プロの施術に近づくための心得はいくつもあると思います。
一つや二つじゃありませんが、
昔、野口整体の故野口晴哉先生関係の本を読んでいたとき。
記憶に残ったシーンがありました。
参考:http://www.seitai.org/index.html (公益社団法人整体協会)
参考:http://noguchi-haruchika.com/home.html (野口晴哉のホームページ)
※ 私は野口整体の関係者ではございません。
※ 野口晴哉先生の本が多数出ていまして、どの本だったか覚えていなくてすいません。。。
また記憶がうろ覚えになっている点も、先に謝っておきます。 m__m)
野口晴哉先生が自宅でくつろいでいるときに、周りにお弟子さんがおられた。
そこで余興としてであろうか、野口晴哉先生。
ギターの弦を爪弾くことなく、思い通りに音をならせたという。
手を触れずギターの弦を、それは6本の弦を「次はこの弦。次は・・・」と、
別々に音をならしたという。
それを観ていた周囲のものはびっくりしますよね。。。
私のような常人にはそのなされた仕組みは信じられないが、
十分な知恵と思索と努力が進まれていたことによるものでしょう。
野口晴哉先生が、かつて御岳山等で激しく修行をなさったということを知り、
私もどこかに修行の場を持って力を養わなければと切実に思っていたことを思い出します。
ギターの弦を触ることなく、的確な場所に的確な量の刺激を加えられているということです。。。
その操作する力は、野口先生の施術に活かされていたのでしょう。
施術をするときの大切なひとつの要点があります。
一番目、刺激をあたえるポイントを明瞭にとらえられていること。
アプローチする部位を正確にとらえること。
正確にというのは、ときにはピンポイントであったり、広域に渡ったり、場合はそれぞれ。
お客様の体のほうからの訴えを聞く場合もありますし、
体幹から遠い方から近づく方向へ点在するアプローチポイントをリリースするた順番からというときも。
とにかくここが割り出せるかどうかが大事なところです。
指先で軽く皮膚部分を触ったり、
皮膚から離れた部分に手を患部情報をキャッチするセンサーと化して場所を「決めます」
その決めが正しいかどうかは臨床を積んでわかっていくしかありませんが、
生来的に人間には敏感に他の生命を守ろうとする親愛の性質が誰しもあります。
潜在的に持っているその意識にチャンネルをあわせれば、
「現状では、ここが優先度が高いだろう」という仮説を立てることができます。
それがアプローチ・ポイントをここに「決めた」という状態です。
そのうえで決め打ちしたときには、
施術という他者による危険な外圧をかけられる行為にもかかわらず、
不思議と取り返しのつかない危険な状態に陥ることが大きく減少します。
それと同時にお客様の意識には、
お客様の体の中に、
陽の光が陰って勢力を縮ませた部分があることに気づいてもらい、
「そこを修正しなくてはならないんだな」という視点を持ってもらえます。
そういったお客様自身の焦点あわせがおこらない場合には、
一時的に他動的なマッサージで血行不良を改善させたにとどまります。
比較的、それは戻りがはやいといえるような状態なのかもしれません。
その過程がなく思念で決め打ちをせずにぼやっとした感じの刺激では、
お客様の身体内部にある「生をまっとうしようという強い意識」の陰りをはらうことができません。
そして施術者がアプローチ・ポイントを思慮が不十分のまま決め打ちしたら、
その点が妥当な場所ではなかったとき。
ダメージとしてお客様の体の中に刻まれて不調が残る原因になります。
ただいい加減な手とは違い、
決め打ちをしたのでプロセスが明確ですから元通りにしやすいのです。
なので優れた施術をなさっておられる指導的な先生から言われることがあります。
「その施術では毒にも薬にもならないよ。」
「危険をおそれる気持ちはわかるが、成長したければどこに焦点を当てるかを決めなさい」と。
アプローチ・ポイントを決め打ちをしようとするときにだけ、
「アプローチしたあとのどうなるか」という予測が明瞭に脳内に現れているため、
それを観て事前にお客様に対してダメージをあたえないように修正を加えている。
だから施術上の事故が起こりづらくなっていくのです。
野口先生がギターの弦を思念・イメージで爪弾いたらギターのそれぞれの弦が意のままに鳴る。
そのようなことは今の私にはできませんが、
思念で一瞬先に施術をして済ませ、その過程が終わってから施術の手を配ります。
ときとしてそれがもとで考え過ぎたり、雑念が入り、迷宮に至りますが、
ギターの弦は爪弾かなければなりませんが、
お客様のアプローチ・ポイントのときには、
実際に術者からアプローチをするまえにイメージを送られたときに、
仕組みはわかりませんが、1/3くらいはお客様自身が反応して解けてしまうこともよくあります。
そして周囲の状態を軽くお客様の患部周辺を触ってそのアプローチポイントに目標を定めたとき、
お客様から「そこだけは、、、痛そうだからやめて〜」ということがあります。
お客様自身の直感と触覚で感じた言葉がでてくると、受身で施術を受けているにもかかわらず、
お客様の脳内では能動的に自身の改善点を探していこうという内部探索視野が広がりだします。
すると、、、。
お客様自身の潜在的に持っている自己の状態を生命活動を続けるに際してやりやすい方に持っていく力。
それは誰もが持っている力なのですが、そこに対して、
ある人は、いくばくかの小さなスイッチがはいります。
ある人は、画期的な改善ルーチンに乗るためのスイッチがはいります。
そのスイッチを見つけ出す手伝いができていれば。
私は、それで主訴が容易に改善がみられていなくとも、
明日につながる永きにわたり効く力を他者から施すことができたと思います。
そして、二番目、、、と書こうと思っていたら、すでに長々とした文章になってしまっていたので、後日。 ^-^;