セカンドオピニオンって、大事だと実感できた話

私のことで恐縮いたします。

ゴツコラ(和名:つぼくさ)は「食べるIQ」ともいわれ、
頭のよくなるハーブとして西洋やインドのアーユルヴェーダ圏でもっとも知られているハーブです。

私がゴツコラをいただくようになってから、
推理力、観察力、直観力、理解力といった脳の働きがよくなっていると実感しています。

それは施術にもフルに発揮されています。


今日の施術では、それが私自身も納得できたところがあります。

 

お客様が診ていただいた幾人かの他院での先生方がおっしゃられる現状のお客様の状態の判断について、
私は、どうしても納得がいたしかねていました。

それはお客様のカラダの状態を、つぶさに観察し、同時にお客様から症状として起きた際の状況を聞くとわかります。

つぶさな観察には、呼吸ができづらくなっている。
たとえば手の静脈の浮きあがり青く出る様子などが生じます。
他にも同様の吐きだすべき息が再吸収されてしまい血が酸化が著しい特徴が見えます。
中医学の望診で学んだところもあれば、
その望診をあみ出した先人の観察力に脱帽し、
私も自分なりの観察眼を求めてきたことによりえられた見立てです。

あとは本日のお客様の特徴は知り尽くしてますから。
今まで現れたことがない部位の凝りが異常に強くなっているという、
何らかの異変をしめす印が現れています。
それはメンタルで起こりえる範疇を越えた硬さで、フィジカル上のトラブルを含んでいることがわかります。


結果として、尾骨が肛門方向右側に折れ曲がり、それていたため、
立位や座位での垂直軸の判断が無意識下で誤認されていたようです。
それによりつま先側に重心が知らない無自覚のうちにかけられており、
みぞおちが固まり横隔膜が引き連れて呼吸機能が悪化していました。

 

ただこの状況だと解明するまで、2時間以上、そのお客様とお話をしてました。
そして4時間くらいした時に、お客様が「あるポーズをするとお尻が痛い」と、話をしだしました。


なかなかそこまでたどり着けなかったのは、精神的なストレスが問題だと他の先生方には言われましたので。
権威ある先生にそういわれたら、誰だってそうだと思ってしまうでしょう。

だから、そういうのも無理からぬことです。
ですがそれだけでは説明不可能なことが私の目にはついていた。

メンタルも問題の一部だろうが、それだけが問題ではないという考えで、
「そうですね。なるほど、、、で、他には?」というように、
お客様の狭められた視野を広げてもらおうと、
他に思い当たることはないかと、話をしつこく聞こうとしていました。

 

このようなとき、本当に私はしつこいです。

 

中にはしつこく話を私が聞きだそうとしても話が本当に出てきそうもないケースもあります。
さすがにもともとはあっさりしたタイプなので、
私も曲げてそんなことはしません。
そんなことをしたら、私とそのお客様の二人を不幸にしてしまうだけです。

話をせっついて聞きださなくとも、いずれ、機会が整えられれば話してくれることもあるでしょう。
そのときを待ちます。

 

ただこのお客様は、どうやら何かをつかんでいるようだが、記憶の表舞台に出てこないため話には登らないようだと、私は直感しています。

そういうときは、しつこくして、いい加減な納得で終わらせようとはしません。
そこで妥協して、お客様が話している話をうのみにして、
そのまま一通りの施術をしてお帰り頂いたなら。

へそ周辺やその上方のみぞおち全体部の大腰筋が悲鳴をあげるほど固まるのは、時間の問題ですね。


それは横隔膜の上下動を大幅に制限させ呼吸機能は十分に発揮できているとはいいがたい。
その状態に陥ったためでてきている症状だというのは、
早々に私は気づいていたため、足のつま先側に重心を置くようなことをしているだろうと、
そこに問題を感じるといい続けました。

お客様がいうところでは、
「そのような覚えはないと思うがパソコンを使っているときにそうなってるのかな?」
という感じでした。

どうも、煮え切らない。

他に答えはあるのかもしれない。

ただお客様がおっしゃられる現状の話をうのみにしてストレス性という主張なら、
私は施術屋ですから、来る分野が違います。
だったら私が一通りの施術で発見できる筋膜の癒着をはがせばそれで、私の役割は終わりでしょう。


ただそれで済ますのは、まさに今までお客様にさせていただいた仕事が水泡に帰すあやうさを感じていました。
それはお客様にしてみても、大変に残念なことになるでしょう。

 

結果的に、
お客様が自宅にて腰にホットストーンを当てて横たわるとお尻が痛いという言葉がぽろっと出て、
そこからそのお尻の痛む位置からたどって尾骨のゆがみだとわかって、
その部位へのアプローチをおこなうことができました。

尾骨の調整のしかたは、ボウエンテクニックの手技を利用しました。
ボウエンテクニックの先生方は知っている、
レッグロッグをして倒しつつ尾骨の脇に置いた手で調整をほどこすテクニックです。


ただすでに尾骨がずれてしまって2カ月以上経過しているため、
尾骨のずれが修正されても、すぐには垂直性を取り戻すことはできません。
そのため気を抜くと、尾骨がずれていたときの状態の立ち方や座り方をしようとします。
2か月もかけてゆがんだ体の姿勢をする必要があって、そうなれるよう矯正し続けて全身の骨格や筋肉は、
それに従うよう運動神経系により操作され続けてきたのです。
そんな狂った神経系は、尾骨が戻ってもすぐには修正が利くものじゃありません。
当然のことですが、ゆがみを強いていく悪癖を発揮していきます。


そのことをつたえ2週間は、注意深く立ち居振る舞いやみぞおち部の大腰筋を緩めるためのセルフケア用のカウンターストレイン法をお伝えしてやっていただけるようお願いしました。

 

 

尾骨が外傷や衝撃、悪姿勢によるゆがみなどにより肛門側にゆがむ場合。

尾骨の先端を地球の中心に向けて、骨盤を垂直に保つようなアンカリング機能が備えられ、
姿勢はたやすく垂直性を感じ取れるような仕組みがあるといわれております。

正常な尾骨の位置(下図左側)ならば、脊椎全体が垂直性を探し当てられ楽に姿勢を正せます。

尾骨が肛門方向へ曲がって固定されたままゆがみが続く(下図右側)ならば、
地球の中心がある縁直線ラインがカラダの真下(鉛直下)に位置せず、
前方にあたかも地球の中心部があるかのように錯覚してしまいます。
間違えた情報に基づいて姿勢を決めにかかるため、
まっすぐ立つことができない身体になってしまい、
一見すると不可解な部分にしこりを入れ始めてしまうのです。


尾骨の肛門側へのゆがみによる身体の前傾.png


ちなみに、
首が前に移行するのが常の姿勢が長期にわたり続けられ頭部が前傾した状態がデフォルトになっている方々の尾骨について。

私が今まで見させていただいて知りうるところでは、
少なからず尾骨への不具合が生じています。

仙骨先端の尾骨は、頭部後ろ側の後頭骨と相互に関係しあいながら動くという特徴があり、
頭部の後頭骨が理想位置からずれたり、または理想位置からずれた状態が長期化すると、
仙骨の位置がずれだします。
そして仙骨の先端に位置する尾骨にもずれが生じて、
地芯を正しくとらえられずに脊椎全体のゆがみを発生させます。


そして本日のお客様は、ある雨の日にしりもちをついて転倒するという外傷性の尾骨のゆがみが元で、
本人が気づかないうちに上図の右のような感覚で体を前傾させようとしていました。

ただすでにしっかり筋膜リリースが進んでいたため全身を硬直させることなく、
大腰筋上部を部分的にしこり化させて立ち方の不具合を調整していました。
ただ急場しのぎの後先考えない調整をするしかなかった事態によって、
みぞおちを深く固めて横隔膜を上下動できないように機能制限を加えていました。
その呼吸制限がかなり加わっているという状態は、本人的にはまったく気付いておられませんでした。

私が、何度も何度もわかるように呼吸が機能の制限を受けているといってもほとんど信じてくれませんでした。
実際、怖いのは本人がそのような客観的状態の把握ができている場合は、
呼吸機能の制限の進行もおおよそ減速して終息することもあるのですが、
本人が無自覚なままでさらにみぞおちを固め続けていくと、
加速度的に呼吸の不自由さは強まっていくこととなります。

それは自分的には急場をしのぐためみぞおちを固めたという無意識にする補完作用の行為は、
自身にとって益するポジティブな対策だと意識の水面下で受け止めてしまっているためです。
すると本人も、ここまで事態が悪化しているにもかかわらず、呼吸が制限を受けていることをまったく気づかずにいます。
そして他の先生方も、この呼吸制限による脳へと送られる酸素量が減少している様子を認めてはいなかったようです。

 


実際は尾骨は右側へ曲がりがでていたのですが、尾骨の骨の曲がりの角度は少ないものでしたが、
その仙尾関節周囲に炎症をもっている熱を感じられました。
体全体は相当に筋膜のリリースが進み安定化していたため、
敏感にカラダの異変を察知して、姿勢の修正機能をはたしていたのでしょう。
もともと尾骨のこのようなずれは、わずかでも非常に大きな悪影響を与えるという見つけづらい部分です。
それにやはり尾骨のゆがみについて、私は以前にかなり調べていたため知識があったのですが、
それがなければ見つけられないようなねじれがメインのゆがみでした。

 

まだ予断が許さないところとみておりますが、
この部位を突き止められなければ、
丁寧な施術をしても、早々に元通りのみぞおちの硬化が始まり呼吸制限は繰り返されたでしょう。

とりあえず、私自身がネガティブなストレスからこの度の不調が起きたわけではないという直感から、
しぶとく尾骨の問題まで突き止められたのは幸いでした。

 

この症状の状態はフィジカルダメージが起因して生じている部分が多くの割合を占めていました。
なので、そのダメージ部分を適切な対処ができなければ、、、。
すでに悪姿勢で立つという状態へと移行しだしていたお客様ですから、
尾骨のずれが自動的に補正されるということは期待できません。
するとずれたまま半年もすれば骨化して定着し、そうなるとリリースできる施術をなさる方はほとんど日本にはいませんから。。。
その後、ずっと現時点感じている不具合を感じ続けるままとなるでしょう。

いずれはその不具合に慣れてしまうものですが、
それは自己の生命力の火を縮めて生きるようなものといえます。
尾骨の問題を背負うと、本当に厄介なのです。。。

本日のお客様の場合、ダメージを受け2か月ほどで尾骨のゆがみが固着する前であったため安全に修正が利く状態でよかったです。


そのときセカンドオピニオンって大事だなと、他人がした仕事のように感じながら、ひとりでうなづいていました。