”2つではない”

”2つではない”という、魔法のワードがあります。
どんな魔法かというと、それは周りの人、もの、空間そして時間までも自分自身と一体のものであるという意識を持つためのキーワードです。
バグワン(和尚)という人が書いた瞑想の仕方がさまざまのっている「オレンジブック」という本のなかにある瞑想法の一つです。

その瞑想をするだけではちょっと意味が分かったような分からないようなというところがあるのです。
しかし今自分が感じていることがまったくのまっさらな状態のとき、デカルトが思い至った言葉「我思う、ゆえに我在り」という感覚が芽生えてきます。
自分自身が世の中を存在せしめている源であるというイメージです。
仮に自分という存在がいなければ今感じているこの世界は存在していないものも同じ事のはずです。あなたの意識・・・それこそがすべてにおいて周りのものを存在せしめるための認識器官です。あなた自身が、それは私とは違うものだと2つの離ればなれのものだと認識したときと、2つの一体のものと理解したとき、どのように心理的なまたは体感的な感じ方の変化が生まれてくるのかをよく観察してみましょう。からだの中から感じられる葛藤はどちらのほうが大きくなるでしょう。。。。

宇宙の成り立ちをイメージしてみるとわかりやすいでしょう。
宇宙という物質、空間的広がりそして時間軸ができました。なんだか私にはあまりにも途方もないドラマなのでイメージしにくいのですが、結局は一つのものが源となってそれがいくつも別れていまのすべての物質、空間、時間等々に変わったということです。
そのなかで今自分が感じているもの、それは昔はまったく一つのものからビックバンのような強大な爆発によってうまれた産物から派生した影を見ているようなもの。
もともと感覚器官すべては、より自分や周囲の環境を概念的につかみやすくするためのスクリーンのような役割をするだけのものです。それを宇宙が生まれてきた源に戻り”2つではない”と理解したとき、原始的で生命力あふれた喜びが満ちてくるときがあります。

”2つではない”というキーワードをときとして口ずさみます。ワークをしているときに、クライアントのことを親身に考えるときにも”2つではない”というキーワードがあれば、一つの大きな壁が乗り越えられるように感じています。

大切な呪文です。”2つではない”は。