姿勢の歪みを気付きにくいメカニズム・・1

意外に気づかれていないのが、実は姿勢を歪ませている状態がいかに体に負担をかけているかという事実です。

ちょうど自転車をのっているイメージしてもらうとわかりやすいのです。
自転車に乗るときに真っ直ぐな姿勢で運転するのはとてもらくです。
それにたいして自転車に乗るときに僅かながらでも自転車の車体を右側斜め傾斜率5度くらいに傾斜させながら乗ることもできます。

しかし自転車を右側へ傾斜させることは、自分が左側に傾斜しなければバランスが取れないので身体を左側にまげながら自転車をこぎ続けなければならないことを意味しています。
この自転車を傾斜させてこいでいる状況と、身体の歪みが存在して傾斜してい生活をしていることは全く同じような乗り心地の悪さを感じさせます。

ただしもし右側に傾斜させながら自転車をこぐ行為を2〜3週間続けると、不思議とらくにその自転車を乗りこなすことができます。それはその自転車をこぐためにからだが自然にその歪んだバランスを正常なバランスであると判断し、その歪みを支えるための筋肉を無条件につけていったからです。
しかし乗り始めのころの乗り心地が悪くてからだに通常の乗りかたではかからない何十倍もの負担は、すでに乗りこなせるようになったあとでも当然あり続けます。それはご自身が新たな歪んだ状態でもその状態が正常な状態であるとバランス感覚をも歪めてしまったから起こることなのです。しかしその身体に対しての負担は、すでに身体が歪んだバランスが正常な・・というか日頃自分が受け入れているもっとも自然なバランスだからこれでGood!と受け止めている以上、身体の歪みが実は体に事の外ダメージを与え続けている原因の大きな一つであることに気付けなくなっています。

と、いうことで日頃の姿勢なども歪みを自分では無意識にからだをコントロールしていけば行くほど気付くことがなくその分の負担をイメージしにくいものなのですが、かならずといってよいほどその身体の歪みを生じている以上物理的な運動のし難いことに起こる身体に対しての多大な負担は存在し続けます。