胃の不調と左首



私の家庭のことですいません。


私は80代の母と暮らしているのですが、
母はいまもがんばって早朝からの仕事にいって働いています。


そのひとつに、たまたま焼き鳥やさんの前で串刺しのパート募集という情報を得て、
早々に履歴書をもって自己アピール。
以前にも焼き鳥屋さんで串刺しのパートをしていたことがあったので、


「これ、私なら得意なのよ!」


と直感したことで飛びついたのでしょう。




一日3時間半というパート時間です。
下を向いた姿勢で串に刺します。
それがけっこう力業ですし、
量が半端ではないのでして。


かなり肩や首や背中がコリコリになります。


それを知って施術を私が定期的にしていたのです。
それで高齢もあり、20代の体力復活とはいかないまでも、
ハードな日々をこなされるためのサポートをさせてもらっていました。




そのようなところですが、
姉が長らく実家に帰ってきておりまして。


そして私がいつもは母に施術をさせていただいて体のメンテをしていたのですが、
姉がどうもその役をやりたいらしく、ちくりとした言葉を私に投げかけてきます。



基本、姉はあまり他人の心持ちに対して配慮のかける傾向があるので。
悪気のないのわわかっています。。。


が、なんらの深い意図・策略はないとわかっているのですが、
「いままで政春は、なーに施術していたのかしらね」と取られかねない発言で、グサッ!


おおよそ母の年齢で相応に快活に動けるよう基礎をつくりだすことも大切でおこなうが、
自分でもどうにかしなければと危機感が失せないように、任せるところは任せておいた。


私に頼りっきりにさせるのはたやすいが、
それではダメなんですよ。。。
自分でやっていっているという実感がなければ、生命に必要な気が回せなくなるんです。


自らの体は自らの工夫で。
そうしたハンドリングの研究を怠ったとき、
他人任せの老化が進むのです。
若さが消えるのです。


「自分の体は自己課題の解決意欲で操作できるのだ」という動機を取り上げてはならない。
そのような配慮まで見越していての、ことも単なる手抜きでしょというのは、つらいよね。。。




ただ言葉に責任を持たない姉は、
そんなことを言ったなんてとっくに忘れているのですが。
言われた私は覚えてますよ〜。



そのようなことで母の不調を気遣いつつも、
姉ががんばろうというならば、、、と、
手を出しづらい状態でありました。





それがつい先日のこと。
母がご飯が食べることもできなくなっているということを本人から聴き、びっくりしました。


脈を診たら沈脈にまで影響がでている危機的状況です。


「ちょっと風邪をひいたので、風邪薬を医者に処方されたものが残っていたから飲んでみたらこうなったのよ」
と本人は語りますが、そこまでの副作用がでるわけはないんです。
風邪薬の主成分では・・・。


でも、とりあえず「あーそうか、そうか。副作用って強いから大変だったね」と受けつつ。。。



あきらかになったことは、
姉が母の施術というかマッサージをすることもなくて放置されていたようで。
それを聞いて「おぃおぃ、いい加減だな。さすが姉だ」と思いました。
が、それをいっても後の祭り。
母への施術を手抜かりした自分を反省するにとどめ施術をするしかありません。





一日で体の全体を改善させるには、
状態がかなり悪かったので。
数日に分けてパーツごとに整えていきました。


最初は、背中側の起立筋群を中心に。
次回は、鼠径部含む腹部と胸部を中心に。
昨日は、一応全体の整える積みのステップで首の芯を中心に、前面と背面、及び上部胸椎と鎖骨下周囲。
今後も、数回全体の統合の施術を進める予定



私の通常行うワークでは、上記とそれ以上のものを一回のなかにほぼすべてを取り入れてトータルでメンテしています。
かなり計算をしつつプログラムを作って、
絶妙な落としどころを見つけていますし、
そのプログラムは私の施術技術の進化により刻々と書き変わっていくものです。


ただこのたびは自分の家での施術です。短期間で施術を受けられる状況です。
そのようなときは施術回をわけておいたほうが施術を受ける方への体には負担が掛かりません。
なかなか遠方から通われてくる方がほとんどの状況ですから、それが実質的に難しいのですが、
母の場合はそれができますので。


詰将棋のように、ひとつずつ、流れが閉じた経絡のラインを回復させていきます。





ご飯を食べることができないというのは、胃がだらりと力を失った状態で垂れ下がっているからです。




人迎という経絡のひとつの胃経部分。



人迎.png


そこをリリースするのを先にするか、後にするか。
そこを迷いました。


ただおそらく膀胱経の背中の起立筋の異様な萎縮傾向が先んじて改善を図らなければ、
事態がこじれる可能性を含んでいます。
なので、初回施術後「まだ胃が、、、不調なのよね」と言われ続けるのも甘んじて受けようということへ腹をくくりました。


リリースする優先順位を決めて、どこをどう体内で直していってもらい、次の施術につなげるかが考慮するに難しさがあります。



初回施術日から5日目の昨日、
ようやく人迎をリリースする段になりました。



プルパをつかった高速微振動でのリリースです。


急所部分ですが、プルパであれば正確にミリ単位かつ、深部の的確さも捉えてリリースができます。


おまけに最近、お客様の施術でかなりこの部分のリリースへの工夫が深まってきたところ。
いままでの私の施術では絶対に手を出せないようなアプローチが、
卒なくできる。


ほんとうに、母は都合のいい感じで、いつも難をうまくするりするりと乗り越えています。
かつて、胸の心臓部分が痛くなって厳しい状況に母がなったときにも、
私が事前にそのことを察知して、前もってその部分のリリースができる技術を創り出しましたから。
そしてとっとと母の施術ではスムースに技を繰り出すので、それほど難しいことをしているようにも思われなかったはず。
でもこのやり方はどの施術のテキストにもないオリジナルでかつ効果的なやり方で、
創作するのもかなり苦心したんですよ。 ^-^;




案の定、
人迎の部位をリリースをした際、
胃や左側内蔵全体が「ぐるぐるぐるぐるーーーーつ」と、
派手な音が聞こえてきて、首で内臓位置がずらされてつっぱって無茶な引き上げがされている部分が元通りに戻っていきました。


じつはこれは高齢では起こることはめったにない。
若い人でも、そういった傾向があります。


深層筋が引き連れているんですね。
長年私が母の体のメンテで深層筋のリリースは、
適宜定期的にしてきたことによる恩恵です。
それに前回に腹部や鼠径部等の胸郭前面をリリースして、
そのような反応が出てきやすくなるようにお膳立てをしておきましたから。



ここまでくると、
ようやく土色になった顔色が若返ってきます。


まだまだ余談は許しませんが、私としては、ひと山は越えた感じでいます。




ただ実は、人迎の部分にきついしこりをつくりだしている人。
最近、爆発的に増えています。



そう。





パソコン業務が多くて下を向く姿勢が多くなった人たち。
特にそれはノートパソコンをつかう人。


それに輪をかけてスマートフォンですね。


人迎の部分は表面に通る部分のリリースでは効きが悪い。
そこの部分をみれば人迎奥には石や鉄のような硬い特記や団子状の硬結になっているのです。



その喉の奥の部位へのリリースは、
急所で人の気を失わせるのもたやすくできる部分。
武術を知っているものはわかりますが、ここで人を容易に殺すこともできるのです。


だからアプローチが危険で難しいため、
その部分が適切に緩められるまで解くことはできないような部分です。


日頃からこの部分に大きなしこりを作らないようにしなければなりません。


いざ、内臓が問題がでて、
もしこの首の奥にできたしこり等に不調原因を作っているならば。


私がここ2ヶ月前のプルパを使った高速微振動でリリースができなかった。
断腸之思で、悔しくて悔しくてしようがなかったのですが、お手上げでした。



日々、街中で歩く人、電車に乗る人を観察すると。
相当にリリースが容易にはできないところまで、
固めてしまう人が多くなっていることが目に付くのです。


頚動脈を、これほど問題をおこすしこりもないので、
脳内への血流が滞ることにもなります。
認知症等の温床にもなりはしないかと。
そのことにも危惧することがあります。