ボウエンテクニックという施術方法のモジュール2までの通し練習、してみました ^-^



数日前の私の休日にて。


私が今習っている「ボウエンテクニック」の練習台をお願いしていたお客様にお越しいただきました。
遠方から足をお運びいただきまして、感謝いたしております。


先年、コーチングスクールに私が通った際のトライアルも受けていただいた方です。
K様、いつもご協力いただきありがとうございます。 感謝いたしております。m__m




セッション前に、
「今日の不調は?」という私の質問させていただきました。


回答は、
「ちょっと前に、呼吸がしづらくなって、、、でも治ったし」
「ちょっと前に、・・・・でも治ったし」
というどこをみたほうがいいかというヒントを立て続けにいただけました。 
^-^
ラッキーです。



基本的に声の調子や、身体上の外観を観察すれば治ったわけではないと見受けられます。


ですが同時に自身でお体のどのような箇所に問題が含まれているかは
潜在的に察知している状態でもあるということですので。


ボウエンテクニックの施術中に副交感神経が優位な状態になったとき、
意識した部分への状態の改善方向への変化は起こりやすいものです。



ひとつを挙げるとすれば呼吸筋に関連する部分の負担は多いように見えます。


「ちょっと前に、呼吸がしづらくなって、、、でも治ったし」というのは
呼吸がしづらく思える状態から逃れたわけではなくて、
継続的に息苦しい状態が続くときにそれをそのままにしておくと次のようなことが起きているといいます。


脳は、症状があってもいつまでもその苦しさを訴え続けるわけではないんです。


苦痛を感じさせて緊張状態に精神を起き続けるよりも、
呼吸はしづらくなったがどうにか数日か数ヶ月もこの息苦しさでもやってこれたし、
このままで「生き残れる実績は積んだ」。
そうなるとこの常態化した生活状況を受け入れてしまったほうがお得だ。


そうなれば呼吸器が働きづらくなったネックから生じた息苦しさがあっても、
そちらへの意識を向けるよりも他にも優先的に体のケアをしなければならないところもあるし。。。
それじゃ、そちらへと注目して、息苦しさは放置したほうが賢明だろう。


そんな判断を脳はセレクティブにしていくのです。
生き残りに優位な方へと脳はなびきます。


サバイバルにかけては一流の判断を綱渡り的にやってのけるのが脳という側面があるのです。


息苦しい状態は継続しているので呼吸がしづらい苦痛を訴えるホルモンは脳に達し続けてますが、
脳がその情報に反応しづらくなるよう設定を変えてしまうのです。
すると「治ったような感じがする」んです。



でも、、、外的に冷静に体の状態をチェックできる者にとって見れば、
ありありと呼吸のしづらさを作り出している箇所がいくつも目につきますから。



・・・すると、「そうか、そうか。息苦しかった状態が常態化して脳がそれを感知しても反応をスルーするように設定しているのですね。」
というような見方になります。
おそらく相当、息を吸いづらくなっていた期間を過ごされ苦しかったはずです。。。


息苦しい状態の固定化は胸の位置を見れば分かる人には一目瞭然です。
私には息を吐ききった状態で体の姿勢が保持されたままとなり、
特に腹式での呼吸ができづらい状態になっているように見えます。
両肩の上がり具合と肩の前方向への回り込みがそれを表しています。
両肩が持ち上がっているのは、腹式呼吸がほぼほぼできづらい状態になったため
肩を持ち上げて胸式呼吸での呼吸をしようと必死だったという状態でありますから。


胸郭から喉周囲の硬結もけっこう散在しておられるようですし、
特に胸骨の前の部位の心臓に関する壇中の位置は緊張がピークに達して固まった状態に。



特に口に出してそのようなことは面と向かってはいいませんが、
しみじみ、そのように感じました。



基本、ボウエンテクニックのセッションを受けていただくためおいでいただいたのですが、
それだけで改善する状態じゃないというのは、わかります。
この時点で、ボウエンテクニックだけを練習的にさせていただいて、
その後に数日経ってから状態変化をお伺いするのが練習成果の正確な把握にはなるのですが。


そんなことは考えてられない。


そういった状況ですから、私の信条としては、ボウエンテクニックの後に、
ある程度のところまで改善させていただくような別の手技もさせていただこうと決めました。
そこはお客様にお願いされたわけではないため、我ながらおせっかいだなぁと思う次第です ^-^; 




ここからボウエンテクニックのセッションをはじめます。


ボウエンテクニックのテキストを見ながらのセッションでしたが、
環境音楽を背後に響かせながら
「2分そのまま安静に寝ていていただく」というボウエンテクニックの独特な間の開け方を守り、
セッションをしていきます。



「2分そのまま安静に寝ていていただく」って?


どういう意図があっての安息タイムなのかというと、
ボウエンテクニックのムーブという手技は、
体の各所に点在する感覚受容器に刺激を与えるところにあります。


脳内部には感覚受容器を通して得られた、自分像というものが存在します。
ざっくり言うと、、、
固有受容器という、、、説明がちょっとむずかしくなってしまうものを通して、
脳が体の各所を統合して統制して動かしてくれるものとなっています。


脳は体の状態を感覚器官で得られた情報を元に、
自分の体の様々な状態を把握し理解し判断するためのデータベースや
自身の体の認知に基づいた概念のようなホログラム的な像をこさえています。


脳はその脳内に起こした3次元ホログラム状になった自身を参照します。
それが元帳のようなもので、そこが基準になって体の各部の筋肉の動きや他の機能の発揮を、
統合的になせるようにマネージメントしているんです。



その自身像の3次元ホログラムが精密で十分なものである必要があります。


あまりにも大雑把であれば、どこに自身の関節があるものか筋肉があるかなど、
まったく実情にそぐわない状態で誤って把握していたり、
それ以前にまったく描かれてもいなかったり。
そのようなボディマップとしての自身の3次元に描かれたホログラム映像を元にして体を動かすなら、
どこに体の何というツールとしての筋肉や骨や靭帯等々があるかも大雑把だったり未知な状態らば適切な動き方はできませんね。
それに外界の幾多の状態を情報として適切に把握(インプット)できなければ、
適切で必要と判断される作業の量が判断できませんから、
行動(アウトプット)もしごくぎこちないものとなります。


ちょっと文章的にどう言葉で説明すればわかりやすいのかが、
いまだ見つけられていないので、
もし固有受容器について興味を持った人はネットで検索するなりしてみてくださいね。


意外に、、、私もそうしたら余計にわけがわかったようなわからんような、、、
というようなところに追いやられた感じがしていまして。


でもちょうどZ-healshの宮崎さんのセミナー等を受けさせていただく過程で、
言葉で表現説明するのはまだ難しいですが、
私の頭のなかでは概念像がひとつできあがってきたところです。
ある意味、宮崎さんが救世主的に固有受容器とは、、、というところを、
私に皮膚感覚で理解できるきっかけをあたえてくれたと感謝しています!


余談ですが、Z-healthの第二回目のセミナーが開催されるようです。
興味がある人は、下記をチェックしましょう ^-^
https://www.street-academy.com/myclass/26586?sessiondetailid=195007




ボウエンテクニックのムーブは、
大方は経穴に該当する特定部位を特別な接触の仕方で接して感覚受容器を刺激します。


その刺激をゆったりとしたくつろげる状態下で受け取ると
脳内に描かれた自身像の3次元ホログラムへ語りかけることになります。。。


そのときは極々ささやかな特別な圧で刺激を加えるだけでいい。
ボウエンテクニックでの施術中になされる行為を受ける際は、
普段のマッサージを受ける感じとは意識を変えてください。





もしムーブを受けて感覚受容器が刺激を脳へと伝えたときに、
自身を模して描いた3次元ホログラム像が描き方が足りなかったり誤った描き方をしていたようなとき。
その場合は、「あっ!描き方が甘かった」とか「えっ、間違ってるじゃん〜もーっ」というとかいわないとか。


そこに気づけたとき、
脳内での加筆修正をおこなう作業ボタンを押したことになるのです。


そのときに「2分そのまま安静に寝ていていただく」というお時間をいただくといいようです。


そしてこのときに自分像の3次元で描かれた映像を描き直したり描きこむ作業は、
しずまった意識の内側という安全な場にステイするときに、
自らの内側のドクターといえるような存在が始動してケアするのです。


ボウエンテクニックのセラピストは、
そのクライアントの内側にいるドクターを働きやすくなるような環境をお膳立てするだけです。
ファシリテーションするといえばいいのでしょうか。
そんな役回りといえるでしょう。





だから、、、。


状態を変化させようとするのは、
あくまでもクライアント自身です。






ちなみに情報を脳へと書き込み定着させるには
「2分そのまま安静に寝ていていただく」ことがポイントになるのですが。
正確に言えば、脳内の固有受容器が書き換わるのがもっと早く済めば、
さっさと次のムーブに進みます。
どうも書き換えが進まないなぁと観察できれば、
もう一度同じ部分へとムーブをしてみたり、
2分以上の安静にという時間延長を試みていくわけですね。



横たわっているときの顔色や呼吸するときの胸の動きなどから
リアルタイムにクライアントの変化が見て取れますから。
それでセラピストはクライアントの固有受容器の反応具合を把握していくのです。



だからクライアントの心身状態の良し悪しで、
そのときの成果具合も左右されるので、
一様に2分で十分だという見方では済まないことも多くあると考えるのがノーマルなのでしょうか。
ただ・・・そうなると、相当な眼力でクライアントの状態把握をつねに出来ておらねばならないし、
セラピストも初心者モードの時期があるわけで。
そうなると「とりあえず、2分待とう!」としていき、
やっていくうちに待ち時間を伸ばしていくほうがいい状態かどうか見極める力をつけていくのでしょう。





ひとまずは、
一通りのセッションを、つつがなく終了させていただき、
練習台をお願いした方にお立ちいただきました。


私が唯一有利な点は、
もとが施術屋さんですから、
立位を観た時点で重心の変化や呼吸の違いを肌で感じます。



初回のセッションでは満足できた点以上に不満足を感じた改善点ばかりが目につきました。


具体的な課題が冷静に得られたのは、
私と落語ファンという共通の趣味を持たれるお客様でして。
非常にリラックスしてセッションを進められたので
得難い観察力を発揮しまくれたお陰です。 ^-^




ボウエンテクニックのセッションをしたら、
そのままお帰りいただいて、
一週間程度後に2回めのセッションを受けていただく。
それがもっともボウエンテクニックの成果具合をみてとれます。
ボウエンテクニックの講師から、
そのようにお願いしようねとアドバイスを受けています、が。


ですが遠方から再度足を運んでいただくのは申し訳なく、
私も時間が取れそうで取れませんし、、、 ^-^;;;
再度のセッション依頼は口にだすこともなくスルーさせていただきました。


いろいろと融通する心も必要ですし。





練習台をしていただいた方のボウエンテクニックを受けた感想は、
察するに、
ボウエンテクニックの何たるかということをほぼほぼ知らないので、
初体験では「ボウエンテクニックというのはこういうものなのか、へぇ〜」ということで。
新たなものを認知した感じはあるにせよ、いいも悪いもないような。。。
感覚的には、ボーッとしていて終わったという感じでしょう。




ただ、、、先に申し上げましたように呼吸器系全般に呼吸筋関連がそこここが塊が激しくなっているため。
このままで終了ですというのではなく、
ショートバージョンの呼吸器周りのリリースをおこなうための施術をさせて頂きました。
自作の太めのてい鍼を使ったのです。


実はボウエンテクニックでは、ソフトな、、、
いつもの私の施術の圧と比べれば、
極々ソフトな皮膚をスラッグしてクリックとクリッとさせる程度の刺激だけの正式に近いバージョンでおこないましたので。



そのソフトでねむーくなる程度の刺激の世界から、
きっちりと神経的に炎症があっても気づけなくなった悪化した常態化が起きた部分を軽くソフトに自作てい鍼で触れた時と。


痛み具合の落差が、驚異的なものとなりまして。


もともと胸郭の問題が相当に深く内堀していっての状態ですから、痛みの質は明瞭に鋭い箇所が多いのです。




私の自作てい鍼を使った施術もずいぶん時間をかけてしていったせいもあってか、
「本日の施術はどうでしたか?」という、すべての施術の終わりの振り返りでは
「驚異的な痛みにびっくりした〜」というようにボウエンテクニックはどこへやら。。。 ^-^;



ただ呼吸面や立ち姿など、トータルで改善の質を見れば、ボウエンテクニック底力は感じました。



そして最後に、現在お通いいただいているお客様の施術を始める前に、
ボウエンテクニック背面部のリリースを全体執り行ってから施術の主題部に入るようにしています。
そのときに行なっているボウエンテクニックの圧は意図的にしっかりと厚めに「ぐぐぃっ」としています。


それは圧の質が大きく軽重の差がでれば、
重い圧がさらに際立ってびっくりするほどの重さに感じられるはずだと踏んでいてのことです。


案の定そのようになったものだった。。。


ということも、今回のボウエンテクニックの施術練習ではっきりしましたね。




K様。
いろいろ気づきの多い、セッションに付き合っていただきましてありがとうございました。
多謝!!!


^-^