座り方の良し悪し


椅子の座り方の2つのパターン


下図をご覧ください。


椅子の座り方の2パターン.jpg


左図が、お勧めの座り方です。
骨格フレームが強固な支える力を引き出すことができています。
胴体部分の骨格フレームを整えるためには、
四肢及び頭頸部の扱いに気を配ることです。
胴に手足や頭がつながっているが、「間」を空けることが大事。



・胴と脚の「間」
膝が前方へと伸ばされて、
脚が骨盤から自由になる。


・胴と肩の「間」
肩が左右へとなだらかに広がっていき、
腕や肩が肋骨から自由になる。


・胴と首の「間」
頭と首は上方(鉛直線上)へと積み上げられていき、
脊椎全体を伸びやかに解放していく。



このような胴体から四肢と頸部(正確には尾骨部も)が「間」を持っていることが、
胴体を支えるショックアブソーバー的な、または免震構造をかなえる操作ともなる。
頭部を上方に丁寧に積み上げられていて前後左右の傾倒を防ぎ中心軸に釣り合いをとる。
それはまるで皿回しのようなもので、蝶形骨をお皿とし、脊椎を棒として骨盤部の仙骨の動きにより回り続けるもの。
胴体から肩の高さを調整しつつ。左右の手のこわばりや緊張をほどいて「やじろべえ」となる。


そうなれば、ひと呼吸ごとに起きる体の搖動(重心移動)を支えることさえ可能となるだろう。


人は健康状態では揺れながら、その揺れを機敏に修正をかけて整え体を支えるというのが基本です。




右図は、疲れてしまう座り方です。
筋緊張を体を支えるために機能させ続けなければ体を立て続けることができないため、
体内を通る血管やリンパ管等の脈管系が詰まりやすく生命力を落としやすい姿勢です。



こちらの人物設定として、右利きです。


・両足、特に右足を踏ん張っている。
そのため股関節がはまりが浅く、
骨盤と脚部のつなぎを臀筋や腰の筋肉などが固まることで固定する。
そうやって股関節の必要な「間」を、失わせてしまうことになります。



・肩が内旋して肩や手が胴体から自由に分けられていなければ、


【 左肩-----胴体中心軸-----右肩 】


の位置が上から見て一直線上に並ぶことができていないという不合理な設置状態となってしまう。
もしやじろべえを創るときに、軸から伸びた両方の左右の手の部分が真一文字に並んでいなければ、
決してそれは自立して立つことはできないものです。




・頭部がずれていれば必ず全身の姿勢の乱れが生じる仕組みがあります
頭部が前傾したり左右に傾けば、
そこで首の筋肉や背面の筋肉に過剰なテンションをかけて吊りロープ状に使い続けて過労化させ、
首こりや肩こり、背部痛を作り出しています。
それだけではなく顎を乗せるための台として、胸骨部分を固めて委縮させ続けるという
肺呼吸の制限や胸腺への圧迫による免疫系の機能低下を引き起こす姿勢でもある。