伸筋を匠に使われている指揮者、発見 ^-^l

昨日は、私の仕事もお休みでゴールデンウィーク中の方々と混じって、
丸の内での音楽祭
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2017
http://www.lfj.jp/lfj_2017/


こちらにはじめて足を運んでみました。
多くの人たちが集う感じでしたが、
やはりクラシック好きの集まりですね。


混雑をしていても、秩序だっています。
おかげで人疲れも思いの外少なくてすみました。 ^-^


とりあえず会場周辺の雰囲気を楽しんで、
あとはニコライ堂湯島聖堂神田明神等お参へ散歩も考えていました。
ですが有料チケットを持っていなければ、会場の内部に足を入れることさえ許されない。
そのような仕組みになっていたんですね。


それでは寂しいところです。
どちらか有望な指揮者や楽曲があれば、と思いましたが。


ただ、数日前に、このような催しがあると知ったもので、
これからのプログラムでなにかいいのは?と現地で観て、
曲名を観てもどんなものかが想像だにしないものです。


クラシック音楽の飛び込み聴きってしたことがなかったんですが、
そうなりました。 ^-^;


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ドミトリー・リス 指揮
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団


曲目:グリンカ:幻想的ワルツ ロ短調管弦楽版)
   ラフマニノフ:交響的舞曲 op.45


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全体で45分の聴くにも体力的にやさしい感じのプログラムです。



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■ ドミトリー・リスという指揮者について。。。
http://www.lfj.jp/lfj_2017/performance/artist/detail/art_67.html


モスクワ音楽院でキタエンコに師事。
モスクワ・フィルのアシスタントを経て、
ロシア最年少でクズバス響の首席指揮者に就任。
現在はウラル・フィルの芸術監督・首席指揮者。
2016/17年シーズンより南オランダ・フィルの首席指揮者も兼任。
クレーメルロストロポーヴィチバシュメットらと共演。


― ドミトリー・リスは悠々たる身振りで、明快で落ち着きのある、充実したフレーズを紡いでいく。
我々はそれを聴きながら、曲がこのまま永遠に終わらぬことを切望するのだ。(The Winnipeg Free Press)


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なにやら呪文の羅列のようにしか、そのときの私には感じられません。


ただ舞台上に立ち、指揮をするさすがの姿から、意外なことを感じ取りました。


「あっ、この人(ドミトリー・リス)、呉氏八極拳の呉連枝老師などに属する体をしている人だ。」



こちらの指揮者の首や頭付きを一見すると、
前傾しているだけじゃないか、と見当違いの思いを持つ人もいるかもしれません。



私は実は呉氏八極拳の呉連枝老師の写真を初めて観た時、違和感をその部分に感じました。
それはあまりにもしっかりと前へと前傾しすぎて見える感じだったからです。
ただ、そんなはずはないという証拠も老師の映像の動きからわかります。


頭が混乱した中で、実際に老師のセミナーを見学させていただいたとき、
まさになめるように老師の立ち姿や動作の一挙手一投足見渡す姿からは、
私がまだまだ浅はかな誤解をする目しかなかったんだなと感じました。


その老師の繊細な感性ややさしさ、そして筆を用いた細かい字の巧みさも、
その大柄な体から現れる姿から目を見張りました。


体幹の確かさ。
手振りの繊細さ。
正確さ、緻密さ。
そして動き出したときの大きなモーションも。
圧倒的過ぎる肩甲骨裏のよく発達した広背筋に支えられている。
肩甲骨は後ろに浮き舞い上がり、位置を意のままに静止し動かせもする。


ほんとうは伸筋を利用しているというのはまだ序の口の評し方ですから、
多々誤解を受けそうですが、わかりやすく言うと、
常人が屈筋主体で動く性状が強いのに対して、
老師は伸筋を自在に意のままに操作している。



その呉連枝老師の動きと指揮者のドミトリー・リスの動きが似ています。


ドミトリー・リス氏については
呉連枝老師に比べれば大まかにしか見れてはいませんが。


微妙に体つきの肩甲骨裏の特徴も
その他のバランスのとるときの体の吊り操作も。。。
伸筋の伸びを利用して
身体が操り人形状態にて操作可能な客観的自己身体操作能力を身に着けている。。。


いいかたがまどろっこしいのですが、
ようするに意のままに全身の筋肉を連動して操作できる達人だということです。 ^ー^;





あとで他のプログラムの指揮者みると、
連日ほぼ出ずっぱりな感じで指揮をドミトリー・リス氏はしておられる。
体力的にも相当なものがあると同時に、
それは体に負担が少なくて済む機能的な身体操作ができてかなえられる荒業でしょう。
老後のタフさは合理的かつ機能的な身体操作からくる。
それしかありませんから。。。


呉連枝老師もドミトリー・リス氏も、
双方とも同様の感性で身を操作しておられるのかなぁ。


呉連枝老師は呉氏八極拳の継承者ですから、
武道的な勝てる体づくりをしてきましたが、
ドミトリー・リス指揮者はどこから学んだ?


はたまたは、
指揮者にも、そのような身体操作のノウハウが伝統的に継承されているのでしょうか。
それとも独自に自身の身体感覚を手がかりにし開発開花した体動だったのでしょうか。


そのような興味をいだいたまま、
45分の演奏が瞬く間に終わりました。



不思議と音に包まれた感覚は残っているものの、
曲がどのようなものであったのかは、
今はすでに記憶から遠のく夢のような時間でした。 ^-^;

良い勉強になりました。




ネットでドミトリー・リスの指揮をしている映像がないか、
探してみたら以下のような映像がありました。
興味を持たれた方は指揮者の動きをじっくり観察して見て下さいね。

Olivier Charlier - Barber Violin Concerto, Op.14 - Dmitri Liss