべきですが。。。



施術を受けていれば、それだけで十分だと考えないでください」と、
性根を据えて改善を図らなければならない方に対しては、そのようにいうだけでもいい。


お客様の人任せの気持ちが先行しないように考えていただくきっかけにもなるでしょう。



自分が「自分の体のあるじ(主)」です。


施術を受けなくても、
体が健康を取り戻し、
最良の結末を得られる人々も多くおられます。




病ではなく内に秘めた生命力を向上させる可能性の扉を開けるようつとめることで、
世界が開いて新しいものを見せてくれるときがあります。
少しだけストレス発生から遠ざかる工夫を長けていけば、
私達の幸せは豊かになっていくことでしょう。



施術を生業をするものにとって、
「施術だけでは不十分だ」なんて言えば自虐的な言葉に聞こえるかもしれませんね。


ですがお客様の体の全面的な改善を推し進めたいならば、
「施術を施すのみ」から、一山越えた広い視野に立って
施術の作用と性質を考察してみるのも勉強になるでしょう。



個人的にそのように考えています。