軒先を貸して母屋が乗っ取られる話★-1

ボディワークやマニュピレーション(=手技療法)などのワーク・施術の中で様々な流派が存在する。
はじめに創始者である、フロンティアスピリットをもつ天才が研究に研究を重ねて確立するか、または偶然その施術・ワーク方法をインスピレーションを受けて見つけ出す例も少なくない。前者は例えばアレクサンダーテクニークの創始者アレクサンダーやフェルデンクライスメソドの創始者M・フェルデンクライス。後者がオステオパシーのテクニックの一つカウンターストレイン創始者Drロレンス・H・ジョーンズなどである。

そのような創始者の中ときとしてワークテクニックをあまり公表したくないと考えている先生や創始者も数多くおられると考えられる。
その理由に、軒先を貸して母屋を乗っ取るという言い方はけっして適切ではないがそんな感じのすることがよく施術やボディワークの世界・業界では起こるからだ。僕の知っているだけでも数件のそのような事件がある。

(パターン1)
最初は軒先を借りるという感じで教えを請う。大変よい協力関係で創始者と教えを請うものが尊重しながらの関係が生まれる。しかしその施術のテクニックをうまく吸収して行くことと同時に、より優れた付加価値をつけて「以前よりこれは私が創始したものです」と商売が始まる。
確かにフロンティアスピリットあふれる創始者はときとして天才肌ゆえに付き合いづらくワンマンなところもあるだろう。それゆえにうまくコミュニケーションが取れないことによる話の行き違いがあったこともあるかもしれない。しかし「以前よりこれは私が創始したものです」というようなことを前面に出すことをされては、その創始者が感情的に気分が悪くなるのも当然だろう。利権も絡んでくることもあるかもしれませんが、たいがいはトレードマークを付けるのがようやっとで施術やワークの仕方自体に対して権利を主張するような特許を確立することは難しいでしょう。もし権利の主張をすることができる特許をスムースに取れれば局面は変わってくるのでしょうが。