骨・骨膜への調整が、次期の主流へ!?


骨へアプローチ。
これは少し時間がたてば、
次への潮流となるだろう。


たとえば、いま、アマゾンの洋書を見ていけば骨へのアプローチをなさる施術法のテキストが目白押しですから。


日本にも、それは必ずきます。
ちょっと遅れてですが。。。 ^-^;






とある武道の先生も、相手の骨がきつく痛がるように持てと。
筋肉を攻めてもそうは長いことダメージは続かないのですが、
骨を攻めると骨へ加えられたダメージは長期間持つんですよ。


腱が切れそうになるような部分を狙われると、
軽くつままれただけでも、「ひえぇーーーっ」と叫びたくなるんです。


骨部分は痛みやしびれの影響は筋肉部分よりもずっと続くだけでなく、
筋肉部分をリリースするにも、その筋肉の骨の付着部分の腱を狙うといい。
すこししびれるときもあるが芯を通す力の進行するようであるならば力具合を調整すればいい。




私も、最近はプルパでの施術を修練するために、
そちらに多くの時間を割いているのですが、
少し前までは自作ていしんで”とんとん”していました。




そのときに「骨」や「腱」を狙っていたんですね。
すると長い間、その身体調整の影響が継続するのです!




そして「筋肉部分を狙いすぎる」と、
最後にもっていく着地点の、
身体の左右差のバランス微調整が成り立たないようになってしまうんです。
影響力の強さが裏目にも出るものですから、
ほんとうに何気なくアプローチをしているようにはたから見られていても、
かなり必死になって頭を使ってはいるものです。



骨を狙う意識を努めると、
お客様には筋を狙っているようなものに見えても
私の意識では骨へのアプローチにすることもできる。


そうやって実は骨組みを正し、
身体の柱の立て付けを少しずつ調整していっているんです。



立て付けが悪くなった状態の骨格の組み合わせは、
いっきにそれをまっすぐな状態へ柱を立てるのは難しい。
それは骨以上に凝り固まった筋に阻まれるだけではなく、
悪い立て付けでの身体操作を長年繰り返してきたときは、
理想的な立て付けに骨組みの並びを変えられたら立てません。
「こんなに居心地の悪い姿勢でなんか立てるもんじゃない!」
というのが、理想姿勢で、そちらへと少しずつ施術や運動で持っていく。


それは長期戦になることも、往々にしてあります。


大人になってから、このような姿勢の大改革は、
心身や脳力的にも生易しいものじゃありませんから。。。




筋肉部分が硬化が強いといっても、
筋肉をたたいたとしても長い間は持たないのです。
そこは経験則上、感じ取っていたところでした。




それは筋肉という柔軟な組織がかたくなるには、
その固さでいたほうがいいというメリットがある場合もあるので。


たとえば、筋肉をつっかえ棒にしないとならない姿勢をとる人は、
相当な骨格筋が計算づくで緩められない限りは、
なんどリリースをしても、まったく元通りに近い状態に帰ります。
筋肉が身体を支えるつっかえ棒にして生活をすると、
そんな筋肉のことを、
骨組みの柱のひとつとして脳が受け入れているんでしょう。


構造体として筋肉は硬化して骨ほどうまく身体を支えられるものではありません。
ぐらつきがあるため、ぐらつきを察知したらその瞬間、もっと固まろうとします。
筋トヌースは、そうなった瞬間に、元通りの固さを取り戻すようになっています。
施術院で施術を受けても、ほんとうにすぐ戻っちゃうという人の言葉は、
「確かに、そのような状態ですよね」とうなづくしかないのです。。。


残念なことですが、この状態に長年にわたり陥れば、
自力での改善は難しい人も多いような気がします。
ほんとうに身体のゆがみの蓄積を放つ際には、
さまざまな事態が起きるので紆余曲折しながら、
臨機応変に、あきらめずに対処し続けることが必須です。



話がそれてしまいました。^-^;




ただそのような骨格筋が萎縮硬化して骨状に機能するよう強いられているときは、
骨組みの大本命、骨部分がうまく正しく働いてもおりませんので、
そちらを修正していくことを忘れてはならないのです!


むしろ骨組みを見てアプローチしつつ、それから筋膜を緩めたほうが完成度が高まる。
そのような仕組みなんだなと思います。




ただあまり骨組みへのアプローチはしても、


骨への直接的なアプローチっていったいどのようにすればいい?


となりますよね。






だって、あまりそのような内容の書かれている本もないわけだし。


私は、「マトリックスリパターニング(2006年発刊)」という本をずいぶん昔に買い求め、
そちらでセルフでもできる骨にくわえられたダメージから骨の変形を改善するというやりかたを学んで。


ボディスキャンをおこない、電気的なトリートメント、次に骨へのトリートメントをやっていこうというもの。
実に面白いアイデアだと感心して、それから骨の変形やそれにかけられたストレスを緩めるという意識を持ち始めました。


そのマトリックスリパターニングでの骨へのアプローチは、
強い圧をかけてぐいぐいするというものではありません。
弱い持続圧を基調とする圧のほうが、
よく骨も動くべき方向へと修正移動していってくれる。
実際に自分の身体で試してみても、そのようでした。







骨へのアプローチの意識について、より実体験を深めさせていただいたのは、
一年ほど前に、ロルファーの橘さんが「骨膜」へのアプローチ方法を学び、
そちらを重宝に使っておられるとお聞きしまして。
お忙しい中、数度、そのアプローチも交えてセッションを受けさせていただきました。




「骨」へのアプローチではなく、「骨膜」という膜組織ですね。



「筋」へのアプローチではなく、「筋膜」という膜組織を緩めるほうが身体がよく変わるということを、
多くのロルフィングセッションという実体験から実感している橘さんだから、
「ダメージを受けて変形した<骨>へのアプローチではなく、
ダメージを受けた記憶を持つ<骨膜>の過去のパターンを消す」という発想は受け入れやすかったのでしょう。


筋膜や骨膜のような膜組織は、
過去のパターンをよく記録する性質があります。


橘さんのセッション中は、
できるだけ頭を冴えさせて気づきを得ようと思っては見たものの。
ソフトでここちよいアプローチでほとんど頭がぼーっとしていて、
アプローチしていただいた内容はまったく覚えてはいませんが。 ^-^
私の身体はなにかを感じ取ったことで、賢くなれたと思います。





昨日、施術をなさられるお客様から、
おもしろい施術セミナーに訪れたとお教えいただきました。


ゴムヘッドのハンマーで、
なめらかな手で握りやすそうなサイズの軽い木製ブロック。


こちらの木製ブロックを骨へ当てていく意識を向けて、
ゴムハンマーでとんとんとたたくという施術です。


私も自作ていしんで、とんとんとしながらのリリースの参考になればと思い、
広島でそのようなアプローチをしている先生がだされた本を買い込みました。


ただその本のなかには、よかったよーという体験談しか載っておりませんで。
ちっとも参考にならなかったなぁと思っていたときがありました。。。



が昨日の施術をなさるお客様は、
しっかり勉強のためにそのとんとん療法を受けに行かれてたのだそうで。


なんという積極性、なんというフットワーク。
見習わなければと思うと同時に、ほんと、只者じゃない先生が施術を受けに来てくれているんだと、
改めて痛感した次第です。



そしてそのゴムハンマーと木製ブロックを見せていただいたのですが、
そのときに出たのです。




「実はね、これで骨をたたくんです。骨から調整するんですよ」という言葉が!!!




私は、日本にはこれから少しずつ西洋の施術法が後に日本に流れてくるということから、
骨へのアプローチへの転化となるのではと思ってたのですが。


そうじゃないんだ!という流れをお聞きして、
正直、うれしくなりました。 ^-^




骨への適切な調整をしていく方法を会得すると、
ずいぶん改善しやすくなるんですよね。
そちらへの学びを深める機会がでてくるはずです。


そして面白いことに武術系の方々は、
骨を攻めれば勝てることを熟知しておられるので、
骨へのアプローチ意識は日常的なんでしょう。
そこは秘伝扱いの領域なのかもしれません。