外出自粛が解除されたおかげで(施術のお話ではありません)

今回のブログは直接的な施術技術についてのお知らせではありません。
今回は、私の私的な記録として書かせていただいたような気がいたしております。

 


昨日、お客様でがんとなられ今月初旬にご他界なさられた方の、弔問をさせていただきにご自宅へ訪問させていただきました。


現在のコロナウイルスによる外出自粛によりご家族と縁者のみに知らせがいくこととなっていたのですが、
たまたま私が最後にそのお客様の施術をさせていただいたとき施術用機材をお貸しいたしました。
その機材をお忙しいさなかにもかかわらず郵送していただいたのです。
そのきっかけにより、数日前にお客様の訃報を知ることができました。

 

お客様は純粋を絵にかいた若い男性で、彼とお会いして話をすることができないとは。。。

 

私の母が去年にがんにより他界しました。
その母ががんにかかったことを知ったときに、
こちらのお客様ががんを患ったことを知りました。
ですが私は自分の母の施術、そしてその後のことで施術の再開も遅れていました。

ただひとりだけ施術再開を待たずに私からお客様へ
お体のお加減を教えてほしいと連絡をさせていただきました。
通常はお客様に対して御用聞き営業のようになるため、
お体の様子をお伺いする以外のメールをお客様へさせていただいても、
施術の押し売りされて気分を害されることはしないようにしております。


こちらのお客様のことは、いつも気にかかっていて。
特例中の特例として、頭から離れずにいまして。
清水の舞台から飛び降りる気持ちで連絡をさせていただきました。


こちらのお客様に少しでもしんどい体を楽になってもらいたいと願い、
それから定期的に施術をさせていただいておりました。


こちらのお客様は西洋医に受診され、つらいがん治療を受け続けて勇敢に戦っておられたと聞きます。
そのようなお客様ですから、カラダに負担がかからない施術を心がけたいと考えていました。


ひとつの考えとしてひねり出したのが、
ホットストーンの利用による対応で「効果と安全」を届けたい。
母の他界後に始めた着想のホットストーンをもちいる考えは、
こちらのお客様への施術をさせていただくケアで磨きをかけていきました。

もうひとつは、
ゴツコラは、がんの特効薬ではないが、じわじわ改善させる力を持ちます。
お客様はすでに言葉ではあらわせないつらい治療を受けてきたといわれました。
それは私にもお客様のカラダを見せていただいたときに、わかりました。
それ以上のつらさの上塗りを私がすることはないようにしたいと思い、
圧をかけるといった作用以外のもので、最良と思えるものを調べてつたえようと考えて、
自宅でゴツコラを栽培していたというものです。
私が「ゴツコラ」にこだわっていたのかというのは、施術では対応できないところを心底期待してのことでした。

 

こちらのお客様への施術等の対応をしたい一心で極めようと進んできたため、
お客様の奥様から訃報をいただいたとき。

「私は、、、これからのホットストーンを活かした施術の研究やゴツコラを栽培して、意味があるのだろうか?」

と、思え頭が真っ白になりました。
感情が混乱していたことを覚えています。
悲しいやらさみしいやら、自分のふがいなさを攻める思いもありました。

 

そのような思いのなかで弔問させていただきました。

お客様の遺骨の前で手を合わせさせていただきました。
今までの感謝の思いと、
つらかった闘病から抜けだしてがんばってきたねという思いと、
彼が遺した家族を心配し気づかう気持ちがひしひしと伝わってきました。


私はお客様の奥様も、そしてお母さまのこともお父様のことも存じ上げております。
お疲れのところと思い、お話は後日として早々にお線香をあげさせていただいて帰宅しようと考えていました。
ですが他界なされたお客様の闘病のときのこと、最後の日の様子のお話をきかせていただきました。
私の知らないご家族が知る故人の人となりが知ることができました。

このご家族の語られた故人のやさしいお人柄を感じて、
自分の施術の未熟さを思うよりも、
このお客様とご縁をいただいた感謝の思いに満ちていました。

お客様のご家族様はお力落としのことと存じます。
心からお悔やみ申し上げます。

 

今の時期、東京が外出自粛が解除されたための電車で出かけられました。
ありがたいと思いました。